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機巧魔術兵器と恋魔法  作者: 覚醒セシ反逆の断罪者
入学編
14/15

メイドの務め 1

白い波がうねり、白の世界に覆われ埋め尽くす。修司はせめてもの悪足掻きに手を伸ばす。


しかし、伸ばした手は白に包まれ柔らかな感触しか…ん?柔らかい?


修司は夢から醒めたような感覚に違和感を覚えながらも目の前のノアを呆然を見た。


「おはようございますマスター、朝から大胆です…ですが、マスターの性欲を解消するのもメイドの務め。ノアはどんな趣味趣向でもマスターが相手ならば受け入れます。…恥ずかしいですが、最後までしてもいいですよ…」


伸ばした手をさらに引き寄せてノアは耳まで赤く染めて恥らう。けれどノアは固まった修司の視線だけは逸らさない。


………え?何が起こった?


まさか夢オチ?ノアの大洪水という伝説級の自然災害も全ては夢幻?…いや待て、それが事実なら目の前のもじもじしながら恥らうノアの説明がつかない。どうなってる?


「…どうしてノアがいるんだ?」


「はい、マスターを起こしにきました。私はマスターの義妹ですので。何故私がマスターの義妹なのかはもう一つのマスターの疑問と共にお答えします。」


もじもじしてて恥ずかしがりながらも満更でもないノアだったが修司の困惑気味の質問に対し、即座にキリッと姿勢を正し淡々と説明する。


「ノアの大洪水によって世界の改変が行われました。ノアの大洪水は世界の調律を計るために発生する自然災害、ノアの大洪水による超強大な時空干渉波によってあらゆる世界の消滅、統合が確認されました。それに伴って不都合な事象は抹消、改変が行われるのです、マスターはこの世界に訪れて少なくとも10年以上経っています。ですので、改変された今、マスターの存在はこの世界に定着され、私の存在もマスターの義妹という関係に関係付けられました。理解できましたか?」


「…なんとかな。ところでノア、そこをどいてもらえないか?…色々とまずい体勢だし」


メイド姿のノアが修司を押し倒している格好で現在修司の自室、それもベットの上、舞に見られたらと思うと冷や汗が止まらない。


「はい、マスター」


ノアは残念そうにベットから離れて、「では朝食が出来ているので、学園へ行く準備が出来ましたら食べにきてくださいね」と言って部屋から出て行く。


「やれやれ…」


ドアが閉まるのを確認して、ため息をつく。入学式当日から色々な厄介事が多すぎだと思う。


まずは黒タイツで顔を隠したハイジャック犯の集団を始め、レベル5の非常警報、シェルターでのKAによる奇襲攻撃、それからプロミネンス…、プロミネンスの中の人間が死んだら発動された超高度な高等魔法、それに突然、現れた銀髪の少女NOAノアそれにオレに備わっていた融合ユニゾン能力、融合によってそこ等辺の女の子よりも可愛くなってしまった自分自身…悲しくて泣きたい気持ちになってきたが、考えないようにしないとな…。あの時、全てを思い出した。今までの記憶、しかし、改変された今、再び忘れてしまった記憶もあるのではないだろうか?…それは今考えても仕方ないな…。


…あとはノアと融合によって起動された箱舟_____



まだまだ気になることは尽きないが、考えるのはこれぐらいにしておこう。学園があるらしいので急いで制服に着替える。授業してる場合じゃないだろうと、考えてしまったが、世界は改変されたんだったな…と思い返す。壮大すぎてすっかり忘れていた。



「遅いです、お兄様。入学式もあるんですから今日くらいは規則正しい生活してください」


「入学式って…もう終わっただろ…」


「なに言ってるんですか…?入学式は今日ですよ。それにお兄様、自分の着ている制服を見てください。ちゃんと今日から通う魔術学園の制服着ているじゃないですか」


「ああ…悪い、寝ぼけてたみたい」


修司は改めて自分の制服を確認した。黒と赤をベースとしたお洒落な感じにデザインされた制服に青いネクタイだ。あれ…?一般科は茶色のネクタイだったはずだけど変わってしまったのかな…?


「まったく…お兄様ったら私がいないとダメなんですから」


ぶつぶつ小言を言う舞の傍でノアは黙々と食事している。メイド姿で。舞は気にしてないけど、どうしても目が離せなくなる。


「…マスター?どうかしましたか?」


「なんでメイド服着てるんだ?」


「マスターのメイドですから」


おいおい。言ってる意味はわかるが省略しすぎて何が何だか理解できないぞ、ノア。


「お兄様、お姉さまはいつものことなんですから気にしない方がいいですよ」


ノアを呆れ気味に横目で見ながら気にしても仕方ないとでも言いそうな表情でノアの代わりに舞は答えた。


「…もうどうにでもなれ」


色々とありすぎて驚かなくなった修司はヤケになって朝食の味噌汁とご飯、焼き魚を口に詰めて牛乳で一気に流し込む。


平和な一日になりますようにと心の底から修司は思うのであった。

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