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模擬戦

朝の2時半に出来上がった・・・・・・かなり疲れたorz

兄上が闇魔法を連発して、フランシスさんは水魔法をメインに時々水の上位の氷や亜種の毒魔法を使ってる・・・試してるって感じか?

少ないけど氷や毒を使ってるから魔術師でも高位レベル者って事かな?


「でぇぇええい!」


魔法合戦の中で先に動いたのは兄上だった

作戦も何もない・・・自動防御の左腕を前に突き出して、ごり押しの特攻だ


「ッ!!」


特攻が意外だったのか、フランシスさんは一瞬だけ手が止まった

まぁ、普通に考えて魔法の雨の中を突っ切る馬鹿はいないよな

兄上だから出来る芸当だしな

それでも魔法を撃ち合っていた距離を一瞬で詰める事は出来ないので、フランシスさんが慌てて詠唱を始めた

80メートル程あったが、兄上が近付いたので残り20メートル程だ


「無謀な!・・・アイシス!」


フランシスさんの周囲がキラキラ光りだした

多分アイシスってのは自身の周囲を冷気で包むって魔法だと思う

キラキラ光ってるのは氷だな


「はぁはぁ、クソッ!」


急激に兄上の動きが悪くなった

服の所々が凍ってる

兄上の左腕は攻撃魔法だけを防ぐからな

氷は気温を下げた結果の副産物だから、左腕に該当しない・・・フランシスさんは頭が良いらしい

魔術師クラスの苦手な接近戦に持ち込まれないようにする為だな

フランシスさんが優勢で、兄上が劣勢だな


「ほぅ、ちゃんと自分の弱点を補う術を考えているのだな」


カトレナ母上が顎に手を当てて呟いた


「あの子が冒険者になるって言ってから、あらゆる事態に対応できるように鍛えましたから」


マリン様がニコニコしながら言う・・・あらゆる事態って

魔だ、学生なんだから早くないかね?


「『水鬼』のマリンに鍛えられたのか。納得だな」


・・・2つ名ですか?

母様達にもあるのかな?


「マリンさんは軍にいた時に鬼教官って恐れられてたんだよね~」


すかさず母様が補足する・・・本当は読心術系のホルダーじゃないだろうか?

色々怖くなってきたよ・・・女性恐怖症とは別の意味で!


「マリン様って凄い人なんですね!」


「当たり前ですわ!(わたくし)達のお母様ですもの!」


アリサ殿がキラキラした目でマリン夫人を見る

そして、何故かエレナさんが自慢気に胸を張った・・・まだ11だから貧乳だな


「・・・何かしら?」


エレナさんに睨まれた!コワッ!!

俺は首が取れるほどの勢いでブンブンと横にふった

エレナさんを見ないように訓練所を見る

ちょうど兄上がフランシスさんを騎士の間合いに捉えた瞬間だった

フランシスさんも何かの呪文をブツブツと唱えてた・・・どんな魔法なのかワクワクするな♪


「せいっ!やぁ!はぁぁ!」


兄上が斬り付け、斬り上げ、横薙ぎ、突き、と豪快に剣を振ってフランシスさんに斬り掛かる

しかし、フランシスさんは華麗なステップや杖で剣の軌道を逸らして、紙一重で避け続けた

しかもフランシスさんは避けながらも詠唱を続けている

やっぱりある程度は体術も出来るようだな・・・まぁ、逃げの一手だけどね


「ッ!!」


攻めていた兄上が突然後ろに跳んで距離をとった・・・なんでだ?

フランシスさんの方を見ると口元を吊り上げてニヤリと笑っていた

はて?詠唱していた魔法でも完成したのかな?

フランシスさんは杖を高々と持ち上げた

杖の先端に周囲から集まるように巨大な水球が出来ていく


「カイン!!」


それに合わせて兄上も剣を高々と振り上げて、剣の刻まれている術式の起動キーを叫んだ

剣の刀身にリング状の魔法陣が、均一で五つ展開された

リングは呼応するように点滅している

アレは周囲から強制的に魔素を集めて、自身の魔法の威力を底上げする術式だ


「アレはレインちゃんかな?」


母様がにっこり笑顔を張り付けたまま聞いてきた

笑顔なのに能面のように感情が感じられない・・・普通に怖いって事だ!


「アレの術式と構築の仕方を教えたのは俺ですが、実行したのは父上です!!」


俺は正直に言います!

だって怖いもん!


「そっか~。なるほど~」


母様の視線が父上にロックオンされた

父上の背中がビクッと動いた


「あんな危ないモノを与えたのか。今日はお仕置きだな」


「私は妊婦だから私の分もよろしくね?」


「ああ、解っている」


カトレナ母上にもロックオンされたな

完全に標的が俺から父上に移動したな

父上の背中がビクビク震えてる・・・オレハナニモミナカッタ

よし!2人の模擬戦に集中だ!

フランシスさんの水球は5メートル程に膨れ上がってた

兄上の剣に黒い靄が纏わり付いてる


「アシクルウェーブ!」


フランシスさんが持ち上げていた杖を地面に突き刺した

その瞬間に杖を突き指した場所から氷の波が扇状に発生して兄上に襲い掛かった

凄い冷気だ

離れている観客席まで若干寒い・・・ってか


「面だって!」


俺はフランシスさんの放った魔法に驚いて立ち上がってしまった


「え?何かおかしいの?」


アリサ殿が不思議そうに聞いてきた


「凄い事なんだよ!普通魔術師の使用できる魔法は、魔法の技術や保有量などの問題で点もしくは線が限界なんだ。例えば点ならファイヤーボール(火球)、線ならフレイムレーザーだね。面の魔法は魔法師からなんだ。その面の魔法を魔術師のフランシスさんがやったんだ。普通に驚くよ!」


因みに面の上は空間だ

アイシスは自分()の温度を下げただけだ


「え、えっと・・・そうなんだ」


アリサ殿が困ったような表情だ

なんだろう?

さっきから首の後ろがゾクゾクする


「・・・?」


落ち着いて今の自分を確認する

興奮して今まで避けていたアリサ殿に顔を近づけて話している・・・しかも手を握って


「グハッ!」orz


「え!?どうしたの!?」


「気にしなくていいよ~。いつもの事だから」


俺が吐血したらアリサ殿が心配してくれたが、母様がそれを止めた

結局、アリサ殿は混乱して俺と母様をキョロキョロと交互に見ただけだった


「シャドーバーン!!」


氷の波が兄上に当たる瞬間に、兄上は振り上げていた剣を振り下ろした

黒炎を纏った剣と氷の波が激しく激突し、大量の水蒸気を発生させた

水蒸気によって訓練所が見えなくなってしまった


「どっちが勝ったんですの?」


「見えないよ」


エレナさんとアリサ殿が勝敗を確認しようと、観客席から身を乗り出した・・・危ないです、やめましょう


「待つのは面倒だな・・・ルシアナ」


「はい・・・ウィンド」


ルシアナ母上はカトレナ母上の言葉に頷いてから、全ての水蒸気を風で飛ばした


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


「・・・・・・」


訓練所の中心には少し息を切らしているフランシスさんと、全身が凍ってる兄上が立っていた


「勝者フランシス!・・・せいっ!」


父上は勝者を叫んだ後、その場で右足を軽く上げてから振り下ろした

そしたら父上の足元から白炎が発生して全ての氷を消し去った・・・溶かしたのではなくだ

多分会場全体の『氷』という状態異常を直したからだ

俺が昼間使った魔法の広範囲版だろうな


ドサッ!


兄上は気を失っているのか、そのまま倒れてしまった


「奥さま方、もうすぐ御夕飯の準備が出来ますが・・・先にご入浴になさいますか?」


ちょうど良い時にラムさんが観客席に入ってきた

そして要件を言ってる途中で会場を一度見てから話の内容を変えて聞いてきた

出来るメイドだね!


「そうだね~。2人とも泥だらけだからね~」


「かしこまりました。それでは案内いたします」


母様とラムさんの会話を合図に皆立ち上がって、ぞろぞろと観客席から出ていった

空を見上げる・・・うっすら赤くなってるな

もう夕方近くだったんだ

俺も遅れないように急ぎ足で皆の後を追った



順番に1人ずつ風呂に入って、ラーメルス家と一緒に夕食の時間になった

席順は上座に父上で右の側面に俺達家族で、左の側面にラーメルス家だ

ラーメルス侯爵・マリン夫人・ナタルシアふz・・・義母様です!(睨まれた!)フランシスさんの順だ

カトレナ母上、母様、ルシアナ母上、兄上、エレナさんの順だ

エレナさんがアルヴァート家側にいる理由は・・・・・・将来エレナさんがウチに嫁ぐから

俺の義理の姉になるんだね!・・・義理って言葉が怖い(((○Д○)))ガクガクブルブル

そして今言ってない俺とアリサ殿は、父上の反対側に2人だけで座っている

テーブルは長テーブルなので、俺達だけ孤立してる感じだ

両家の母上達が面白半分で「2人は初対面だから」って意味解んない事をいってこうなったorz


「はぁ、文句を言ってもしょうがないか(ボソッ」


「・・・・・・(怒ってるのかな?私何かしたかな?)」


俺は誰にも聞かれない程小さな声で文句を言いながら、夕飯のステーキにホークを突き指した

アリサ殿は今にも泣きそうな表情でチラチラとナタルシア義母様を見ていた・・・泣きたいのはコッチだよ


「アッチはもう食べてるし、俺達も食べよう?」


ステーキを一口食べた時に、アリサ殿がステーキに手を付けていない事に気が付いた

なので、アリサ殿のステーキを食べやすいように一口サイズに切り分けてあげた


「あ、ありがとう」


アリサ殿はモジモジしながらお礼を言った後、パクパクと食べ始めた

美味しいのか、ニコニコしながら食べている

ダークエルフ特有の長い耳がピコピコ動いている・・・ちょっと可愛いかも♪


「そんなに焦らなくても大丈夫だよ・・・動かないでね?」


アリサ殿がステーキのタレで口元を汚していたので、ナプキンで拭いてあげた


「あうあう///」


アリサ殿は顔を真っ赤にして俯いてしまった

そんなに恥かしいだろうか?・・・・・・・ちょっと待て?

今俺は女子の顔に触れたよな?

そう思った瞬間に背筋がゾクゾクしだした・・・恐怖感で!


「あ、あの!?」


「は、はい?」


突然大きな声を出されたので、驚いて声が裏返ってしまった

それよりもなんだろう?俺は今すぐに此処を離れたいのだが?


「レイン様の事をお義兄ちゃん(おにーちゃん)と呼んでもいいかな?」


アリサ殿は若干上目図使いで聞いてきた

なん・・・だと?

今回は最後の方にレインとアリサのプチイチャを入れてみました

次話はレインとアリサだけの話にしたいと思っています(笑)


誤字脱字・感想その他待ってます!

よろしくお願いします!!

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