デジャヴ
春夏秋冬で書いていました
『異世界の騎士』をモデルにして書き直した物です
今日初めての彼女と初デートをした
二十歳になって初めての彼女だ!
夕飯は彼女と一緒に食べたので、風呂に入ってベットにダイブする
俺の家族は父、義母、義妹と俺の4人家族だ
俺が二歳の時に母が死に、父が1人で8年間育ててくれた
十歳の時に今の義母を紹介されて、いきなり結婚したいと言われた時は驚いたが、承諾?した
義母の連れ子は三つ下で、人見知りの激しい子だった
懐かしいな・・・よく義母の後ろに隠れてる子だった
「ふぁむ・・・っと、今日はかなり疲れてるな」
仰向けで大の字になって目を瞑る
初めてだったから、いろいろ緊張したな
手を繋いだ時は、心臓が張り裂けそうなほどドキドキした
今も胸が痛いくらいだ
初めてのキスは・・・そう、鉄の味だ
・・・え?
「・・・こぶっ・・・何が・・・?」
胸が熱い、何か液体が口まで這い上がってきた
目を開けると・・・
「・・・お兄ちゃん」
義妹が俺の上で馬乗りになり、包丁で胸を刺していた
「な・・・なん・・・・・・で・・・・・・?」
痛みは無い
混乱してるからかな?
だんだん力が抜けていく
瞼が重くなってきた
「お兄ちゃんが悪いんだよ?」
耳元で囁くように義妹の声が聞こえた
話している時も、グサグサと何回も包丁を突き立てる義妹
・・・よく意識があるな
普通なら即死だろ
「私が居るのに、他の女に手を出すなんて・・・」
義妹は大きく振りかぶる
最後の一突きだろう
視界の隅では、両親が慌てて入ってくるのが見えた
・・・もう間に合わないだろう
包丁は勢い良く顔面に向かってきた
――私が誰よりも愛してるのに――
それが俺が最後に聞いた言葉だった
釣り場と小舟がある池の近くで六歳くらいの少年が空を見上げて立っていた・・・まぁ、自分なのだが
俺の名前はレイン・フローレンス・レ・アレナ・ド・アルヴァートで、年齢は今年で6歳になる・・・そして公爵家次男坊だったりする
どう考えてもレイン以外女性名です!どうもありがとうございました!!
池の周りは木々によって囲まれている
俺はその場で胸一杯に空気を吸い込んだ
「は、ハックション!!」
クソッ!この歳で花粉症だと!?
最悪だ!『この世界』に花粉症の薬なんて無いんだぞ!?
花粉症は自然治癒だって言われてる・・・花粉症は日に日に酷くなっていくんだぞ!
花粉症は自然治癒では治らない!!orz
一応状態異常だから状態回復の薬なら和らぐんじゃないかと思っている
試してみるか?
右足を軽く上げて、魔力を右足に集める
「よっと!!」
右足を勢い良く下ろして地面を踏みしめた
その瞬間に白い炎が俺の身体全体をおおった
・・・ふむ、成功かな?
白炎で周りの花粉を一掃して、身体の異常を正常にしたつもりだ
成功か失敗は時間がたたないと解らないな
「・・・はぁ」
溜め息を吐きながら空を見上げる・・・なんでこんな事になったんだろ?
この世界は大気中に充満している魔素から生成される魔力を変換して使用される魔法によって文明を支えられている
因みに、この世界に名前は無い
地球も惑星の名前であって、世界の名前ではない。だから、この世界に名前が無くても問題ない
そして、この惑星の名前はガイアだ
ガイアの名前の由来は、惑星を創る時に女神ガイアがその身を捧げたって神話からだ
俺の国は水の国ポルテニシア、水の巫女が納めている大国だ
その他にも、火の巫女・風の巫女・土の巫女・光の巫女・闇の巫女が納めている大国がある
なので、大国は6つあり、そして小国が無数にある
それから惑星ガイアについて解った事は以下の事だ・・・
『この世界には魔法が存在する』
『魔法を使う事が出来るのは女性だけ、しかしかなり低い確率ではあるが魔法が使える男性も産まれる』(俺も数少ない魔力持ちだったりする)
『一定以上の保有魔力を持っている者は特異能力を有している。特異能力を持つ者を保有者と呼ばれる』
『特異能力はホルダーの各部位に現れる。舌だったら捕食、左腕だったら自動防御、右手だったら貫通攻撃などだ。基本は各部位を強化したモノになる』まぁ、俺もホルダーだったりする
『魔法を使えない男性が抵抗手段として戦闘用職業を開発した』
『ジョブとは神と契約して地力を上げる事だ』
『基本ジョブは
防具の軽さと剣技の多さが強みの剣士クラス
攻撃力と防御力を兼ね備えた戦士クラス
速さと手数が強みの闘士クラス
使い魔を使役して全体をサポートするテイマークラス
遠距離が取り得の弓士クラス
一撃必殺並みの攻撃力を有する騎士クラス
の六つである』
『更にクラスアップと言うものがあり
・剣士→魔剣士→剣聖→剣王
・戦士→狂戦士→聖戦士→戦王
・闘士→静・剛闘士→聖闘士→闘王
・動物使い→魔物使い→竜・龍使い→神獣・神竜使い
・弓士→剛弓士→聖弓士→弓王
・騎士→魔騎士→聖騎士→騎士王
であるが、隠しジョブや亜種ジョブなどもある』
『剣王・戦王・闘王・神獣使い・弓王・騎士王は国王の側近なので、各国に1人ずつしか居ない。この6人を六王と呼ぶ』
『魔力持ち限定で魔術師クラスがあり、クラスアップは
・魔術師→魔法師→魔導師
である』
『魔法の属性は【火・水・土・風・光・闇】の六種類である』
『全ての属性魔法を使えるが初歩の初歩まで、自分に合った属性のみ上達する』
『それぞれの魔法を極めた女性を○の巫女と呼ぶらしい』○には属性が入る
『魔法を使えるランクとして上から【聖女】【魔女】【見習い】の三種類』巫女はそれぞれの属性に一人だけ
『人間以外にも様々な人種が居る』
『世界各地に遺跡・ダンジョンが突如として現れ、攻略すると消える』
『遺跡・ダンジョン攻略者は膨大な財宝、宝具を手に入れる』
完全に異世界だ
今さらだが俺は転生者だ
前世で義妹に刺殺されて、気が付いたらガイアに転生していたのだ
そして俺は女性恐怖症になった・・・義妹に刺殺されたら普通に恐怖するわな!!
だから俺が大丈夫な女性は母親と俺付きのメイド一名だけだったりする・・・しかもメイドはもうすぐ60歳の女性だorz
若い女性は何を考えてるか解んなくてマジコエーーー!!
幼児の時は黒歴史だったなorz
「女って怖いよな・・・そう言えば、何処だ?」
俺は右目に魔力を注いで魔眼を発動する・・・ふむ、いたな
俺の魔眼は遠くを見る能力と解析など様々な能力がある・・・視覚情報って以外に多くを占めてるからな
右腕の貫通能力は、昔から右手に武器を持つから攻撃に特化した能力・・・魔法防除無効だ
左腕の自動防御は、昔から左手に楯を持つから防御に特化した能力・・・魔法攻撃無効だ
舌の捕食は、原始から栄養を得る為に食べてきた・・・食べたモノ(魔物でも可)の能力を得る能力だ
今回は遠くを見る能力だけを発動する
俺の三千キロ上空で西洋の竜と東洋の龍が争っている
始めは「おー!スゲー!!」と興奮したが・・・毎日の事だから普通に飽きた
ただボーっと二匹の争いを眺めている
別にコッチに降りてきたり、流れ弾が降りたりしないので問題ない
そんな俺が何でこんな場所に居るのかと言うと・・・今日は俺の遊び相手が来る日なのだ
遊び相手はウチよりも位が低い家系で侯爵家の三女だ・・・歳は俺と同じ6歳だ
今回が初の顔合わせだ
今日の朝に父上に聞かされて奇声を上げながら家を跳び出して、敷地内をガムシャラに走り回った
竜と龍の両方共雌だ・・・彼女が俺の恋人になってくれないだろうか?
魔物は人間と違って基本三大欲求で行動するからね
いきなり刺殺なんて事はないだろう
まぁ、人間と魔物では無理な話だよな
「おぼっちゃま!?何処ですか!?もうすぐラーメルス家様方が御出でになります!帰ってきてくださいませ!」
遠くで俺付きのメイドのマムさんが呼んでいる・・・行きたくないな
「でも行かなきゃ駄目なんだよな・・・はぁ」
俺は溜め息を吐いて、トボトボとマムさんの声がする方に向かって歩いて行った
歩いてる途中で思ったのだが、遊び相手を男子にしてもらえないのかな?
マムさんの後に続いて歩いてると、屋敷の前に父上達が立っていた
ふむ、あんまり父上は怒ってないみたいだな・・・良かった良かった♪
父上は本気でキレると手が付けられないんだよな
「父上、お騒がせしました」
父上の前に立ってから、頭を下げながら片膝を着いた
「うむ、時間までには帰って来たから問題無いだろ・・・そろそろ来るだろう。仲良くするのだぞ?」
頬に多きな傷がある父上が目線だけずらして俺を見ながら言ってきた
見下ろす感じになるから普通に怖いね
「そうね。レインの婚約者候補でもあるのだからね♪」
父上の横に並んでいた3人いる母上の1人が俺の前でしゃがんで頭を撫でてきた・・・コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
「わかりました!・・・はぁ、婚約者候補ですか」
俺は母上から逃げるように立ち上がって離れる
女性恐怖症の俺に6歳から婚約者がいるって・・・鬱になるorz
この国は一夫多妻が認められている・・・一部は一夫多妻を義務付けられている
現に父上は一夫多妻を義務付けられている
理由は父上が公爵家だからではなく、男性魔術師だからだ
各国の六王の実力=外国に対しての圧力なので、少しでも力持ちが欲しいのだ
男性魔術師との子供は普通よりも男性魔術師が産まれる可能性が高い・・・数パーセントだが
その為、力を持っている男性魔術師と力の高い女性の婚姻を国で義務付けている
「まったく、照れなくても良いのに」
母上は頬に手を当ててコロコロ笑いながら言った・・・照れてないから!
突然だが、家族の紹介をしよう!
父上、母上が3人、兄上が1人、そして俺の6人家族だ
父上の名前はアレン・ガロア・ド・アルヴァート、36歳で男性魔術師だ
種族は人間で、男性魔術師のランクは聖女だ
属性は火で王の側近の六王の一つ、闘王だったりする
1人目の母上の名前はカトレナ・ド・アルヴァート、37歳で兄上の実母だ
種族は人間で、ランクは聖女だ
聖女の中でも上の上に位置する・・・現水の巫女とヤり合えるレベルらしい
属性は水でジョブは魔力持ち限定の魔導師だ
2人目の母上の名前はフローラ・ド・アルヴァート、34歳で俺の実母だ
種族は人間で、ランクは聖女だ
聖女の中でも中の下に位置する・・・魔法騎士大隊|(500人~1000人程)の隊長クラスの実力だ
属性は光でジョブは竜使い兼魔導師だ・・・相棒の鋼竜の雌とタッグを組むとカトレナ並に跳ね上がるらしい(父上談)
しかもホルダーで部位は腹で、特異能力は回復効果上昇だ
正確には子宮だ・・・唯一生命を創り出す場所だから、自身の生命力を活発にする能力だ
その副産物で他人にも普通以上に効果がある
3人目の母上の名前はルシアナ・ド・アルヴァート、26歳だ・・・さっき俺に話し掛けてきた女性だ
種族は純白の翼を持つ羽翼人で、ランクは母上の中で唯一の魔女だ
魔女の中でも上の上に位置する・・・魔法騎士小隊|(30人~50人程)の隊長クラスの実力だ
属性は風で、また唯一の冒険者では無いので本当のジョブ無し
そして妊婦だ。出産は間近らしい・・・男の子だと良いな
最後に兄上の名前はカイン・アバル・カン・ド・アルヴァート、12歳で男性魔術師だ・・・アルヴァート家では男児に○インと名付けているらしい
種族は人間で男性魔術師のランクは見習いだ
属性は闇がメインで薄く火がある・・・闇火とも呼ばれる
闇に燃えるって概念がある属性らしい・・・結構珍しい属性なんだと
しかもホルダーで部位は左腕で、特異能力は自動防御だ
「よく考えたら、ウチって凄い家族だよな」
男性魔術師が三人にホルダーが三人だもんな・・・ホルダーは時と場合によって一騎当千になるからな
兄上の特異能力がそうだ
遠くから魔法を放って、自分は左手を前に突き出してれば良いんだからな
そんな事を考えながらラーメルス家を出迎える為に屋敷前から馬車置き場に移動した
馬車置き場まで歩いて10分ほどだ
皆思い思いに話しながら移動していた
父上とルシアナ母様は産まれてきる子供の話を、カトレナ母様と母上はラーメルス家の事だ
ラムさんは自分の仕事に帰った・・・全然気が付かなかった
俺は一番後ろを歩いていたので誰からも話し掛けられなかった
「ボーっとして何してんだ」
・・・訂正、兄上が話しかけてきた
兄上は俺の横に移動して背中をバンバン叩かれながらだったから、かなり痛い
「考え事ですよ。今から会うのは婚約者候補・・・許嫁ですからね。しかも今日が初の顔合わせ・・・色々考えますよ」
肩を落としながら答えた
「そう言えばレインは女性恐怖症だったな。これから長い時間を共にする人なんだから、早く治せたらいいな」
「・・・いつも言いますけど、本当に子供っぽく無いですね」
「ははっ!お前には言われたくないな!!」
兄上に苦笑された
「ご招待ありがとうございます。アルヴァート公爵」
聞き覚えの無い声がしたので、前を見たら父上の前に男性が1人、女性が4人立っていた
多分ラーメルス家の人達だろう
はて?おかしいな
確かラーメルス家はラーメルス侯爵とラーメルス第一夫人、第二夫人で、第一夫人の子供の長女と次女、最後に第二夫人の子供の三女だったから合計6人だったはずだ
人間の男性が父親だろう
同じく背が一番高い人間の女性が第一夫人で、ダークエルフが第二夫人だろう
父親譲りの青毛が長女で、母親譲りの茶髪が次女かな?
って事はハーフダークエルフの三女が居ないんだな・・・種族名が長いな
「久しぶりだな、アベルンク!・・・カイン、レイン。コッチに来て挨拶をしろ!」
父上が半分怒鳴りながら言ってきた
スキル「威嚇の咆哮」が無意識に発動してますよ?父上?
兄上と一緒に急いでラーメルス家の前に移動する
「お久しぶりです、ラーメルス侯爵。一年ぶりですね?」
「そうだったな。カイン君も元気そうでなによりだ」
そう言えば兄上の許嫁の1人がラーメルス家の次女だったな
ラーメルス家は2人をウチに差し出す事に何も感じないのかな?
男性魔術師との婚姻は良く思われない筈だけど・・・お互いが友人だからかな?
「はじめましてラーメルス侯爵。レイン・フローレンス・レ・アレナ・ド・アルヴァートです」
兄上に続いて一礼してから挨拶した
「おおっ!君がレイン君か?・・・アリサも隠れてないでコッチに来なさい」
ラーメルス侯爵がそう言いながら、ダークエルフの方を見た
そしたらダークエルフの後ろから少しだけ純白の髪の毛が見えた
oh・・・デジャヴorz
前世の義妹との出会いの時を思い出した
アルヴァート家紹介
名前 レイン・フローレンス・レ・アレナ・ド・アルヴァート
種族 人間
属性 未定
外見
銀髪で紅眼、目付きは鋭く怒っているように見える
10人中6人はイケメンと言う
残り4人は美少女と言う
髪はフローラに切る事を止められているので、腰まで伸ばしてポニーテイルにしている
細身ではあるが弱々しく見えないくらい鍛えられている
名前 アレン・ガロア・ド・アルヴァート
種族 人間
属性 火
外見
所々白髪になってきている銀髪で銀眼
頬に大きな傷があり厳つい顔つき
ビルダーみたいな筋肉質
名前 カイン・アバル・カン・ド・アルヴァート
種族 人間
属性 闇|(闇火)
外見
金髪碧眼で10人が10人イケメンと言う
中肉中背で背も高い・・・完璧超人
名前 フローラ・ド・アルヴァート
種族 人間
属性 光
外見
属性は光なのに、燃えるような赤髪で赤眼
女性なら羨むようなグラマーな肉体
髪は軽くウェーブがかかって少し背中を隠す程度の長さ
名前 カトレナ・ド・アルヴァート
種族 人間
属性 水
外見
金髪碧眼
髪の長さは肩までのセミロング
フローラよりバストは小さいけど、かなりの美人
名前 ルシアナ・ド・アルヴァート
種族 羽翼人
属性 風
外見
髪色は薄水色で眼は青
髪の長さは3人の中で一番短い
バストも3人の中で一番小さい