第26話 師弟
私リリーは、天子さんの死を受け入れられず、テンションガタ落ちの中、なんと、ビスさんが強敵のクーダを倒したんだって!凄いね!そんでもって、マリアさんといい感じになったり、ならなかったり〜
ビスさん達も鬼男さんと合流するらしいんだけど、こっちは今ファムさんちで作戦会議中…
リリー「あのー…申し上げにくいんですけど、ファムさんはいいとして、鬼男さんは何をしてるんですか?」
鬼男「んっ?何がだ。」
リリー「いや、何がだ。じゃなくて!作戦会議で寝転ぶ人います?」
ファム「ふふっ…お主達は仲がよいのじゃな。お互いに言い合える仲は大事にせねばな。」
鬼男·リリー「仲良くないです!」
ファム「……息ぴったりじゃな。」
鬼男「とにかく、戦い続けた体は疲労が蓄積されてきついんだ。休息も取らねば。」
リリー「そうでしたね…」
鬼男「まったく…YKだな。」
リリー「んっ?何です?YKって。」
鬼男「読めない…小娘…?」
リリー「えっ?何ですか?その、読めない小娘って。」
鬼男「いや…すまない。」
なんとも言えない空気が漂う。そもそも、YKとは何か、誰もわからなかった。
リリー「あっ!YKじゃなくて、KYじゃないですか?」
鬼男「KY…何の略だ?」
リリー「空気読めないの略です。」
鬼男「空気は読めないぞ?見えないからな。」
リリー「いや、そうじゃなくて…」
このあと、何度説明しても鬼男に理解してもらえないリリーだった。その後、ビスとマリアが合流し、作戦会議を始める。
鬼男「では、流れはこれでいいか?カールは、ファム様。クロスは、俺が。そして、マックは、ビスとマリアでそれぞれ相手をする。」
リリー「私は、何をすれば?」
鬼男「リリーは、ここでインパクト様の看病を頼む。」
リリー「わかりました…」
鬼男「…」
鬼男はリリーの元気のない返事が気がかりで仕方がなかった。鬼男達はクロスの反撃に備えて、身を隠しながら外で待機する。
リリー〈やっぱり、鬼男さんは私が戦いの邪魔になるって判断したから、ここに残るように言ったのかな…〉
すると、インパクトが目を覚まし浮かない顔のリリーに問いかける。
インパクト「リリー殿…」
リリー「インパクトさん!?大丈夫ですか!」
インパクト「私は大丈夫ですが、リリー殿の方こそ大丈夫ですか?」
リリー「えっ…」
インパクト「なんだか、浮かない顔をしていますね。何か思い悩んでいるのですか?」
すると、リリーは思っていることをインパクトに打ち明けた。
リリー「私って…戦いには邪魔ですか?」
インパクト「なぜ、そう思うのですか?」
リリー「だって…魔法は使えないし、足手まといになるだけだから…」
インパクト「うん。ですが、リリー殿が私を看病してくれなければ、私は今頃目を覚ますことはなかったと思います。」
リリー「インパクトさん…」
インパクト「リリー殿。必要のない人はこの世にはいないのです。リリー殿の力が必要です。今一度、お力を貸してはくれませんか?」
リリー「でも…」
インパクト「必ず、その時が来ます。」
インパクトは嘘偽りのない目で、しっかりとリリーを見つめ続けた。
リリー「わかりました…でも、少し考えさせてください…」
そう言うとリリーは奥の部屋へ行き、窓から外を眺めた。
その頃外で待機していた鬼男達の前にカールが現れる。
鬼男〈カール…〉
カール「ん…あー…」
するとカールは疾風の如く動き、一瞬にして木の上にいた鬼男の前にカールが現れる。
「シュッ!」
鬼男「くっ!」
カール「死ね…」
カールは鬼男に回し蹴りをし、鬼男を木の上から落とす。
「ボゴッ!」
鬼男「うわぁ!」
鬼男が落ちる音「ザッザッ!ドンッ!」
鬼男「かはっ!あぁ…」
カールの足音「ザッ…ザッ…」
カール「終わりだ…」
カールは鬼男の近くまで近寄り、手に持ったナギナタで鬼男にトドメを刺そうとした瞬間、ファムが止めに入る。
カール「死ね…」
ナギナタを振る音「ヒュッ!」
金属音「キンッ!」
鬼男「あっ…ファム様…」
ファム「鬼男!立て!反撃じゃ!」
ファムは刀で抑えたナギナタを振り切り、カールとの距離を取る。
ファム「カールよ。お主はいつまで操られるつもりだ?いい加減目を覚ませ。」
カール「うっ…うぅ…うるせぇ…」
ファム「んっ…」
カールはファムの言葉を聞き入れず、本能のままにファムに攻撃を仕掛ける。
カール「貴様は…俺が…倒す!」
ファム「なんと。困った弟子じゃ。良かろう、かかってこい。貴様にわしを倒せる実力があればな…」
お互いの殺気が濃くなり、ぶつかり合う。今ここに、師弟対決が始まる!




