第2話 そんなことある?
居間のドアを開け、電気をつけるとなんとも理解しがたい状況になっていた。
そこにはすらっとした体型で髪の毛をアップにして、真っ黒の服を着ている女性が座って優雅にお茶を飲んでいる。
てか、そのマグカップ、私のなんですけど?
知らない女性がこっちの存在に気付きこう言った。
「あら、おかえりなさい。いつもこんな時間に帰って来るの?あっ、マグカップ勝手に使ってごめんなさい(☞゜∀゜)☞」
何を言ってんだ?この人…
平然とお茶飲んでるし、てか、不法侵入なんですけど?
リリー「あのー… なんでお茶飲んでるん…ですか?どっから入ったんですか?」
謎の女性「それは置いといて、あなたを助けに来たの」
状況が飲み込めないまま話を続ける。
謎の女性「いい?このままだとあなたは人生を一生棒にふることになるわ。そんなの嫌でしょ?今こそ!羽ばたく時なの!自由になるのよ!」
リリー「あー…えっ?あー…う…んうん?待って?私の何を知ってるの?助けに来たってどういうことなの?」
天子「私は天鬼の天子よ
空からあなたを見守る守護神?みたいなものよ笑」
なんで笑ってんだ?そんなに可笑しかったかな?
天子さんによると、雲の上には天鬼という地上を見守る守護神がいて、天子さんはその内の一人なんだとか。最高にクールで物凄くぶっ飛んでる。そんなのいるわけないと思った。いや、ガチでいないと思う。新手の詐欺師かなにかに違いないと思った私は、とりあえず擬物の守護神を外に出すことにした。
リリー「あの、天子さん?気分転換に外の空気吸いながら話しません?部屋にいられるのはちょっと嫌っていうか、まぁ…そんな感じです。」
天子「ん〜、それもそうね。完全に不審者だものね。」
ちょっとおかしいのは自覚してんだ…
ますます何を考えてるのかわからなくなった。だが、真実を知るまでは疑いの目でいるつもりだった。
リリー「そもそも、その、雲の上とか、守護神?とか、そういうファンタジー系はあんまり信じないんで。てか!現実にそんなこと起こったら地球滅亡しません?」
天子「それは大丈夫よ。それに、地球の中心軸は私達天鬼族が握ってるのよ。私達がいることで地球の安定が保たれてるの。って言ったって信じないでしょ?実際に私達の住んでる所に連れてってあげる。そしたら信じざるおえないでしょ?<( ̄︶ ̄)>」
えっ〜!?なーにを言ってんだこの人?
天鬼族?地球の安定?てか、地球の中心軸って地球儀か何かのことかな?
天子「それじゃ早速私達の住み家に行きましょう。あなたを助ける為に私の素性をあなたに教えるわ。」
真相を知りたい私は、ちょっとだけついていくことにした。信じたわけじゃない。ただ、何かが変わるようなそんな気がした。