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犬猫の短編集

母の日

作者: 島弘

 今日は母の日。


 カーネーションをママンにプレゼントしたいけど、柴犬の骨貯金じゃ買えないワン。(´;ω;`)


 そんな時は協力者を探すんだワン!

 隣の三毛ちゃんは猫だし、お向かいの八割君も猫だしなぁ。


 あまり気は進まないけど‥‥ママンには柴犬以外にも子供がいるワン。

 元気な男の子ワンけど、強くリードを引っ張るし時には大切な尻尾まで引っ張るワン。(´;ω;`)

 その子が小さい時はお守りまでしてあげたのに酷いワン。


 でも今は苦手とか言ってられないワン!


 男の子を散歩に誘いだし、何食わぬ顔でお花屋さんの前に。

「わんわん!」

 静かに吠えながら豪華なカーネーションの花束を前足で『タシタシ』叩く。

「あー母の日か?」


 男の子はお財布と相談してから、たった一本のカーネーションを買った。

 はぁ、小学生じゃそんなものか?


 それでもママンに似て優しいところもあるワン。

 少し見直したワン!


 家に帰った男の子が恥ずかしそうに、お花を渡すとママンは大喜び。

 そして男の子は自分に乗せられた手を柴犬にも譲ってくれたワン!


 その日を境に、男の子は少しだけ大人に成ったワン!

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― 新着の感想 ―
[良い点] わんちゃん大好きなので、飼い主への愛情視点がシンプルに伝わってきて、ほのぼの読ませていただきました! [気になる点] 現代の小学生って自分の財布持ってるんですね?高学年の子で、塾通いとかも…
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