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最近、妙な視線を感じるの

レミは前向きに生きていた。

 

 俺達の本拠地ホームである「ラジャス・アーク」から直ぐ近くの村の出身のレミは、色々とあり、今は都市ランカールで暮らしている。


 店で、リン達の自己紹介の後、注文した軽食を平らげると、食後の紅茶を飲むと聞いた。


「あれから、どうだ?」

「ランカール辺境伯様から、良くして頂いたから毎日を楽しく暮らしているわ」

「それは良かった」

「ただ……」

「ただ?」

「最近、妙な視線を感じるの」

「それは、レミに気のある男性の視線じゃないのか?」

「それは違うわ」

「何故だ?」

「私、もう将来を誓った相手が居るし、周りにも報せているから」

「そうか」

「だから……」

「分かった。俺達で調べてやるよ」

「え、いいの?」

「ああ。その妙な視線を出す存在が、レミだけじゃなく、周りや都市に居る者達にまで悪影響を与えるようなら、早めに排除した方が良いからな」

「ありがとう、ヤクモ」


 俺達は、レミの職場兼住居の店に一緒に行った。


「そういえば、ヤクモが此処に来るのは初めてじゃないかな?」

「そうだな」


 レミの職場兼住居は、所謂いわゆる薬局で、治療院から出される処方箋から必要な薬を処方したり、普通に各ポーションや解毒剤等を売っている。

 レミは、自分で取れる薬草は、自力で森に行き採取したり、ホーンラビット等を狩って晩御飯用に提供している。

 余った時間で、薬師になる為の勉強とかをしているらしい。

 レミに、俺達の自己紹介をして貰い、早速だが調査を開始した。


「確かに、妙な視線を感じるのよ」

「……なる程な」


 妙な視線を感じるのがレミだけじゃなく、一緒に働く周りの人達も感じていた事から、これでレミの自意識過剰では無くなったな。

 因みに、レミと将来を誓った相手は、お隣の治療院の院長の次男で「アガス」だ。


 出待ちや追跡だと時間が掛かる為、レミにお願いしておとりになって貰った。

 レミの婚約者のアガスに反対されたが、俺がSランク冒険者だと分かると大人しくなった。

 まあ、レミをおとりにするが、服にシワの1つも付ける気は無い。

 レミの隠れ護衛にリン達を付けるからだ。




 ……山場や修羅場を見る事もなく、あっさりと捕縛に成功して、思わず似非関西弁を漏らしてしまった。


「なんでやねん」


 初日の「試しおとり」で、直ぐに尻尾を出した「連中」を、俺1人で捕縛して吐かせた。

 内容が、笑えなかった。

 実は、レミは隣国の1つ「マリベージャル」の現国王の落胤らくいんだった。

 母親は王宮で働くメイドで、色々とあって秘密裏に国外へと母親と赤子のレミ、正式な名前は「レミディラ」が脱出逃亡した訳だ。

 そして、マリベージャル国が安定して、脱出逃亡する原因となった「色々」が大丈夫になって、国王がレミ達を内々に捜す事になり、やっとレミを見付けたのが最近という訳だ。

 レミが、マリベージャル国の国王の娘である証拠は、レミの左胸の上にある「入墨イレズミ」だ。

 あの入墨の模様は、マリベージャル王家の遺伝らしい。


「……という訳だ。どうする、レミ」

「今更、違う国に行って、記憶に無い男性を『お父さん』とは言えないし思えない。

 それに、只の村娘な上に成人している私が、王女様なんて出来ないと思うわ」

「分かった。俺達が行って話を付けてやるよ」

「いいの?」

「ああ。ついでに、マリベージャル国周辺を冒険してくるから」

「ありがとう。でも、返せるお礼なんて無いわ」

「気にするな」

「でも、流石に……」

「いいからいいから」

「……でも」

「分かった。銅貨1枚な」

「……ありがとう、ヤクモ」


 俺は、レミから銅貨1枚を受け取ると、レミを見張っていた「連中」を解放して言った。


「先に行って、話を通しておけ」

「……分かった」


 普通に行くと追い抜くのは分かっているから、1ヶ月のんびりと過ごした。

 勿論、引き籠もりのニートという意味ではなく、装備品の補修をしたり、リン達の戦闘力を向上する為の鍛練をしたり、喫茶店の新商品の開発をしたりした。


 そして、1ヶ月後に各関係者に報告して出発した。


 さて、実はマリベージャル国の南に存在する「魔境」と呼ばれる樹海には、エルフの国が存在する。

 そして、マリベージャル国は、そのエルフ国と唯一交流をしている国として栄えている。


 日本人の転生者として、エルフ国は本当に楽しみだし、ナルディアから貰った「指輪」があるからエルフ国のエルフ達も友好的に接してくれるだろう。


 昼間はのんびり移動しながら、たまに現れるモンスターを瞬殺灰塵にし、盗賊共が現れた何時もの処理をしたりした。

 夜は、結界を張って暴走し、前方に居るモンスター達を昼間の様に瞬殺灰塵にした。


 ……いや、轢き殺すと、一時停止しないといけないから。


 バイオでハザードな世界で生きる事になり、あの名(迷)言「濡○る!」を残した女子高生が言っていただろう。

 相手をする事は、自分が止まっている状態と一緒だと。


 そんな訳で、普通の馬車で1ヶ月半掛かる距離を5日でマリベージャル国の王都に到着した。


 ……道中の出会いとかは無かったよ!


「……帰ろうか」

「「「……はい」」」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


あの作品は、あれから先のストーリーが純粋に気になっていたので残念です。

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