……他人事だけど良かった。
広範囲殲滅→個人戦→個人戦→?
次は広範囲殲滅かも?
俺と商人はベラドルム辺境伯が待っている筈の応接室に戻ると、ヴァイル隊長と騎士が武装解除された上で拘束されていた。
「まさか、ヤクモ殿が、あのSランク冒険者の『ヤクモ』とは思わなかった」
「まあ当然だろうな。俺の外見と、俺が為した偉業は釣り合わないからな」
俺がそう言うと、ベラドルム辺境伯は商人に顔を向けて言った。
「済まなかったね。私の元騎士が、客人から預かっていた武器を誤って売ってしまってね。
責任持って代金を返すよ」
意訳としては「解雇したから私に責任は無いが、金は返すから今回の事を言い触らすなよ」かな。
「おお! 誤って売ってしまった武器ですか。それなら仕方ないので、代金を返して頂ければ問題無いです」
意訳は「お金を返してくれるなら、そう言う事にして黙っておきましょう」だな。
こうして、代金を返して貰った商人は領主館を後にしたが、まだアビキョーカも残っていた。
「……こうなったら、全員殺してやる!」
腕に装備したのは……召喚の腕輪か!
何をしようとしているか分かった俺は、同じく召喚の腕輪を装備する。
「召喚! 凶怨の火鼠! 全て燃え尽きろ!」
「召喚! 水華の聖女レイン!」
水華の聖女レインの効果に因って、この場に居る相手の召喚士と、その召喚獣以外に火属性の完全耐性を与える。
「何ぃ!?」
そして……
「な!? 熱いっ! うわあああ……」
「水華の聖女レイン! 効果を打ち消せ!」
「あ……」
水華の聖女レインの効果の1つに因って、アビキョーカにも及ぶ凶怨の火鼠の効果を打ち消した。
この馬鹿が、どうやって召喚の腕輪やリンカーネイション・サーガのカードを持っていたのか、調べる必要があるからな。
……調査の結果
馬鹿が持っていた召喚の腕輪と凶怨の火鼠は、闇の商人から購入していた。
代金の出処は、与えられていた小遣いと領主の金庫から盗んでいた。
……公的資金横領だな。
その結果、馬鹿は「病死」となった。
更に闇の商人だが、手掛かりを残して無い為に追跡は不可能だった。
翌日、俺達は領主館の中庭に居る。
「昨日、見ていたけど、君も中々良い召喚獣を持っているみたいだね」
「……」
「だけど、ボクが最強なんだ!」
「……」
何か、幼稚園児が割り箸を持って「これで、ボクは勇者だ!」と言っているみたいな感じで、聞いている此方が痛い。
「何故か罪悪感が……」
「私も」
「アタイも」
何故、こうなったかと言うと、昨日のベラドルム辺境伯の護衛の1人が俺の前に立って、先程の事を言い、現在は「無知は不幸」を体現中だ。
……いや、知らないのは仕方ないよ。
でもな、それでも「アレ」は無いよな!
何を基準にして「最強」という言葉を使っているのか全然分からない。
因みに、この「痛い人」は、ベラドルム辺境伯の長男で名前が「リュエス」で、自分の事を「ボク」呼びする27歳だ。
心配になった俺は、ベラドルム辺境伯に聞いたら、次男が後継者で優秀らしい。
……他人事だけど良かった。
そして今、城塞都市バルトロセの時と同じルールでやる事になった。
「それでは召喚決闘を開始します」
「ボクはいつでも良いよ」
「俺もだ」
「……では、両者は最初の符術召喚を」
「召喚! ファイヤーバード!」
「召喚! 銀嶺の狩人メルザ!」
「な、バカな!? 亜人型の召喚獣で、しかも名前付きだと!?」
「では召喚決闘第1陣開始!」
「行け! ファイヤーバード!」
「射抜け、銀嶺の狩人メルザ!」
野生のファイヤーバードは直ぐに羽撃き上空に移動して「火の礫」を放つ。
メルザは構えた弓から風を纏う矢を放ち、ファイヤーバードの心臓を射抜いた瞬間に、黒い霧となり霧散して向こうの召喚の腕輪からカード化して現れた。
「勝者ヤクモ!」
「「「「「「「「「「おお!!!」」」」」」」」」」
そして、俺の方も召喚の腕輪からカード化した銀嶺の狩人メルザが現れた。
「やるじゃないか」
「どうも。それじゃあ、次だ」
「ふ、ふん! 楽しみだね」
「……では、両者は次の符術召喚を」
「召喚! フレイムイーグル!」
「召喚! 氷結の聖女メヤール!」
ファイヤーバードの上位種で、これも高い金を出せば狩れるモンスターだな。
次の氷結の聖女メヤールは、銀髪ロングで胸部装甲メロンちゃんの膝上15cmスカートを履いて萌える僧侶的な衣装を着ている。
……この後の展開だが、討伐難易度Bランクのフレイムイーグルの「炎の羽根」に因る攻撃を、氷結の聖女メヤールナの氷属性の波○拳を出して、炎の羽根を消去しながらフレイムイーグルに直撃し、俺の勝ち。
次の向こうの召喚獣は、ボルケーノコンドルで、討伐難易度はAランクだ。
俺の出した召喚獣は、舞風の武道家マイだ。
外見はドラ○エのミレーユがイメージとしては近いが、下がズボンじゃなくてビキニだ……
ボルケーノコンドルの溶岩の球を舞ながら躱して、空気の足場を発生させて近付いての圧縮した風の球を作り出し初期螺旋○みたいにボルケーノコンドルに直撃させた。
勿論、この一撃で俺の勝ちだ。
「勝者ヤクモ!」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。
この召喚決闘は、デュ○ルマスターズ「フェニックス編」の第1話みたいなやり方で、知らない人に「とりあえず、やってみませんか?」レベルです。
ステータスの数字が高い方が勝つ、みたいな?
でも、リアルなカードゲームみたいなのはキツいので、作中では多分しません。




