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それでヤクモ殿は、どの様にお考えで?

彼らは必死だったんです、自分の欲望に!

 

 ……前もやったなぁ。


 宿屋に居た馬鹿貴族共の処理を済ますと、各所への挨拶を済ませた俺達は、ドワーフ国を後にして、トレベーガ国を目指している。

 アレクの所で1泊した事以外は、かなり飛ばしたから、5日間で到着して貴族用の正門で順番待ちで、俺は王家の短剣を見せる事ですんなりと通る事が出来た。

 まあ、王家の短剣を持つ者は、その国の王族の代行が出来るから、他国の門番とはいえ知らなかったら大変か。

 下手すると国際問題からの国家間戦争に発展する可能性もあるからな。


 俺達は王城に向かっているが、後ろの護送用の馬車には目隠し用の覆いを被せていない。

 つまり、晒している。

 此処までの道中で、散々文句を言ってきたから、聖人君子でも正義のヒーローや法の番人でも無い俺は、顔見せの晒し者にして嫌がらせをしている。


 王城に到着して、王城の門番に事情説明をして、責任者との面会を希望した。

 護衛共は、既に留置所に連行された。


 待つ事30分


「お待たせしました。ご案内いたします」


 案内されて入った王城の応接室で待っていると、威厳ある顔をした男性と文官系の男性2人と護衛らしき騎士3人が入ってきた。


「話は聞いたが、本当の事なのか? 後ろで拘束されている、リムプレン・アギラ・モンテと、レムプコン・アギラ・モンテ伯爵が、君を殺そうとして、息子のリムプレンが、君の奴隷を奪おうとしたのは?」

「事実だ」

「……幾らだ?」

「最低でも白金貨2700枚からだ」

「ちょっと待て!?」

「何を?」

「その金額は……それに『最低でも』とはどういう意味だ?」

「トレベーガ国王か宰相に『ヤクモ』の名前を出して伝えれば分かる」

「……ヤクモ?」


 俺の名前を聞いて、その名前の意味を思い出したのか、段々と顔色が青くなり、更に白くなっていった。


「直ぐに国王と宰相を呼んでくる!」


 責任者の男性は、作法を無視して大急ぎで行った後で、後ろで猿轡さるぐつわ付きの拘束されたオッサンが、俺の名前「ヤクモ」の意味を知っていたのか、「フゴッ! フゴッー!」とわめいていた。


 20分後には、責任者が連れて来た国王と宰相が応接室に入り、俺の前に座っている。


「彼から聞いたが本当か?」

「事実だから、此処に俺達と犯罪者共が居る」

「……そうだな」

「それでヤクモ殿は、どの様にお考えで?」

「迷惑料込みで、慰謝料として白金貨300枚と、後は法に基づいての裁きを」

「それでよろしいので?」

「俺は聖人君子でも正義を掲げる英雄でも法の番人でもないが、悪党でも無いからな」

「……分かりました。モンテ伯爵家から白金貨300枚を支払わせ、その後は法の裁きを行います」

「それなら良いよ。ああ、後は……」

「な、何でしょうかヤクモ殿」

「貴族達に群がれるのは不快・・だから、来ない様にして欲しい。普通の宿屋に泊まるから」

「わ、分かった。貴族達には通達しておく」

「それは良かった」


 この後、国王から王女とのお茶会を、と誘われたが断って王城を後にした。

 純粋な気持ちからでも国の未来を考えた政略からでも、胃に悪い王女殿下とのお茶会は遠慮したい。

 アリシアの従者の時は、アリシアという「壁」があったから出来たんだ。


 王城を出た俺達は、ちょっと高めの宿屋を選び、冒険者ギルドに行き、王宮への手紙をお願いした。

 まあ、普通は無理だが、俺の身分と立場のお陰で可能にした。

 手紙の内容は、当然だが泊まっている宿屋の名前を書いてある。


 ……何人の馬鹿貴族が釣れるかなぁ?


 こういうので釣れる貴族は、国としては居ない方が良いので問題ない。


 3日間で、男爵家が2つに、子爵家が3つに、伯爵家が2つに侯爵家が1つ釣れた。


 4日目に王城からの使いが来て自分の馬車で向かい到着した後は、王城の応接室に案内され、待つ事30分程で、4日前に対応した威厳のある男性と文官2人が来て、白金貨400枚を俺に渡した。

 100枚多いが、詫びと口止め料だろう。

 まあ、この100枚は、釣れた貴族家から徴収したお金だろうから王国や王族の予算的な懐は傷まないから出したんだろうな。


 俺達は貰う物を貰うと、早々に王城を後にして、王都からも出発した。

 後、国境の辺境都市ベルグーナは、今回はご縁が無かったという事で。


 旅の道中は、平凡だった。

 100匹のオークの集落を壊滅させたり、盗賊共を7つ程潰したり、ワイバーンの群れ13匹を討伐したりした。


「何処が『平凡だった』よ」

「その通りですね、アリシア」


 そして、都市ランカールに到着して、そのまま領主館に行き宿泊する事になった。

 そろそろ俺が買った奴隷達も自活が出来る様になり生活力を身に付けた頃だろうしな。

 領主館に到着したのが、午後2時半過ぎだから、喫茶店とかの下見は明日にする事にした。

 夕食は、旅の報告も兼ねた為に楽しく過ごして終了となり、翌日の朝食後に、ランカール辺境伯から紹介状を貰い商業ギルドに行った。


「ようこそ、都市ランカールの商業ギルドへ」

「どうも」

「今日は、どの様なご用件でしょうか?」

「居住もする喫茶店を開きたいから、店舗や土地も含めて話しに来た」

「畏まりました。それでは資料をお持ちするので少しお待ちください」


 あ、ランカール辺境伯からの紹介状を渡すのを忘れていた。

 まあ良いか。 

 受付嬢は、きちんと対応をしているしな。


「お待たせしました」


 資料を見たが、この受付嬢、内面では俺達をバカにしていないか? 

 資料全てが、1人用から3人用までで、1つも4人以上向けの物件が無い。

 まあ、俺の説明不足が原因かもしれないから、きちんと言っておこう。


「ちょっと聞きたいが、人数が20人以上を対象にした物件は有るか?」

「はあ? お客様、冷やかしですか?」

「いや、至極真面目だが」

「……お客様には、少々無理があるのでは?」


 一応、話を聞くまでが仕事だと思うが、この受付嬢はアウトだな。


「はい」

「お客様、コレは?」

「紹介状。ギルドマスターに渡してくれ」

「……分かりました」


 受付嬢は、紹介状を持って奥に行き、10分後に血相を変えた渋い中年と先程の受付嬢が来て、丁寧な言葉使いで個室に案内された。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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