……とりあえず死蔵だな
謎は、一部解けた!
「ヤクモと同じで、私も答えられる質問には応えるよ」
「ああ、それで良い。では質問だが……」
俺も、テーファと同じ様に色々と質問をした。
そのお陰で幾つかの疑問が解けた。
「……やっぱりな」
何処かで聞いた事のある名前な筈だ。
アルディーノは、あのゲームのプレイヤーの1人で、有名な「クレーマー」だ。
他の3人は、幼馴染みだと何処かで聞いた。
「私の回答は役に立てたかな?」
「ああ、勿論だ。そして確信した。死霊術師のラジャス・アークという名前は偽名だ」
「言い切る、という事は何か根拠が有る訳ね」
「当然だ。例外を除き、このラジャス・アークを名乗れるのは俺しか居ないからだ」
「どういう事?」
「ラジャス・アークとは、俺にとっては家名みたいなものだからだ。だから、何故、そいつが『ラジャス・アーク』と名乗ったかは分からないが、実に不愉快だな」
「でも、家族の誰かかもしれないよ?」
「俺に、血の繋がった家族は居ない」
「ごめんなさい」
「大丈夫だ、気にするな」
アルディーノ達が、俺と同じ様に、この世界に転生か転移で来たのは間違いない。
そのアルディーノ達を当時、面倒を見ていたのがテーファだったが、面倒を見ていたのは戦闘面で、私生活は別の担当が居たみたいだ。
だから、そういう意味ではテーファはあまり知らないという事になる。
だから、死霊術師と聖女の行方や、その後も知らないらしい。
それに、万が一だが、死霊術師が家族の誰かだとしても、既に数100年前の話だ。
……もう、逢えない。
テーファへの質問から面白い話もあった。
それは「リンカーネイション・サーガ」のカードゲーム、つまり「符術召喚」が、この世界では認知された存在だという事だ。
あの冒険譚から建国の話は有名みたいだから、アルディーノ達が持っていた腕輪を長年研究し解析して、複製に80年前に成功したらしい。
……数100年掛かったんだな。
勿論、この世界のモンスター等もカード化する術式も開発された。
その結果、オリジナルの腕輪やカードは、血縁者や後継者が受け継ぎ、複製の方は、ある程度以上の金を持っている奴が自慢の為に手に入れたりするらしい。
屑貴族とか、屑貴族とか、屑貴族とかっ!
そして、この話を聞いて俺は面白いとは思ったが、同時に諦めた。
だって、絶対にフラグだろ、コレ!
……今から、心に刺さる口撃の台詞を考えておこう。
後は「リンカーネイション・サーガ」をやってたプレイヤーは、腕輪に使わないカードも死蔵出来る。
その死蔵のカードは、アルディーノ達や後継者達から貰った者は、周りから「ディサイプル」と呼ばれているらしいな。
まあ、そう言う連中は何処かの「お抱え」になっているから、滅多に会えないらしいがな。
それと、アルディーノ王国には、符術魔道士団とかいう名の王宮魔道士達が居るらしい。
とりあえず、今、テーファから可能な限り情報を手に入れたから、後は俺が、実際に確かめるだけだな。
さて、最後は本命だ。
「さて、テーファ」
「何、ヤクモ」
「俺達が、此処に来た理由だが……」
「そう言えばそうだったわね。それで、私にどんな服系の防具を作って欲しいのかな?」
俺は、災害級ザカリアスの毛皮を出した。
「……はい!?」
「この毛皮は、災害級ザカリアスの毛皮だ」
「ァ、あの災害級ザカリアスを討伐したの!?」
「あ、ああ」
かなり動揺したのか、声が裏返ったテーファが混乱して、俺の肩を掴み前後にシェイクする。
「テーファ、落ち着いて!」
「! ……ごめんなさい」
……やっと、シェイクから解放された。
「納得したわ。あの偏屈爺のイポスが、私を紹介するのは当然ね」
「それで、テーファ」
「勿論、引き受けるわ!」
「よろしく頼む」
「テーファ、よろしくお願いします」
「テーファ、よろしくね」
「任せて!」
この後、採寸等のアレコレを済ませて、俺達はテーファに1ヶ月後に、ドワーフ国の王都のイポスの工房で、出来た防具の受け渡しをする事になった。
それと、ちょっと気にしていた事があったから聞いてみたら可能な為に、リン達に内緒でテーファにお願いした。
「良かったですね、ヤクモ様」
「そうだな」
「どうするの、ヤクモ」
「何が?」
「2体目の災害級のラジアータよ」
「……とりあえず死蔵だな」
「分かったわ」
ザカリアスとラジアータを比べたら、ザカリアスの方が全てが格上だったからな。
それにテーファへの質問で分かった事だが、災害級や天災級は、世間に知られているのは一部でしかなく、それなりに居るらしい。
それなら何故、知られていないかというと、あまり派手に暴れず、森の奥とかに大人しくしているからだ。
だから、何処かの森の奥に居る「森の主」とか言われているモンスターが、災害級や天災級の可能性があるらしい。
……笑えない地雷だな。
異世界系ラノベで、ザマァされる「調子に乗った馬鹿」が、派手に周りを巻き込んで地雷を踏みそうだな。
……あれから1ヶ月が経過した。
この1ヶ月の間は、リンやアリシアのレベリングしたり、鉱物採掘系の依頼を受けたり、アリシアが呑み比べでドワーフ族に勝ったり、イキがった人族の貴族のお子様を「ざまぁ!」したりした。
「……完璧だな」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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