……俺、ディスられている?
現行犯逮捕かな?
馬鹿との決闘が始まった訳だが、どう処理しようか?
……アレにしよう。
「うぉおおおーーー!」
ガッ!
「やった!」
「今、何かしたのか?」
「ヤセ我慢を……」
ガッ! ギ! ガン! ゴン! ドゴッ!
「……だから、何かしたのか?」
「何故、切れないんだ!?」
馬鹿の攻撃力よりも、俺の「素」の防御力の方が、圧倒的に高いだけだ。
だから、馬鹿が幾ら全力の攻撃を何度もしようとも、俺にダメージを与える事が出来ない。
「お前に全力の攻撃をする時間を与えた。
次は俺の攻撃を受けて貰おうか」
「出来るものならやってみろ! ボクは伯爵家なんだぞ!」
……は!?
コレは、お前から申し出た「決闘」だろ?
何を言っているんだ?
「少しでも攻撃してみろ。その時はお父様に言ってお前を潰してやる。その後に、恐怖と絶望に戦慄する残った2人を喰ってやる!」
「……それが、本性だな」
「さあな」
その時の屑野郎のゲスな顔を見て決めた。
「……潰す」
俺は長剣を捨て屑野郎に向かった。
「剣を捨てて自棄になったか?」
「屑野郎には拳で潰すと決めてんだよ」
「何を言……がはっ……」
その後は、身体のスペックをフルに使って屑野郎をフルボッコにした。
「ふん! 屑が!」
「アーベラ!」
サンビル伯爵が駆け寄り屑野郎を抱き上げた。
「幾ら決闘でも、此処までしなくても……」
俺は、王紋と証明書を見せる。
「き、君が、いや、貴方様が!」
サンビル伯爵とミランダ夫人は、国王の前に居るみたいに膝を突き頭を下げた。
俺は証明書を「蔵」に仕舞うと言った。
「命令する。アーベラをサンビル伯爵家から除籍し投獄せよ。」
「な、何故ですか?」
「先程の会話が聞こえていないみたいだが、罪を犯している可能性がある」
「「なっ!?」」
「アーベラが、王立学園から帰ってきたのは?」
「……約1年と半年前です」
「この街の冒険者ギルドに行った時に聞いたのだが、約1年前から評判の良い娘が失踪する事件が幾つか発生している」
「それに、息子のアーベラが!?」
「可能性がある。だから、先程の会話から俺、つまり王紋を持つ俺を侮辱した罪で、伯爵家からの除籍を命じる。そして投獄し、失踪事件に関して取り調べを命令する」
「か、畏まりました」
この後、朝食を遠慮して、領主館を出て街に来た時に取った宿屋で改めて泊まる事にした。
サンビル伯爵には、1週間後に結果を聞きに行くと伝えてある。
さて、この1週間はカリアのレベリングをした。
「まさか、あの災害級ザカリアスを単独討伐したのがヤクモだったなんて!」
「驚いたか?」
「驚いた、なんてもんじゃないわ!」
「カリア、気持ちは分かります」
「リン……」
「私も、何度もヤクモ様のデタラメに驚かされ続けていますから」
「……俺、ディスられている?」
「今頃気付いたのヤクモ」
「アリシアまで!?」
「ヤクモ、領主館に到着したわよ」
「……分かったよ」
サンビル伯爵から結果報告を聞いたが、やはり、屑野郎は、失踪事件の主犯だった。
そして、被害を受けた娘達は既に……
この結果を重く受け止めたサンビル伯爵は、屑野郎に関する物を全て処分して、私財を使い被害者の遺族に謝罪し慰謝料を払った。
更に、屑野郎は、サンビル伯爵自身が公開処刑をし、街の人達に対して謝罪した。
街の人達は、実の息子を自らの手で処刑した事で、サンビル伯爵の覚悟と誠意に納得した様に見えた。
まあ、サンビル伯爵は爵位まで返還しようとしたが、周りが必死に止めたらしい。
そして、俺達は街サンビルを出発した。
「見えてきたわ」
「アレが今日の目的地の村『ポリクナ』だ」
俺達はポリクナに到着すると、村に1つしかない宿屋に向かったが、既に満席だった。
実は、この村は今、明日開催される祭りの準備に大忙しだ。
そして、明日の祭りに出される特別な料理があり、その料理を目当てに来た訳だが、遅かったみたいで宿屋は満席だった。
まあ、寝泊まりは馬車でも大丈夫だけどな。
そんな訳で、許可を得て指示された場所に馬車を停めると、リンとカリアに留守番をして貰い、俺とアリシアは村の散策を始めた。
因みに、アリシアは上機嫌だ。
「ヤクモ、明日の祭りに出される特別な料理、楽しみね」
「ああ」
サンビルの冒険者ギルドの受付嬢の話だと、とある鳥系モンスターと、村秘蔵の調味料を使った料理らしいが、とても美味しいらしい。
そんなに美味しいのなら、もっと知っている人が居ても不思議ではないが、どうやら、略取する商人や貴族が現れない様にする為に、料理の事を広めない様にしているらしい。
勿論、受付嬢には情報料として金貨5枚渡して言った「コレで、受付嬢達で、何か食べて」と。
すると、聞く耳を立てていた他の受付嬢達からもお礼を言われたよ。
アリシアはこの時、ちょっと不機嫌だった。
……何故?
そんな訳で、この村に来たのだが、祭りの準備をしている村の活気は良いもので、俺も気分が良い。
ちょっとぐらい散財しても良いかな、と思っていると、男女の言い争う声が聞こえた。
行ってみると……
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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