最後の一撃でいいな?
主人公、やっちゃいました。(笑)
ザカリアスが吐いた黒い炎を俺は……
「かっ!」
ザカリアスの吐いた灼熱の黒炎は、俺の気合い1つで消し飛ばした。
「ヤクモ……」
「やっぱり、ヤクモ様はデタラメですね」
「ヤクモ君……」
「Ga……」
「最後の一撃でいいな?」
「GaA……」
「じゃあ……死ね」
ザカリアスとの距離は50m以上は離れているが、俺にとっては無いに等しい。
「疾っ!」
……キン!
彼我の距離を一瞬で「0」にして、俺は居合の構えから刀を抜き……納刀する。
数秒遅れて、ザカリアスの首が落ち、更に数秒遅れてザカリアスの身体が、倒れて地響きを起こした。
……因みに、俺が放った太刀筋に沿って空の暗雲が切れていたのは無視だ。
俺は、王道のテンプレである「黒幕」登場に注意したが、その気配もなく残心を解き、とある作品で知った血抜きを行い、1分足らずでザカリアスの血抜きを終わらせ「蔵」にザカリアスの首と身体を仕舞う。
そして、玄武の結界を解き、アリシア達の居る場所に向かった。
「ヤクモが、あの災害級のザカリアスを単独討伐しちゃったわ……」
「流石はヤクモ様です!」
「は、は、は……」
フローラが過呼吸みたいになっている!?
俺は、直ぐに「蔵」から指輪を出して右手中指に通した。
「は、は、は……はぁ」
「落ち着いたか、フローラ」
「……ええ」
興奮したアリシアとリンにモミクチャにされながら寛いでいると、都市の方から声が届いたから、どうやら向こうもスタンピード防衛戦が終了したみたいだな。
そして落ち着くと自分のした事の意味と価値を自覚した俺は、天を仰いだ。
……ランカール辺境伯と冒険者ギルドのギルドマスターにしつこく質問され、話せる部分は話した。
2人がしつこく質問した理由は、国王に報告する義務が有るからだ。
ギルドマスターからの話だと、俺の冒険者ランクはAランク確定みたいだ。
Sランクになるかどうか、王都のギルドマスターとの話し合いで決まるらしい。
ギルドマスターは、個人的に褒美を出しても良いと言ったから、ザカリアスを討伐した俺の容姿とかを広げない様にお願いした。
ギルドマスターも、薄っすらと理由を察したみたいで了承してくれた。
ランカール辺境伯にも同じ様にお願いした。
スタンピード終了から3日経ち、アリシアとフローラは冒険者と生きていく為の毎日が再び始まり、フランシーヌは礼儀作法とかの再教育に涙を流していた。
後、討伐した災害級ザカリアスの扱いだが、ランカール辺境伯の必死のお願いで、首は王家に献上する事になった。
しかし、ザカリアスの狂化で伸びたままの犬歯は渡さない事にした。
……なんか、次か、その次辺りの第2か、第3王子辺りが、馬鹿やって周りに迷惑掛ける未来が見えたからだ。
例えば犬歯を剣に打ち直したやつを振り回して
「ボクちんの国は、あの災害級ザカリアスを倒した国だぞ。だから、周りの国はボクちんに感謝して、ボクちんの命令に従うのだ。 逆らうのなら、そんな国はボクちんが、このザカリアスの剣を以て滅ぼせばいいのだ~」
……みたいな?
だから、やらない。
どうしても必要なら「ハリボテ」でいいよな。
どうせ、それなりの場所に飾るのだから。
言い換えれば、事故や偶然が理由では触れない場所に飾るのは、アイテムボックス系を持つ誰かに盗まれるからだ。
それと、ザカリアスの牙や爪や毛皮で装備品を作ろうとしたのだが、ランカールの武具工房全てから拒絶された。
理由は、加工出来ないからだ。
そして、言われた。
加工出来るのは、ドワーフぐらいだろう、と。
……次の目的地が決まったな。
魔改造のセカンド馬車を準備しておこう。
聞いたら、ちょっと遠いからな。
思い立った夜に、こっそり転移して本拠地の工房に馬車の製作をお願いした。
因みに、本拠地の工房ならザカリアスの加工が出来るんじゃね、と思ったら出来ないと答えられ、理由を聞いたら、ゲーム内の素材なら出来るみたいだが、異世界の素材を加工しようとしたら、全て失敗に終わったらしい。
既に、トモエ達が別件で試したみたいだ。
……残念だ。
更に、ミモザの結婚式まで後1週間の所で、国王からの召喚状が届いた。
本人から直接に事情を聞く為と、俺への報奨を渡す為だ。
その召喚状の内容読んで、ランカール辺境伯に提案した。
予め、褒賞の内容を話し合い決めた方が良い、と。
……だって、俺、爵位要らないしな。
いきなり、謁見の間で、国王が「災害級ザカリアスを討伐した功績から、子爵位を与える」と言われたら、俺は断るから事前の話し合いで、そうならない様にしたい。
ランカール辺境伯に理由を聞かれて、そう答えたら納得したみたいだ。
1週間後、ミモザの結婚式が行われ、ミモザの旦那様になったレストは予定通り、次期執事長に任命されて、ミモザも予定通り、次期メイド長に任命された。
現執事長のレジスから必要な事を教わり、ランカール辺境伯達が王都から帰ってくるまでの執事長代理をする事になったレストは真剣に聞いているし、ミモザもまた現メイド長から必要事項を聞いていた。
因みに、専属侍女とメイド長は、どちらが偉いかと言うと、実は、メイド長だったりする。
理由は、メイド長の方が責任が重いからだ。
メイド長とは、ある意味で、正室代行者で、基本的には屋敷の人事の管理は正室がする。
そして、メイド長は、正室の副官と言える立場だからだ。
予め必要な書類等は準備していた為に引き続きは2日で終わり、翌日にはランカール辺境伯御一行は王都を目指す事となった。
因みに、フランシーヌは便乗してカルザール侯爵の下へ帰っていった。
俺とリンは、カルザール侯爵から受けた依頼は「往復」だから、先にフランシーヌをカルザール侯爵の下へ送り届けた後に、王都に向かう事にした。
ランカール辺境伯には、その辺りの事情説明をお願いした。
そして、俺とリンはフランシーヌをカルザール侯爵の下へ送り届けた後、宿屋等に1泊すらせずに直ぐに王都に向かった。
「……死ぬか?」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。




