……有った!
衝動買いは危険です!
司会者がステージから居なくなると、参加者が会場から出ていく。
そこで、俺はスタッフを呼び、購入した奴隷全てに対して奴隷環から奴隷紋に変え、身体の洗浄を含めて身嗜みを調えて、普通の清潔な服等を着せる様に依頼した。
勿論、別途費用が掛かるのは当たり前だ。
俺とリンは、スタッフの指示に従い席で待っていると、1時間後にスタッフから声を掛けられ案内された部屋に入ると、町人風の清潔な服を着た美人美少女が合計6人と、スタッフ3人が居た。
「本日は、当オークションを御利用頂きありがとうございます。さて、購入予定の奴隷達を買って頂く事になります。お客様、代金の支払いをお願いします。諸費用や追加された内容も含めて合計が白金貨1360枚になります。そして、先にお昼休憩の時の愚か者の家族からの慰謝料を預かっておりますねでお渡しします」
「ああ」
俺は、スタッフから白金貨45枚を受け取って仕舞ってから「蔵」から、白金貨100枚入り袋を14袋を出して、そのまま渡した。
「お客様?」
「余剰分は、チップであり、オークション側に頼みを聞いて貰う為だ」
オークション側のスタッフの顔から笑顔が消えた。
「お客様、どの様なお願いでしょうか?」
「今回の特殊奴隷の女性の中に、身体中に傷跡があり、買い手が付かなかった元伯爵令嬢の奴隷と、外見は問題は無いが、盲目な為に買い手が付かなかった元辺境伯令嬢の奴隷がいただろう」
「はい」
「その2人も買おう」
「……よろしいのですか?」
「ああ。2人で白金貨100枚でどうだ?」
「……悪くないお願いですね」
「勿論、先程購入した奴隷同様の処置を頼む」
「畏まりました。他にございませんか?」
「実は、今回、買い手が付かなかった特殊奴隷の男性の中で、今回購入した女性の奴隷と、夫婦か家族等の血縁関係の奴隷も買おう。男性の価値は低いが、男性奴隷全員で白金貨50枚出そう」
「売りましょう!」
「男性奴隷も、同じ処置を頼む」
「畏まりました」
この部屋で待つ事1時間後に、傷物で買い手が付かなかった特殊奴隷の2人と、男性の奴隷が3人が入ってきた。
男性の奴隷の内訳は、1人目は、公爵夫人の弟で、政争の際に拷問でもあったのか、顔を含めて2割の酷い火傷の跡が有った。
2人目は、傷物の貴族令嬢の兄で、顔に大きな傷跡があった。
最後の1人は、盲目の元辺境伯令嬢の叔父で、傷物の元伯爵令嬢以上の傷を身体に付けていた。
……諸費用や追加依頼の料金は無料になった。
流石に、最初のお釣り白金貨40枚は、心理的にやり過ぎたみたいで、合計が白金貨110枚と金貨5枚だけの支払いになり、必要な手続きを全て終わらせた。
後、ちょっと見栄を張って、チップで白金貨3枚を渡した。
買い主の最初の仕事が「名付け」だが、本人達の奴隷になる前の名前を聞いて、関係のある名前にしたり、過去を思い出すから全く違う名前を希望する奴隷には外見からや、好みの花から名付けをした。
会場を出たのだが、流石に目立つよな、今回の目玉商品を独占したからなぁ。
……とりあえず、考えた無難な案が出来る様にする為に、今回のオークションのステージに出て無かった奴隷を買う必要がある。
多分、会場外で売っている筈だ。
……有った!
「さあ買いませんか! 貴族家で働いていた平民出身のメイドや、侍女をやっていた貴族令嬢を、格安で売っています。そこの紳士様、購入されませんか?」
……と、言葉使いは丁寧だが、周りに奴隷を叩き売っている。
さて、それなりの大人数を買う必要があるが、先ずは俺主観で普通から普通以上のメイドを8人買い、侍女を2人買った。
次に、元王女達に聞いた。
「あの中に、奴隷になる前に、身近に居て信頼していた者は居るか?」
奴隷達には、喋るなと命令していたから、指を指して教えて貰った。
3人購入し、先程の奴隷と同様の処置をして貰う。
盲目もいるから、奴隷商に話をつけて、聞いてみた。
「命令だ。俺の奴隷の中に、仕えていた者は居るか?」
1人居たが、マジで居たよ。
盲目の元辺境伯令嬢に仕えていた元侍女だった。
支払いと手続きを済ませて、代金の大金貨9枚を払い、他の奴隷商の全てを廻ったが、奴隷の関係者は居なかった。
それで、会場の外で買った奴隷にも同じ様に名付けをしたが、やはり命名は難しい。
会場には、俺みたいな奴用に、大型馬車が待機していたから、金を払い、カルザール侯爵達が居る領主館に向かった。
……何人か、尾行して来たが、目的地が領主館と分かり諦めたみたいだ。
「ヤクモ様」
遂に来た!
領主館に向かっている最中にリンからの名前呼びが出た。
「考えているのですよね?」
「無難なのが1つある」
「……分かりました」
そして、領主館に到着すると、カルザール侯爵には以前上げた剣とセットみたいな全身鎧を、フランシーヌには、髪飾り、首飾り、指輪のセット物を差し出し、白金貨100枚出して、暫くの宿替わりと、奴隷達に、メイド、侍女、執事、庭師、料理が、一通り出来る様にお願いした。
流石の高位貴族のカルザール侯爵も、笑顔で引き受けてくれた。
勿論、フランシーヌも。
まあ、娼婦以外をやらせるなら、自分の事は自分で出来る様になってくれないと、後が大変だからなぁ。
その日は、奴隷達に今後やって貰う事を話して、夕食になったが、大人数なのもあり、カルザール侯爵達に顔を立てて、奴隷達は別室で食べて貰った。
それと、エルフはやはりナルディアの妹のアルディアだったが、再会は明日にした。
勿論、ナルディアには報せているが、2人の心の準備があるだろうと考えた。
その夜、リンが改めて聞いてきた。
「ヤクモ様、奴隷達をどうされますか?」
「ああ、それはだな……」
リンには、俺の考えを話した。
「確かに、今は、それしかありませんね」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。




