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しっかり私を見て踊りなさいよ

ざまぁは、ありません。

 俺は、部屋に帰ると項垂れた。


「大丈夫よ。衣装は準備してあるから」

「……良かった」

「その代わりといってはなんだけど……」

「何、アリシアお嬢様」

「黒い宝石を使った女性用首飾りと、青い宝石を使った男性用ブローチが欲しいの」

「そんなの、ランカール辺境伯が用意してくれると思うが?」

「そのランカール辺境伯、お父様がヤクモに準備して貰いなさいって」

「……分かった」

「お願いね」


 アリシアお嬢様が、俺的には意味が分からない状況で機嫌が良くなった。

 それよりも宝飾品かぁ。


 ……確か~、ガチャやイベントでかなり死蔵していたなぁ。


 俺、その辺りのセンスが平均だから、首飾りとは言わず、指輪に髪飾りとか、兎に角、黒系の宝飾品を全種類持っていこう。

 男性用の青いブローチの方も、青い宝飾品を全種類持って、アリシアお嬢様に選んで貰おう。

 さて、黒系と言えば、「黒真珠」に「黒ダイヤ」に「黒水晶」等、結構あるから、アリシアお嬢様も困る事は無いだろう。

 勿論、青い宝飾品も、な。


 それに、大抵は何かの耐性を付与してあるから丁度良いかもな。


 2週間後、何故かランカール辺境伯と女性陣が臨戦態勢状態の中で、俺が用意した宝飾品を披露する事になった。


「「「「「……はい!?」」」」」


 広いテーブルに限界まで、先ずは、様々な黒い首飾りを置いた。

 実は、宝飾品とかは実在する宝飾関係の会社とかに依頼して、それをデータ化して使っているから、ゲームや現実でも話題になって、社会現象になりかけたんだよなぁ。

 俺も、ゲーム会社から採用したいと連絡が入り、幾つかの厨ニ的な宝飾品や、ガチな宝飾品とかをゲーム用にデータ化された。

 更に、その中の2つは、商品化して話題になった。

 ……アレは、我が久世家の最大の謎だな。


「や、ヤクモ、この大量の宝飾品は何?」

「そ、そうよ! 全てが王家でさえ持ってないかもしれない一級品ばかりよ!」

「何って、俺が持っている宝飾品」

「それは分かっているから、何故、こんなに持っているのよ!」

「頑張ったから?」


 俺の返答に、アリシアが頭痛があるかの様な表情をした。


「……分かったわ。私が使う宝飾品を選ぶわ」

「アリシア、頑張って」

「……はい、お母様」


 何か、凄い疲れた顔と声色で言った後は、真剣に選び始めた。


 あらかじめ卒業式のダンスパーティーで着るドレスを用意して、首飾りをドレスに当ててみたりして決めたら、首飾りを全て片付けて、次は髪飾りをまたテーブル一杯に出す。

 そんな感じで、指輪と腕輪に足輪を、何とか午前中に決めた。

 昼食を挟んで、午後からは、俺が身に付ける宝飾品を選ぶ事になったが、勿論、同じ流れでやり、全て終わる頃には、日が沈みかけていた。


 ランカール辺境伯達へのお礼に、無料であげても良い宝飾品を出して、1人に付き1つあげた。


 やっぱり、女性陣が凄く喜んでいたよ。



 そして、王立学園最大にして最後のイベントであり、最終日の卒業式が始まった。

 場所は、王城の大広間で開かれる。

 国王、宰相、近衛騎士団長、学園長の、ありがた~い御言葉すいみんまほうを頂き、無事に卒業式が終わった。

 面倒臭いが、一旦、屋敷に帰り、午後4時以降のダンスパーティーの準備をする。


 時間が来ると、先ずは大人組が、王城の大広間入りをして待ち、主役である卒業生が実家の爵位が低い順に会場に入っていく。

 因みに、ダンスパーティーだから、ペアを組むのだが、爵位が高い方に合わせられる。

 つまり、男性が侯爵で、女性が伯爵なら、侯爵が優先される。

 逆に、男性が平民で、女性が辺境伯なら辺境伯が優先される。


 そして、ダンスパーティーなので、最初は王族が踊り、次に公爵、侯爵、辺境伯が踊り、最後に伯爵、子爵、男爵が踊る訳だ。


 さて、俺達の順番が来た。

 正直、周りの声が凄いんだよな。

 流石に、腕輪や足輪はやり過ぎになるからと止めて、首飾りと髪飾りと指輪だけになったけど、選び抜いただけあって、今日のアリシアお嬢様をより輝かせている。


 ……うわ~。


 グラウディア王女殿下やフェリシア嬢が、アリシアお嬢様をガン見している。


 後、何~か忘れているんだよなぁ。

 ラノベとかにあった筈なんだよ。

 こういうダンスとかに出る時の、宝飾品の色に意味がある筈なんだけど、今、現在、周りの視線を集めている緊張で頭が回らないんだよなぁ。


 ……と、現実逃避していると、アリシアお嬢様に因って現実に引き戻された。


「ヤクモ。しっかり私を見て踊りなさいよ」

「ごめん。アリシアお嬢様を見て踊るよ」

「わ、分かれば良いのよ」


 そして、無事にダンスタイムが終わると、雑談タイムに入った。


 すると、直ぐにグラウディア王女殿下と、その婚約者のサーランプ公爵家の嫡男フェルナンドに、フェリシア嬢と、その婚約者のガナディム侯爵家の嫡男ヴァンマルが寄って来た。


「素晴らしいダンスでした、グラウディア王女殿下にフェルナンド様。勿論、フェリシア様とヴァンマル様もです」

「ありがとう、アリシア。でもアリシア達も素晴らしかったわよ」

「そうよ、アリシア」

「そうだよ、アリシア嬢」

「同感だな」


 そして、グラウディア王女殿下が意を決したみたいな顔をして言った。


「その首飾り等に使っている黒い宝飾品は?」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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