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何処が無事ですか!

美少女の制服姿……

「降伏か死か、選べ」

「……」

「2撃目だ」

「ぎゃああああーーー……」

「降伏か死か、選べ」

「……」

「3撃目だ」

「や、止めてく、ぐぎゃああああーーー……」

「降伏か死か、選べ」

「……」


 ……はい、紅い針です。


 実際には、何本まで耐えられるのか、この機会に試す事にした。

 頭の中では、必死に蠍座の星の位置を思い出しながらやってみた。


 ……結論としては、訓練を受けてない人は、4発目辺りで「降伏」を選ぶみたいで、原作とほぼ同じだな。

 俺は、次に使う時までに、痛覚を増幅させる薬を塗っておこうと思った。


 全身15箇所の穴だらけの6人に回復魔法ヒールを掛けて、俺の挨拶しかえしは終了した。

 幾ら激痛でも、細い針なら15箇所ぐらい刺しても死ぬ事は無かった。

 やっぱり、を燃やして正確に刺さないと死なないのだろうか?


「俺からの挨拶は終わったから、後はお好きにどうぞ」

「う、うむ。分かった」


 待たせる事になったお詫び代わりに、色々と吐かせた事で我慢して貰おう。

 まあ、ドン引きしていたけどな。


 牢屋を後にしたんだけど、ランカール辺境伯も一緒に付いて来た。


「必要な情報は、大抵聞き出せたからな」


 との事だ。

 そして、また応接室に居る。


「ヤクモ殿よ、他の仲間達はどうした?」

「ああ、あいつらは、他の事を任せている」

「そうか」

「だから、今は、気楽な1人だな」

「うむ。1人か……」

「どうかしたのか?」

「実はな……」


 どうやら、アリシアお嬢様が実家に帰ったのは、王立学園の方で王位継承権に関わる事が有ったみたいだ。


 まあ、内容は「異世界恋愛系ざまぁ」で、アリシアお嬢様は王位継承権第3位の王子の婚約者だったが、その婚約者が、平民育ちで養女になった男爵令嬢のハニトラに見事に掛かり、その結果が「真実の愛に目覚めた!」と宣言して、アリシアお嬢様への「冤罪のでっち上げ」が起こった。


 しかし、その辺りは、アリシアお嬢様の同性の友人達に因って事無きを得たが、「婚約破棄」の事実は残り、貴族的な良縁を望めなくなったアリシアお嬢様は心身を癒やす名目で、一旦帰郷する事になったらしい。

 まあ、王家からの「お願い」だった為に最初から内心では婚約自体に反対だったらしい。


 更に、この王立学園を卒業しないと、貴族として認められない為に、後3ヶ月は在席しないといけないらしいのだが、先の騒動で幼馴染みの護衛兼従者を失った。

 まあ、幼馴染みにしてあるじたるアリシアお嬢様を裏切り、男爵令嬢側に寝返った馬鹿なんぞ要らんよな。


 因みに、今回のアリシアお嬢様襲撃の黒幕は、その第3王子の母親で、実家は伯爵家で身分は側妃で、王子の幽閉に逆恨みして、闇ギルドに先払いでアリシアお嬢様の暗殺を依頼したという訳だ。

 後で知るのだが、闇ギルドへの依頼も王都の方でもバレて、実家に幽閉から毒杯に変更になったらしい。


 そんで、都合良く1人になった俺に、3ヶ月間のアリシアお嬢様の護衛兼従者をやって欲しいとの事だ。


「どうだ、ヤクモ殿」


 ……3ヶ月かぁ。


 一旦王都に行ってから、地方に行くのも有りかもしれないな。

 それに、転移扉ゲートがあるから、フカフカなベッドが恋しくなれば、本拠地に転移すれば良いしな。

 そして、アリシアお嬢様に付いて行って、他の貴族の令息令嬢を見るのも悪くないな。


「分かった。引き受けよう」

「感謝する」


 この後、廃墟で手に入れた書類等をランカール辺境伯に渡して、翌日には、廃墟で手に入れた装備品等を冒険者ギルドに大銀貨3枚で売った。


 さて、引き受けるとなると必要になるのが、従者としての知識だ。

 まあ、株や投資をやっていたお陰で、頭を使う系や書類系は直ぐに覚えた。

 次に、従者としての立ち振舞も、旅館を継ぐつもりでいた過去のお陰で、これも直ぐに覚えた。

 因って、アリシアお嬢様の実家でのゴロ寝期間は、1/3以下の2週間で終わり、出発は明日になった。

 後、ランカール辺境伯から、俺が牢屋に1泊したお詫びに3回程、風呂でメイドに身体を洗って貰い仲良くさせて貰った。


「……ヤクモ様、優秀で嬉しいですわ」

「アリシアお嬢様、そんなに褒めても飴玉はあげませんよ」

「要りません!」


 と、いうやり取りをしながらも、妹涼子の事を思い出して、自然に飴玉をアリシアお嬢様の口に当てる俺。


「ん……」

「アリシアお嬢様が、こんなに元気になって、ミモザは嬉しいです」


 まあ、時間が有る時は、アリシアお嬢様を外に連れ出したしな。


「では、アリシアを頼むぞ」

「お任せください、ランカール辺境伯様」

「行ってきます、お父様」

「残り数ヶ月だが、頑張るのだぞ」

「行ってまいります、ランカール様」

「ミモザも、アリシアの事を頼む」

「畏まりました」



 さて、馬車で10日の行程だ。


「残り数ヶ月ですね、アリシアお嬢様」

「そうね、ミモザ」


 残り数ヶ月なら行かなくて良い様な気もするが、実は卒業試験があって、これに合格しないと留年となり、留年すると、体面的な理由から自主退学となり、貴族籍剥奪という流れになる。

 因みに、その卒業試験はアリシアお嬢様的には楽勝らしい。



 ……10日後、俺達は無事に王都に到着した。


「何処が無事ですか!」

「そうです!」

「ちょっと待ってください。アリシアお嬢様、無事に到着したと思いますが?」

「確かに無事でしたが。道中で、盗賊に襲われる事が3回に、ゴブリンやオーク等のモンスターに襲われる事が5回もあったのですよ!」

「ええ。ですから、護衛としての仕事もきちんと果たしたと思いますが?」

「確かに仕事はきちんとしていました!」

「それなら……」

「しかし! その場でオークを解体して、ブロック肉になったモノを私に見せる必要がありましたか!」

「そのブロック肉を夕食にお出ししたら、美味しそうに食べていたのはアリシアお嬢様ですが」

「……確かに美味しかったわ!」

「アリシアお嬢様の負けです」

「ミモザ……」

「お話が綺麗に終わった所で、王立学園に向かいますね、アリシアお嬢様」

「……分かったわ」


 俺とミモザに可愛らしく頬を膨らませ赤くなった顔を見せるアリシア。


 勿論、その後に盗賊の方もアジトを聞き出して、馬車に結界を張った後、夜中に強襲した。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


第3王子の末路は、孤独死するまでの幽閉か、1週間以上続く激痛の末の毒死の2択になります。

その母親の末路は、即日の毒杯です。


護衛兼従者の幼馴染みの末路は、自分のした事を後悔するのが遅く、懲戒免職され、裏切り者の焼印を顔にされた後、まともな仕事にありつけず、最後は盗賊に堕ちて、討伐されました。

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