神話になるもの 汁物
「嘘だ…信じたくない。なんで化け物みたいな私以外の人間が使えるの?。」
と【超えざるもの】はそう信じたくないと言いたい気に俺にそう言った。絶対あり得ないと言いたいくらいに。俺としてはその場で考えたつもりだったが、理由があれなのかもしれない。
そう、
「みんなを守りたいからだ。それ以外に何かあるか?いや、ないに決まっているそうじゃなきゃ命なんてかけることはできないんだ。そこは俺とおまえ…【超えざるもの】どちらにも共通するだろ。」
と俺はそう彼女に告げる。そこには俺が彼女の作られた理由をこの戦いで知ったから言えるだろう、知らなければ言えなかったしこの世界戦で起きるであろうことを防ぐことすらできずに、繰り返してしまうところだった。
「そうだ…確かに私はみんなを守るように作られた。だけど…おまえらは私を道具としか見ず、利用する気でしかいなかった。そうじゃないか。」
と【超えざるもの】はそう言うと異常な量の魔力を体内から発した。何をする気だろうか…これほどの量を出すと死んでしまうはず。まさか、彼女に別の形態が存在しているのなら…と仮定するのならその行動に説明できる。
「逃げないと殺される…。」と俺が察したときにはもう遅かった。彼女の体はもう原形をとどめていなく、すでに翼が生え始めている。まるで堕天使…のようだ。
「【超えざるもの】おまえにはもう一つの名前がある。そうだな?。」
と俺はそう言ったが、おそらくこの状況を見ていたランが発した言葉だろう。何でランは知っているのだろうか…この状況を考えてみてもわからない。だが…まぁ、後から聞けばわかることだろう。
「そうだ…当てた代わりに貴様に教えてやろう。私の制作時の二つ名は【守護をする数多の殺戮天使】だ。その名の通り私が望んだときにこの形態に、なるように仕組まれているちなみに非常事態用の形態もある。この形態でも十分強い、だいたいの攻撃が無効化されているからだ。」
「戦うか?少年よ。」
「ああやってやるよ…そして守ってやる。」




