神話になるもの 序章
「全く…私の存在そのものを忘れるとは、酷すぎません。」
と脳内に声が流れて、俺は真っ白な世界に呼び出された。
その世界は本当に白色一色しかなく、家具や窓などといった装飾品すらない。
この世界に俺は呼び出されたと察した瞬間、目の前にしばらく会ってない者が現れた。
そう女神であるランだ。確か最後にあったのは宴会に行く前だったはず、それから1ヶ月は経った時にしかも戦闘中に召喚をするとは、何のために。
「マスター、ぜったいに私のことを忘れてましたよね。ひどいですよ。」
と女神である彼女はそう言う。よく見ると【越えざるもの】に比べてちょっと年上だなと思う。
確か未来が、
「前の世界では、そこらへんにいる小さな女の子のことをロリって呼んでたよ。」
とかいっていたな。つまり女神様も_____________________________
「マスター、私は決して炉理ではありませんよ。第一年齢は言いませんけど、あなたよりは年上ですから。」
と女神は俺が思ったことを瞬時に否定して来た。では、女神様は何歳なのだろうか。
「で、俺は何をすれば勝てる。奴に【越えざるもの】に。」
「落ち着いてください、マスター。私にキスしてくれたら解決する話ですよ。」
とランは自身の頬を指さしながらそういう。
「んんん、は。」
と俺は能の思考が止まりそうなことを言われ、戸惑ってしまう。
だって普通に考えてみたら神様だよ、神様にキスなんてできるわけないぞ。さらに見た目は幼女…
絶対にできるわけない、いじられる未来しか見えない。
「早くしてください、世界の時間が動き始めますから。」
とランにせかされる。早めにしないといけないのか、仕方がない。
俺は神様に… ランにキスをしてしまった。唇が彼女の頬についたとき、柔らかい感触がした。
そして急速に白い世界が消え始めた。
「さて…一緒に戦いますか、マスター。【神人一体】神人一体
とランが言うと俺の体に彼女が取り込まれる。俺は異常なほどの魔力量を自分の体から感じた、と同時に神々が扱う術式が脳内にフラッシュバックする。これで使用可能になったという訳か。
「危険…これより総合的判断した結果を基にして、排除します。」
と【超えざる者】は言うとこちらへ異常なほどの魔力を使って、一種の圧をかけてきた。
「おまえを助けてやるよ。」
こうして神話に加えられる神話が始まった。




