決闘と実力
ちなみに毎週2回投稿はします…
できる限りですが…
決闘…恐らくだがスキル無しの俺を潰すという事を考えたのだろう
確かにそれは確かに良いがもう一つ狙いがると推測した。そうそれは圧倒的強さをアピールすることだ。
人というものは不思議で他人から聞いたことは信用しない場合があるが、自分で見出したものならば別の話だ。見出したものはあっという間に信じ込んでしまう癖がある。
ならばこの状況を利用して俺が強いことに書き換えてしまおう。それならば俺にとって圧倒的な勝ちになるからだ…
どうせなら最初からいや、途中から本気を出して勝ってやろう…
そう考えながら俺は1人決闘場へと続く廊下を歩き始めた、満面の笑みで。
決闘場所はもちろん授業で使うフィールドだった。確かにここならば教師達からも目立つしなにより見やすい…カルウェイン=ダントめ、考えやがったな。
俺がフィールドへ入ると低学年や高学年達が入り混じる観客席が見えた。よく目を凝らしてみてみるとやはり俺を挑発しているようだ、どうせなら最初から本気を出して勝ってやろうかな…
「お!?スキルなしのお出ましだ!」
「とうとう…あの公爵家の御曹司が倒すのか!」
「今まで…邪魔だったスキルなしが…いなくなる!」
ヤジがやはり観客席からそれも一斉に聞こえ始めてきた。なんで彼らはそこまで暇なのかと呆れながら俺は挑戦者であるカルウェイン=ダントを見る。
やはり彼は希少素材であるテミレルを使った剣を持って来ている…どうせなら折ってしまおうかな?面倒臭いし。
「公爵家の後継者が相手にしてやるんだ後衛に思え!雑魚レインめ今日こそ駆逐してやる。」
カルウェイン=ダントは声を張り上げながら高々と俺に向かってそう宣言した。
剣を持って俺に突きつけるその動作はパフォーマンスの一環だろう。
「なら…さっさと初めてくれ、俺はお前如きの為に時間を割いて授業に遅れたくはない。」
俺はカルウェイン=ダントへ向かって煽り立て始めた。だいたいこういう人間は沸点が低いから攻撃を仕掛け始めるはず。
思った通り…試合はカルウェイン=ダントが俺に攻撃を仕掛けるという展開から始まった。
「頑張ってくださいカルウェイン様!」
「やっちゃってくだせえ 兄貴!」
などの応援が観客席から響き始める。まぁ…そんなものは試合結果に影響することはないんだけど。
「てやっ!壊れろレイン!」
カルウェインはそう言いながら俺に向かって剣を振り上げる。が、甘いな俺はそんなもので怪我を負うわけがない。
「創り上げろ 【土塁結界】」
俺がそういうと簡易的な土の壁が出来上がる。そして剣は壁を壊すこともできず、カルウェインは一歩後ろに下がる。
「ほぅ…スキルを持ったか?だが未来を変えることはできない。」
そう言うとカルウェインは猛スピードで走り俺を撹乱しようとするが、俺は圧倒的に視力をいじっていたことにまだカルウェインは気付いていない。甘いな…
「そんなもので俺を倒せるとでも?【土槍奏覧】」
俺が言うと土でできた槍が50個あまり空中で生成される。絶対に受け止められないようにするため、重さを20倍あまり弄り、速さもいじった。
200という数字は俺にとって圧倒的な切り札になりうるものだった。年に一回ある体育テストで俺はすべて、100だったが…視覚を今250にしているし、土の槍の速さが2だったから40まであげた。
なかなか…いや強すぎるぞ、このスキルは
ちょっと吐き気がし始めたが、副作用だろう。
「だが俺はそんなものまで切ってしまうんだよ!ぐはっ。」
そう言ってカルウェインは倒れ込む、よく見ると目が金色に輝いていない。と言うことはスキルを使わずに戦っていたと言うことだ。舐められたものだな。
「繰り返します。オルウェッド=レインは至急、校長室まで来なさい。」
授業中に俺はこの校内放送によって呼び出される。絶対にさっきの決闘の件だろう、まぁ…退学になろうが構わないのだが。
「失礼します。」
俺はそう言って校長室へと入ると初老の男性が堂々と椅子に座っていた。この学院のトップでありこの国の実力者…校長だ…
「うむ…よくぞレイン勝ったな、君は退学になるだろうと思っているだろうがそれはない。君はこの学院にいたまえ、それと君は学年を一つあがることになるから。よろしく頼むぞ。」
俺は予想外のことを校長に言われてしまった。




