漫才:ナイターって、どういう意味ですか?
ボケ:ナイターって何ですか。
つっこみ(以下、つこ):わぉ、いきなり質問。
ボケ:星空の下、たまに聞くけども、何ですか。
つこ:何で聞く場所がちょっとロマンチックなんだ。
いやまあナイターというのは、だいたい野球の夜間試合という意味だよ。
ボケ:やかん?
あの、お湯を沸かす、全知全能の、道具ですか。
つこ:お湯を沸かすやかんは全知全能ではないよ、多少有能なだけだよ。
そもそもそのやかんじゃないよ、なんだい、やかん試合って。
ボケ:お湯を掛け合う勝負です。
つこ:妙に危険、そもそも僕最初に”野球の”って言ったじゃないか。
ボケ:だから、野球選手がする、バージョンで。
つこ:誰もしないから、バージョンの違いが存在しないよ。
夜間試合というのは、夜に行う試合のことだよ。
ボケ:夜に、試合を、したら、パニックです。
つこ:だから電灯みたいなのがあるんだよ。
ボケ:でんとう?
あの『押すな』と、芸人が言ったら、
押すの合図という、ほうの、でんとう?
つこ:……一瞬分からなかったよ!
そのリアクションの伝統芸とかの伝統じゃないよ!
ボケ:伝統芸能です。
つこ:確かに伝統的に芸能人がしているけども、それを伝統芸能とは呼ばないよ!
今言った電灯というのは、電気のほうだよ。
ボケ:なるほど。
つこ:分かってくれて良かったよ。
ボケ:この床を踏んだら、ビリビリしますと言って、
おそるおそる踏んだら、ビリビリしなかった、パターンですね。
つこ:だからバラエティ番組の伝統じゃないよ!
ボケ:そして、いきなり、電流を流すという。
つこ:だから違うよ!
この電灯は光のほうだよ!
明るくするための道具があるということだよ!
ボケ:なるほど……何でナイターって言うんですか。
つこ:それは僕もよく分からないよ、
あっ、でもナイターって確か和製英語なんだよね。
ボケ:日本で作った、英語っぽい言葉かぁ。
つこ:これは分かるんだ、
何で特に電灯の知識だけスポンと抜け落ちていたんだ……。
ボケ:髪の毛が、よく、抜け落ちる、だけに。
つこ:ハゲが既に始まっているのかい、いや全然ハゲていないよ。
ボケ:床屋さんに行った時、よく。
つこ:それは抜けて落ちているわけじゃないよ、そんな微妙な驚かしやめてよ。
ボケ:さて、ナイターの意味が、
だいたい分かったところで、今度は野球について詳しく。
つこ:そこを知らなかったのかよ!
ボケ:いや、だいたいは、知っています。
ボールで、バットを打つ、ゲームです。
つこ:逆だよ、それだとまともに打つよりも、
デットボールする確率のほうが高いよ。
ボケ:間違いました。
そこは、ちゃんと、知っています。
つこ:じゃあ野球のどこが知らないんだい。
僕もそこまでは詳しくないけども、答えられることは答えるよ。
ボケ:野球って、野生の球と書いて野球という漢字だけど、
あんまり野生的なスポーツじゃないです。
つこ:そこを僕に言われてもだよ。
確かにバットを巧みに操ったり、
手にはグローブをはめて守っていたり、あんまり野生的ではないね。
ボケ:むしろ、サッカーのほうが、野生的です。
選手同士の、競り合いなんて、もう相当です。
つこ:でも漢字に文句を言ってもしょうがないよ。
ボケ:ボールじゃなくて、ナイターの、
電球を投げるスポーツなら、野生的です。
つこ:危険なだけだよ、むしろ逆に文明的だよ、
電球という文明を使っているわけだから。
ボケ:後は、夜、電気無しで試合をしたり。
つこ:野生的だけども危険極まりないよ。
ボケ:う~ん、野球を、安全に、野生的に、する方法を他に……。
つこ:考える必要性が無いよ! 野球はそのままでいいよ!
ボケ:そうですか……でも、なんだか寂しい、
親離れしてしまった、子供を、見つめるよう。
つこ:君はいつ野球の産みの親になったんだ!
絶対違う! もういいよ!