第0話 プロローグ
俺は大野海斗どこにでもいるしがない高校生だ。
いや...ただのいじめられっこだ。
学校の他の奴等には、ストレートにキモヲタと呼ばれている。
自分では、そこそこの顔面のメガネをかけたクールだと思っているが、どうやら周りから見れば、喋らない不細工の陰キャに見えるらしい。
家でも、兄や妹が成績優秀、スポーツ万能なせいで、俺は家族の中で疎外されている。
そんな俺には誰にも負けない特技...いや、趣味がある。
インターネットゲームだ。
ネットゲームの世界では、バイトで稼いだ全財産を突っ込み、大国の英雄として崇められ、もはや俺に歯向かう人はいない。まさにチートキャラだ。
「こういう世界でチートキャラにでもなれたらな...なんて」
そういう妄想して寝るのが日課になっている。
そしてその日も同じように、自分が最強チートキャラの英雄ハーレム勇者になる妄想を膨らませて眠りについた。
そして俺は今、夢を見ている。
「海斗、、海斗、、、」
夢の中で脳内に誰かが語りかけてきた。
聴きなれない声だが、威圧的とも言えない不思議な感覚だ。
「誰だよ...」
「海斗、、、神様だよ、、、か・み・さ・ま、、、テヘッ!」
「神様がそんな、テヘッとか軽いノリで話しかけてくるわけないだろう。」
「アホ、、、最近の神様はみんなこうだぞ、、、ボケ、、、」
俺は、夢の中だから神様の言葉の使い方は仕方ないと自分で言い聞かせた。
「で...クソ神様が一体何の用だよ...あともう少しで素敵な無双英雄ハーレム勇者になる夢を見れるはずだったのに、台無しだ。」
「海斗、、、それだよ、、、無双英雄ハーレム勇者になって貰おうと思ったんだけど、、、神様に向かって偉そうな言葉遣いだからなぁ、、、やっぱ辞めようかとも考えてるんだよぉ、、、」
神様とやらはどこか楽しんでる子供のような言葉で、脳内に語りかけてきた。
「それは本当か?」
「そのつもりさ、、海斗には無双英雄ハーレム勇者になって素敵なセカンドライフを歩んでもらうつもりだったんだけど、、、海斗がこの僕を敬わないから、、、」
「...わかった。神様を崇め奉ります。」
もしこれが本当なら、初めて夢の中でとは言え、無双英雄ハーレム勇者になれるんだ。
夢の中で童貞卒業も悪くない。
こんな奴にでも媚売れば少しでも可能性があるなら土下座でも何でもしてやるさ。
「おや、、、随分な掌返しじゃないか、、、仕方ないなぁ、、、」
「これで俺は無双英雄ハーレム勇者になれるのか?...いや、なれますでしょうか?」
「うんうん、、、じゃあ別の世界に転移するよ、、、また会えるの楽しみにしているよ~、、、」
神様がそう言うと、夢の中の景色が真っ白になり意識が吸い込まれていった。
はじめまして。
ぴこと申します。
ふと思い立った妄想を書きなぐったので文章力もないかもしれないし、執筆?小説を書くなんて初めてでわからないことだらけですが、よろしくお願いします!