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Arisa  作者: 明里 ルカ
3/7

ずっと仲が良かった私たち、

 部活は迷った結果、陸上部に入部した。1年生が入ってやっと12人という小さな部活だけど、それなり足の速い人がいて、毎年全道大会への出場は欠かさない。私も特に足に自信があるわけではないけど、頑張って走り込めばいいかな、と思って陸上部にはいることを決めた。

 未来はバドミンドン部、歩菜はテニス部、3人とも部活は離れてしまったけど、休み時間はほぼずっと一緒にいる。

 未来は今、好きな人がいるらしい。

「告ったほうがいいのかなぁ」

「いや、もうちょっとアピってからの方が絶対良いって! 」

 歩菜が一生懸命アドバイスしている。同じクラスの光樹という男子が好きだといっているけど、私は恋愛のことはよく分からないので、黙って聞いているだけだ。

「亜梨紗はいないの? 」

「え? 」

「だぁかぁらぁ、好きな人」

 未来がずいっと寄ってきた。

「準希さんは? 」

 準希さんは、陸上部のキャプテン。走る姿はかっこいいけど、残念ながら好みではない。

「うぅん……別に、好きな人はいないかな」

「なんだ」

「つまんないの」

 正直言って、気になる人はいた。二人に言うと大騒ぎするから、絶対言わないけど。

「やっぱさぁ、多田さんカップルが理想だよねぇ」

 歩菜が溜息をつきながら言った。

「え、でも、あんまりメールしないって聞いたよ? 」

 多田勇気さんは陸上部で、よく話しもする。凄く優しくて、めちゃめちゃかっこいいわけではないけど、可愛い彼女もいて……。気になるというのは、多田さんのことだ。

「でもさぁ、たまに買い物してるのとか見ると、めちゃめちゃ仲良さそうじゃん?」

「ん、まぁ」

 未来が言った。

「でも、うちは、毎日メールして、週1で電話して、学校でも毎日はなさなきゃ嫌かな」

「それはワガママじゃない? 」

「そうかなぁ……」



 次は音楽だ。私たちはいそいそと教室の移動を始めた。

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