書けなくなったら、才能より先に、身体を疑え
書けなくなったら、才能より先に、身体を疑え。
こんにちは。雨日です。
雪国の書き手の休日は、除雪と小説だ。
明日からの寒波到来に備え、自宅周辺の雪をスコップで細かくした。
疲労困憊である。
息抜きに、このエッセイを書いている。
◇ 昔より集中力が落ちた
これは、40歳を過ぎた書き手なら、誰もが一度は感じることだと思う。
雨日も、はっきりと感じている。
集中力だけではない。
記憶力も、恐ろしいほど低下する。
その中でも、創作をする書き手にとって一番痛手なのは、やはり集中力だと雨日は思っている。
集中力や記憶力のピークは、10代から20代。
受験勉強や試験前、あの頃は「全集中」が当たり前にできた。
けれど年を重ねると、不思議なほど集中が続かなくなる。
小説の執筆は、瞬間的な力ではない。
原稿に向かっている間、思考を維持し続ける力が必要だ。
これがないと、すぐに飽きる。
くたびれる。
原稿を放り出して、スマホの動画を見てしまう。
◇ 集中力は「気合」では戻らない
昔は「根性が足りない」「気合が弱い」と思っていた。
けれど、どうも違う。
集中力は、精神論ではどうにもならない。
40代後半の雨日だが、異常なほど集中力がある。
これは、小説を書いているうちに気づいたことだ。
そもそも、集中力がなければ、400日ほどで180万文字も書けない。
今、連載中の小説は10万文字のストック(下書き)がある。
空き時間が10分あれば、迷わず書く。
ショッピングセンターの片隅で、猛烈な勢いでキーボードを叩く。
その様子は、どうやら少し異様らしい。
知人から「近寄りがたい雰囲気だよ」と言われ、
妹からは「やばい顔をしていた」と指摘された。
その他に、仕事用の原稿、週に6日ブログを書いている。
話を戻す。
けれど、そんな雨日も、最初から集中力があったわけではない。
◇ 書き始めた頃は、集中力がなかった
小説を書き始めた当初、
30分ほどパソコンに向かうだけで、くたくたになっていた。
頭は重く、ストーリーを考えるだけでクタクタになった。
締めがわからない。
言葉がうまく浮かばない。
「今日はもう無理だ」と思ってパソコンを閉じる。
書けない。
書き続けられない。
1日1話が精一杯。
自分には向いていないのかもしれない。
そう思ったことも、一度や二度ではない。
◇ 集中力は「才能」ではなかった
今なら分かる。
あの頃、足りなかったのは才能ではない。
体力だった。
長時間座る体力。
思考を維持する体力。
疲れても、翌日に回復する体力。
集中力は、精神力ではなく、体力の上に乗っている。
◇ 筋トレを始めた
雨日が初めて小説を書いたのは、今から1年3か月前だ。
その半年前から、雨日は筋トレを始めている。
きっかけは、小説のためだ。
そう書けば、かっこいい。
けれど、違う。
ダイエットだ。
脂肪を脱ぎ捨てたかった。
ただ、それだけの理由だった。
正直に言うと、雨日は運動が大嫌いだ。
運動する時間があるなら、書きたい。
体を動かすことが、無駄に思えるほど嫌いだった。
だから考えた。
一番、手軽で効率が良い方法を。
それは、スクワットだった。
スクワット5分。
スマホを見ながら。
それだけで、くたくただった。
けれど、毎日の習慣にした。
歯を磨くように、考えずにやる。
3か月後、スクワットは20分になっていた。
半年後に、小説を書き始めた。
毎日、身体を動かしていると、体力がついてくる。
雨日は、少しずつ筋トレの時間を増やした。
もちろん、スマホを見ながら!
◇ どんどん書けるように!
それにつれて、不思議なことが起きた。
集中力が増えた。
30分で疲れていたのに、
1時間、2時間と、原稿に向かっていられる。
次第に、何時間も、小説を書けるようになってきた。
「ながら運動は効率が悪い」と思い、10か月ほどジムにも通った。
けれど、ジムは移動時間を含めると、トータルで80分ほど時間を奪う。
その80分が、惜しくなった。
その時間を、小説に使いたくなった。
だから、やめた。
今は、自宅でスクワット20分。
その時間、スマホを片手に連載の後書きを考えている。
ルームサイクルにも乗る。
ペダルを回しながら、20分。
本能のまま書き殴った自分の小説を編集する。
一度、iPadを設置して、
小説を書きながらルームサイクルに乗ろうとした。
――諦めた。
これは両立できない。
けれど、小説を編集することはできる。
これで、はっきり分かっていることがある。
運動を続ければ、続けるほど、集中力が増す。
集中力が増すほど、小説は進む。
これは、本当だ。
◇ 筋トレしないと小説が書けない!
筋トレしないと小説が書けない。
その強迫観念で、今日も雨日は必死にペダルを漕いでいる。
一般的に、筋肉量は年齢とともに減っていく。
30代後半から40代にかけて、じわじわと減少。
そして50代以降は、エグいほど減る。
何もしなければ、
筋肉は年に1%前後、確実に減っていくらしい。
筋肉減少。
体力低下。
集中力低下。
――小説が書けなくなる。
怖い。
とても怖い。
だから筋トレをする。
必死でやる。
そして、ここで衝撃の事実。
筋トレをして体力がついた。
集中力が増した。
朝から晩まで、小説を書ける耐性がついた。
・・・のに。
痩せない。
どういうこと?
もちろん、食べている。(→それだ)
集中力はついた。
小説は進む。
けれど、体重は減らない。
本末転倒ではある。
けれど、雨日は声を大にして言いたい。
「集中力がない」と悩んでいる書き手は、まず筋トレをしてほしい。
才能の問題じゃない。
年齢の問題でもない。
体力の問題だ。
痩せなくてもいい。
筋肉が増えて、集中力が増えれば、それでいい。
小説を書き続けるために、今日も雨日は、ペダルを漕ぐ。




