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非テンプレ2作がランクインしたら、家族が運営に同情し始めた話

非テンプレ作品が注目ランキングに2作品ランクイン


おはようございます。雨日です。


事件が起きた。


雨日の書いた小説が――注目ランキングに入ったのだ。


「あぁ、また処女作か」

そう思う読者もいるかもしれない。


違うのだ。


雨日の泣かず飛ばずだった“2作目”が、ついにやった。


完結ランキング50位に入ったのだ。


非テンプレ、地味、群像劇、長文、政略婚、戦。

読まれにくい要素をこれでもかと詰め込んだ作品が、だ。


◇報われない2作目


雨日の2作目は報われない。


『秘密を抱えた政略結婚2

〜娘を守るために、仕方なく妾持ちの領主に嫁ぎました〜』(完結1ヶ月半)


総PV 66,734

訪問者12,426人


ちなみに処女作 

『秘密を抱えた政略結婚 〜兄に逆らえず嫁いだ私と、無愛想な夫の城で始まる物語〜』

(完結8ヶ月)


総PV 163,114 PV

訪問者 19,372 人


数字だけを見ると、およそ96,000PVの差 がある。


「やっぱり1作目には勝てないのか・・・」

そう思ったこともある。


正直に言う。


文章力は、どう考えても 2作目の方が高い。


処女作は無我夢中で書いた。

勢いだけで突っ走って、

技術も構成も、今見ると穴だらけだ。


それなのにーー。


PVは処女作の方が多い。


1作目より、2作目の方が読まれない。


それは知っている。


雨日も商業出版でシリーズを出したことがある。


1作目は読まれるけれど、2作目は商業的にイマイチだった。


それは理解している。


けれどーー。


もっと理解できないことがあるのだ。


雨日の心をもっとも抉るのは ポイント だ。



◇このエッセイの方がポイント高いの!!


2作目の小説より、このエッセイの方がポイントが高い!!


2作目

→ 総合評価 246pt


エッセイ

→ 総合評価 258pt


ーーは????


雨日が半年かけて、66,734PVを集め、12,426人に読まれ、

60万文字を超える世界観を構築し、血と汗と涙で政略婚を書き上げた。


一方このエッセイは、

小説の息抜きで書いた、ノリと勢いの文章である。


そのエッセイが勝ったのだ。


小説に。


小説がエッセイに負けた。


作者の努力が作者の雑談に敗北した。


これはどういうことなのか。


神よ、雨日はどこで間違えたのか。


エッセイはPVでも負けてる。


ブクマでも負けてる。


公開範囲の広さでも負けてる。


条件は全部、小説が圧勝しているはず。


なのにポイントだけ、エッセイが勝つ。


どうして?(中年の主張)



◇読者は老人の恋愛は読まない


ーー身悶える雨日に、家族は言った。「当然だろう」


2作目の主人公は 35歳、夫と死別。

再婚相手は 59歳。


イケオジ?・・・ではない。


普通に 老人である。

(なのに夜は元気。ここ重要)


しかしだ。


この世界の平均寿命は 50歳 なのだ。


つまり、59歳は現代で言えば 90代前後のイメージ。


そこまで踏まえて家族はこう言った。


「老人との恋愛小説は、読まれるはずがない。当たり前だろう」


雨日は身悶えた。

地面を転がりたくなった。


家族はさらに続ける。


「少年との恋愛は・・・まあ需要あるよ。

でも老人との恋愛は、絶対ない。誰が見たいんだそれ」


追い打ちである。


雨日は静かに思い返す。


小説家になろうを検索しても、

“老人 × 恋愛” は化石のように見つからない。


異世界転生、婚約破棄、ざまぁ、悪役令嬢、スローライフ、どこにも老人の影はない。


雨日の作品だけが、孤独に老人と恋をしている。


そして、とどめの一言。


「しかも主人公、老人と恋愛してないよな?・・・おい、どこに需要があるんだ」


終了。


完全ノックアウト。


雨日はその場で体育座りした。


確かに主人公は老人を“好き”ではない。


使命感と子供のために結婚しただけである。


恋愛どころか、心の距離は、戦場より遠い。


マーケット調査で言えば即ボツである。


けれども、雨日は書きたかった。


たとえ需要ゼロでも、

たとえ老人が夜だけ元気でも、それが「雨日の物語」だからだ。



◇ ランキングに入った


でも、その“誰も読まないはずの小説”に、光が入った。


今朝、ランキングを開いた雨日は固まった。


注目度ランキング(完結)50位。


ーーえ?


老人?

老人だよ?

59歳の、普通の、イケオジですらない、あの老人だよ?


雨日は思わず画面を二度見した。

三度見した。

更新した。


そこに、確かに“50位”があった。


誰が光を当ててくれたのか。


運営なのか、アルゴリズムなのか、それとも気まぐれな風なのか。


でも、雨日は強く思った。


「ありがとう」


化石のような作品に、よくぞ光を当ててくれた。


誰にも見つからないと思っていた小説が、

確かに“誰かの目に入った”という奇跡。


それだけで胸が熱くなる。



◇連載中の作品もランクイン


そしてーー


なんと連載中の作品まで、注目度ランキングに入った。


完結作だけじゃない。


連載中の方まで、ひっそりと、しっかりと、

注目度ランキングに名前があった。


注目ランキング(連載中)47位


連載中の作品タイトルはこれだ。


秘密を抱えた政略結婚

―血に刻まれた静かな復讐と、許されぬ恋の行方―


もう、この時点で察してほしい。


テンプレ臭? ゼロ!!


重い。


とにかく劇重。


読む側も書く側も、両肩に鉄の板を乗せて歩いているような作品だ。


今回の主人公は、年頃の少女。

相手も年相応。

 

三角関係? 四角関係? 上等!!!


恋は燃えているのに、進まない。


読者がじれったいのと同じくらい、作者もじれったい。


そして主人公がまた大変。


癇癪持ちで扱いにくい。

とにかく怒る。

突然泣く。


書いている雨日が一番困惑している。


そして当然、展開は遅い。


怒涛の遅さ。


なろうの風速100のテンポの中で、雨日の作品だけ風速3くらいで歩いている。



◇そこにいく? 非テンプレ2作品ランクインで、雨日は調子に乗った。


非テンプレ作品が 2作品、同時に注目度ランキングに入った。


雨日は調子に乗った。


許してほしい。


普段は底辺の道を歩んでいる。


だからこそ。

光が当たった時くらい、調子に乗らせてほしい。


そう思っていた。


・・・その時だ。


家族が、スマホ画面を覗き込みながら、ぼそっと呟いた。


「・・・なろうも大変なんだな」


え?

なにが?


家族は続ける。


「雨日の作品を載せるなんて」


「・・・運営側も必死なんだな。

最近のなろうは短編ばかりで、連載が読まれないから、

少し変わった作品 を送り込んだんだろうな」


ーーそこ?


そこに同情するの?


雨日ではなく、運営に?


なぜ “おめでとう” ではなく “お疲れさま運営” なのだ。


家族よ、なぜだ。


なぜ雨日を称えず、運営を慰めている?


どういう心理構造なのだろう。


「連載作品が減っている」

「なろう運営も苦しい」

「だから雨日の非テンプレが拾われた」


この家族の解釈、100%雨日を褒めてない。


むしろ、


「かわいそうな運営、雨日を採用するほど追い詰められて・・・」


というニュアンスである。


なろう運営さん、読んでたらすみません。


家族は悪気はないんです。


ただ、雨日を絶妙に傷つける才能があるだけなんです。



けれど、運営に同情されようが、

家族に変な理屈をつけられようが、この事実だけは消えない。


非テンプレ2作品が、ランキングに入った。


それだけで、雨日はもう充分嬉しい。


今日だけは調子に乗らせてほしい。


明日にはまた底辺に戻るから。



ランキング入りという嬉しい出来事があったので、

ここで少しだけ、雨日の“創作の歩み”を書いておきます。


興味のある方だけどうぞ。


◆処女作(完結)

『秘密を抱えた政略結婚 〜兄に逆らえず…〜』

→ 一番読まれている作品です。


https://ncode.syosetu.com/n2799jo/


◆2作目(完結)

『秘密を抱えた政略結婚2 〜娘を守るために…〜』

→ 老人と結婚する、例のアレです(笑)


https://ncode.syosetu.com/n0514kj/


◆連載中

『秘密を抱えた政略結婚

―血に刻まれた静かな復讐と、許されぬ恋の行方―』

→ 今回のランキング入り作品。劇重・非テンプレ。


https://ncode.syosetu.com/n9067la/



どれも一生懸命書いたので、

今日は少しだけ自分を労わせてください。

いつも読んでくださってありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
注目度ランキング入りおめでとうございます 最近はランクイン通知が来るから見逃さなくなって良いですよね 身内のリアクション薄いのはあるあるww ランキング載るのは一般的にまぁまぁ大変なんやで
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