<小説裏話> 5ヶ月で60万文字を書いた作者、燃え尽きる。・・・はずだった。
小説完結 疲労困憊の原因
おはようございます。
木曜日の朝、いかがお過ごしでしょうか。
このエッセイは、「小説家になろう」で『秘密を抱えた政略結婚』シリーズを執筆した
ライトノベル未経験の作者・雨日の創作記録です。
今日は、小説を書きすぎて疲労困憊について書く
◼️疲労困憊 その原因は
最近、いわゆる「クタクタ」だ。
仕事もそれなりに忙しい。けれど、疲労困憊の原因は――
「小説の書きすぎ」
それに尽きる。
ーー連載は今日で終わる。それも、60万文字という異常な文字数で。
丁度、1ヶ月前に連載は完結した。
とはいえ、実際のところストックは50話ほどあった。
それを1日二回ずつ投稿し、今日の夜、ようやく最終話を迎える。
それは、若い頃にがむしゃらに働き、
老後にようやく落ち着いたおじいさんのような心境だ。
もう、朝から晩まで原稿に追われることもない。
日々、更新の時間を気にしてソワソワすることもない。
「ゆとり」「ワークバランス大事」「のんびり」「頑張らない」
――そんな言葉が、ようやく自分の中で実感を伴って響く。
60万文字を書き終えた先に待っていたのは、
“燃え尽き”ではなく、“穏やかな余生”だった。
◼️完結後、1ヶ月に書いた文字数に慄く
完結した翌日、燃え尽きたはずなのに。
「もう疲れたよ。パトラッシュ」
三角座りで放心していた――はずなのに。
このエッセイを書いていた。
そう、穏やかな余生を過ごすはずだったのに――
なぜか、また息を詰めてキーボードを叩いていた。
「エッセイだから、ちょっとだけ。短く、気楽に書こう」
・・・そう思っていたのに。
気づけば短編も書き、あれもこれもと指が止まらず。
この1ヶ月のあいだに書いた文字数を、ふと計算してみた。
――14万4千文字。
・・・は?
いや、ちょっと待って。
こんなに書いてるの?
数字を見て、思わず笑った。
そして、次の瞬間、心の中で叫んだ。
「アホじゃないか」
一体、どうした。
“穏やかな余生”はどこへ行った。
狂ったように書いている。
ゆとり?
ワークバランス?
穏やかな余生?
何、それ、美味しいの?
◼️それでも手を休めない雨日
雨の降る日も、晴れた日も、ひたすら書き続ける雨日。
気がつけば季節が変わっていた。
そして、家族はとうとう心底呆れた顔で言った。
「だいたい、60万文字の連載を5ヶ月で終わらせるなんて異常だ」
・・・確かに。
書いた話数は267話。
5ヶ月で終わらせられたのは、1日2話更新をしていたからだ。
もともとこの提案をしたのは、他でもない家族だった。
「雨日の小説って、展開がハエが止まりそうなほど遅いんだよな。
読者に呆れられないように、せめて更新は1日2話にした方が良い」
なるほどと思って、素直にその助言を受け入れた。
そして、愚直に続けた。
1日2話更新。朝と夜。
毎日コツコツ、指を止めずに。
ところが2ヶ月ほど経った頃、今度は家族が悲鳴を上げた。
「読んでも読んでも、次々と更新のお知らせがくる!
1日2話更新って・・・やりすぎじゃないか?」
・・・おっしゃる通りです。
◼️次はスローライフ
「今さら、1日1話にしようかな?」
夕飯の席でつぶやいた雨日に、家族は箸を止めて言った。
「・・・もう、完結まで、そのペースでいけ」
その言葉に、雨日も静かに笑った。
もう、最後まで走り抜けるしかないのだ。
こうして、今日を迎えた。
267話、60万文字。
長いお話に、最後まで付き合ってくださった読者さまへ。
本当に、ありがとう。
もう、無理はできないお年頃だから。
次は――1日1話更新にする。
ゆとり、大切。
ワークバランス、大事。
人間らしい暮らしをするのだ。
そう誓って、ひとまず原稿を閉じる。
けれど、心の奥底では・・・何かが蠢いている。
エッセイも書きたいし、短編も週に一回くらいは書きたい。
新しい構想も浮かんでくる。
書くことへの欲が、静かに目を覚ます。
――いけない、抑えよう。
・・・いや、少しだけなら。
(おしまい)
本日、20時20分 完結!
『秘密を抱えた政略結婚 〜娘を守るために、仕方なく妾持ちの領主に嫁ぎました〜』
https://ncode.syosetu.com/n0514kj/
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処女作(完結済・約50万文字)
『秘密を抱えた政略結婚 〜兄に逆らえず嫁いだ私と、無愛想な夫の城で始まる物語〜』
https://ncode.syosetu.com/n2799jo/
▶ 約14万PV到達
▶ 政略結婚から始まる、恋と戦と家族の物語
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新作短編(テンプレ外がランキングに入りました 涙)
『彼女のすべてを受け入れた日』
https://ncode.syosetu.com/n3091le/
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ひとこと
最後まで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。
二つの物語を合わせて、約110万文字。
長いようで、あっという間の11ヶ月でした。
たくさんの登場人物たちと一緒に笑い、泣き、悩みながら書き進めた日々は、
雨日とってかけがえのない時間です。
ここまで支えてくださった読者の皆さま、
そして毎日更新を見守ってくださった方々に、心から感謝を込めて。
ーーそしてきっと、また次の物語が始まります。




