読まれなくても、小説を書く理由〜“おにぎり”じゃなくて“イワシ”で勝負した話〜
こんばんは。雨日です。
金曜日の夜、いかがお過ごしでしょうか。
このエッセイは、ライトノベルを1冊も読んでない雨日が、
小説家になろうで、書きたいものを書いた経験について書きます。
◼️ 小説がエタル? それって美味しいの?
小説を書き始めて9ヶ月。
先日、家族から、
「雨日は小説をエタルことがなさそうだね」と言われた。
エタル?
何それ?
雨日が首を傾げると、家族が説明をしてくれた。
「小説をエタる」とは、
小説の連載を完結させずに途中で放置することを意味する。
この「エタる」は、ネット小説界隈の言葉で、
由来は「エターナル(永遠の)」の略だとか。
つまり、「永遠に更新されない=完結しない」という意味から来ている。
なるほど、それが小説をエタルという意味なのか!
◼️ 「書いても読まれない」地獄のはじまり
調べると、
小説家になろうでは、連載中作品の約6〜7割が更新停止(※1年以上更新なし)という説がある。
完結作品は、全体の1〜2割程度しかないと言われてる。
わかるよ!わかる!
一生懸命書いても、全然読まれないと落ち込む。
全人格、否定されたように落ち込む。
人気作家のPVやブックマーク数を見て落ちこむ。
「誰も自分の作品を見てないんだ」と落ちこむ。
『見てない』と表現するのがポイントだ。
『読まれる』までに至らない。
◼️ テンプレゼロの魚屋、営業中
人気作家は、ランキングに掲載されているので、
駅前のコンビニのような存在だ。
多くの人が集まり、人の出入りが絶えない。
一方、雨日のような底辺作家は、
僻地の村で営業しているコンビニのようなものだ。
客は誰も来ない。
ヒトよりもタヌキや鹿の方が多い。
(実際、雨日はそんなところで暮らしている)
人気がないところで、コンビニを開いている。
稀に客が来店すると、コンビニなのに、イワシが置いてある。(テンプレ0の作品)
「おにぎり(テンプレ)が欲しい」という客に、
「うちはコダワリの魚しか売ってないよ」と宣言する始末。
おにぎりが欲しい客は、
「来店して損をした。テンプレ売れ!」と退店する。
それが雨日の店だ。
◼️ 「それは無理」と言われたけど・・・書きたいんだ!
イワシを販売しているのに来店してくれないかな?と夢見てしまう
だって、人間だもの。
一生懸命、書いたら読んでもらいたいよね。
雨日も「もう途中でやめてやる!」
ちゃぶ台をひっくり返したくなる瞬間があった。
「こんなに頑張っているのに!毎日連載しているのに!!誰も見てくれない!!」
家族に嘆いた。
そんな雨日の嘆きに家族は言った。
「おにぎり売れ(テンプレ書け)」
「おにぎりじゃなくて、イワシ(テンプレゼロ)で勝負したい」
真剣な顔で夢を語った。
「それは無理だ」と言われた。
◼️ 小説がエタル原因をまとめてみた
1 モチベーションの低下→ これはめちゃくちゃわかる
◎最初は勢いで始めたが、途中で熱が冷める。
◎予想より読まれず、反応がないとやる気がなくなる。
2 話が破綻・迷走→ ドキッ 雨日もプロットを書かないタイプ
◎物語が長くなりすぎて収拾がつかなくなる。
◎展開を決めずに書き始め、続けられなくなる。
3 日常が忙しくなる→ これが一番多いと思う。忙しいよね
◎仕事・学業・家庭が忙しくなり、執筆の時間が取れない。
4 新しい作品を書きたくなる → 雨日も書きたくなる。新しい作品を頭の中で妄想する
◎飽きっぽいタイプの人は、途中で別作品に行ってしまう。
◎「新作を書いた方がPVや反応が良い」と感じてしまう。
これがエタル原因だ。
気持ちはわかる。
◼️ 「人気ないけど完結しちゃった!」という奇跡
人気がないとわかったら早々と見切りをつけるべき?
これは雨日の経験だ。
人気がない作品をダラダラと書いて、何の得になる?
仕事が忙しいのに、寝る間を惜しんで書くなんて。
時間の浪費だ。
どのくらいで見切りをつけようかな?と思い、ネットで検索をしたこともある。
その時に、こういうエッセイを読んで元気とやる気をもらえた。
雨日もそんな存在になりたいと思い、エッセイを書いている。
情報を探しても、納得できる答えが見つからず、
「とりあえず完結まで書こう。誰にも読まれなくても書こう」と決めた。
早く終わらせようと思ったのに。
最終的に47万文字になった。
◼️ 読まれなくても書いたら、ちゃんと届いた
雨日の場合、完結ブーストが起こり、多くの人の目に触れてもらった。
処女作は完結して3ヶ月。
PVは10万6千を超えた。
僻地の魚屋なのに、多くの人が来店してくれた。
それは完結という看板があったからだと思う。
途中で見切りをつけて、小説を終わらせるのもアリだと思う。
そのほうが効率が良い。
けれど、完結すると、やり切った感が半端ない。
それは自分への自信につながる。
◼️ 魚屋の次は下駄屋!雨日の商売根性
現在、連載中の小説 エタルことはないと言い切れる理由
現在、連載中の小説もテンプレゼロ。
処女作が僻地の魚屋だとしたら、
今、書いているものは僻地の下駄屋。
下駄だよ? 下駄!
誰も買わない。
雨日も履いてない。
需要がないものを書き続ける根性は、処女作で身につけた。
そして、やめないと言い切れる根拠は、
小説のストックが68話ある。
毎日、更新しても2ヶ月以上のストックがある。
なので、安心だ。
これは雨日の病気なのだ。
小説のストックがないと不安で仕方がない病だ。
今回の小説は下駄屋だから、完結したとしても、
完結ブーストはないかもしれない。
それでも、完結した時のやり切った感をもう一度味わいたくて、書いている。
◼️今日の一言
魚屋でも下駄屋でも、完結まで書き切る。
それが底辺作家の誇り。
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テンプレ0の連載作品 最近じわじわと読まれている
『秘密を抱えた政略結婚 〜三人の娘を守るため、妾のいる25歳年上領主の妻になりました〜』
連載中です!
▼ 続編はこちら:
https://ncode.syosetu.com/n0514kj/
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処女作 10万6千PV突破しました テンプレ0(完結)
兄の命で嫁がされた姫・シリと、無愛想な夫・グユウの政略結婚から始まる切なくも温かな愛の物語です。
「秘密を抱えた政略結婚 兄に逆らえず嫁がされた政略結婚ーー無愛想な夫との結婚生活が、
やがて私の運命を変えるなんて思いもしなかった」 (完結済み/随時加筆中)
▶︎ https://ncode.syosetu.com/n2799jo/
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