ハイドラへの対応策
「おらぁっ!」
蹴りと共に生じるソニックブーム。
ハイドラ共は消し飛ぶが、有り得ないスピードで
数を増やしてゆく。
「この・・・化け物がぁぁぁぁぁぁ!!」
アルセーヌの慟哭も分かる。
もう、彼此一時間は戦っているんだから。
俺は痺れを切らして一つ、大技を放ってみる。
「謙虚の雷」
「ら、ラトリスファー!いつの間に?」
「何が?ハンブローサンダーの事か?」
「うむ、七美徳さえも扱えるとは」
「カトリスは出来ないのか?」
「出来るよ?でもね、難しいの、美徳って。」
「へー、勤勉の雨」
そして、ハンブローサンダーの火力を高める為に
雨を降らしてみる。感電しろこのゴキブリ共。
デリジャンスレインは触れると、何もしてない奴
は動きたくなる衝動に駆られる。
ただ、日頃最低限仕事をしていれば、効果は薄い。
基本的に人に悪影響は与えない物だ。
だが、ハンブローサンダー、これが鬼畜だ。
謙虚、驕らずに自分を小さいと思い、他人に優しく
自分を鍛え、何処までも上り詰める気概を持つ者
の事を表すと俺は思うのだが、ハンブローサンダーは
えげつない。
少しでも触れれば内臓を雷が灼き尽くし、無尽蔵
の苦しみを味わう。
その理由は”異形滅殺”。
魔物に対して尋常ではない威力を叩き出す。
その雷は雨のなか、不規則に吹き荒れる。
俺は思ったのだが、何で物ではなく、自然現象までも
作れるのだろう?
「あー、それはなラトリスファー。」
「ん?いきなりどうしたプライバシーの侵害。」
「酷い、多分、お前が自然現象はそう言う物だ。
と認識しているからだぞ?でも生物は・・・どうだったかな?」
「すっげぇ、でもこれやると疲れるな。」
「反動なけりゃ反則だ、反則!」
そんなやり取りをしている中で気付いた事がある。
地面が、灼けている。
どんだけ強いんだ?
「じゃあ、我の力を見せてやろう!」
「おっ、アルセーヌ君のちょっと良いとこ見てみたい!」
「ふっ・・・傲慢の呪詛。」
それを唱えると同時に、黒い煙が立ちこめた。
やばいかもしれない。
これはやばい。説明のしようがない。
「出力間違えたかも。」
「この阿呆」
だが、かなりの効果はあった気がする。
煙は雷によって晴れると、死骸の山があった。
『レベルアップ』
え?何が?レベル?そんなんあった?
初耳だが?
「え?知ってると思ったわ。」
「知るか、この世界の壮大な世界観に
見蕩れてそんなん考えてねぇよ。」
「一週間も立って?」
「うるせぇな、つか見てみろ、カトリス。」
俺が顎で指した先には生き残りの一匹がどんどん
増えてゆく所だった。
呆れてしまう、こんなの終わらなく無いか?
「これ、やばくねぇか?」
「うむ、確かにやばいな、だが、ハイドラは
生物として完璧では無い、対応策はある。」
サボった分、取り返しました。




