暗闇に追いやられた天使と白馬に乗った悪魔。
私の周りに、二人の男性が私を取り合うように
近づいてきた。
一人は、根暗で口は悪いけど正義感のある男性。
もう一人は、みんなからチヤホヤされ、いつも笑顔だけど
目が本当に笑っていないような冷たさを感じる男性だ。
二人は対照的で、“いつも一匹オオカミ”で人を寄せ付けない
彼は本当は、物凄く優しくて私をいつも庇ってくれる。
それに比べて、もう一人の彼は爽やかで華やかさもあるのだけど
物凄く私だけに冷たい態度をとる男性。
私の名前は、楠 りの 24歳、二人共私と同じ職場の男性だ。
一匹オオカミの彼の名前は、澤井 一利 26歳 根は真面目。
白馬の王子様風の彼の名前は、下地喜 ナオキ 26歳 本当は性格が
悪いと思う。
・・・どう見ても、みんなに好かれてるのは?
白馬の王子様風の下地喜君の方だと思う。
彼は、仕事も出来るし周りの人達からの信頼も厚い。
特に上司に気に入られていて、彼の言う事は何でも通るほど
上司も信頼しきっている。
それに比べて、一匹オオカミの澤井君は人に合わせる事をしない。
完全に職場では、浮いた存在になってる。
だけど私は何故なのか? 澤井君の方に親しみを感じていた。
彼はぶっきらぼうで、愛想も悪いけど【正義感】が強く!
自分の考えを曲げないだけ。彼のさり気なくする優しさに私は癒されている。
私は、そんな二人に好かれて困っていた。
人気者の下地喜君がある日突然! 職場のみんなの前で私に告白したのだ!
『僕はりの、君の事を愛している!』
『えぇ!?』
『うそ!? なんで楠さんなの? 私の方が可愛いのに、、、!』
『信じない! どういう事よ、楠さん!』
『下地喜君、嘘でしょ? 楠さんの事が好きじゃないわよね?』
『僕は、心から“りの”を愛してる。』
『やめて! もう聞きたくない! なんで、よりによって楠さんなの!』
『嘘って言って、下地喜君!』
『・・・・・・』
・・・この日から、私は完全に職場の女性社員全員に嫌われてしまった。
今まで仲が良かった女の子にも私は無視をされるようになる。
それからはいつも一人、屋上でお昼ご飯を食べていると?
澤井君が私にそっと近寄ってきて何気なく慰めてくれるようになった。
普段の彼は、みんなに嫌われていて一人で居る事が多い。
でも? こんな事になって、彼の本当の優しさを私は知る。
誰が見ても、白馬に乗った王子様は下地喜君の方だ!
でも、私には彼が本当の“白馬に乗った王子様”に見えた。
・・・それからというモノ。
ふたりの彼は、私を取り合うように喧嘩をするようになる。
下地喜君に限っては、私は彼の傍に寄らない事でもう誰からも
嫌われないように静かにしているのに。
彼はそんな私をあざ笑うかのように近づいて来る。
『りの、ここに居たのかい?』
『もう、私に近づかないで!』
『おいおい、そんな言い方はやめてくれよ、僕が君を愛しているのが
そんなに君は嬉しくないのかい?』
『嬉しくないわ!』
『まあいい! いつか君は僕を好きになるよ。』
『ならないわ!』
『いい加減にしなよ、下地喜君が嫌がってんじゃん!』
『そうよ、そうよ、ウザイ女!』
『・・・・・・』
『やめろよ! 行こう、楠さん!』
『・・・ううん。』
・・・そこに、澤井君が来て私を助け出してくれた。
『ありがとう、澤井君。』
『うん。』
『なんか、凄く辛いよ、』
『そうだな、』
『いつも私の傍に居て私を支えてくれてありがとう。』
『もう、楠さんが泣かなくていいように俺が守るから!』
『・・・ううん。』
*
私はこう思う! 人は見た目じゃない事。
天使のように無邪気に笑う悪魔もいるけど、、、?
彼のように一匹オオカミでも心の優しい男性もいるわ!
私の見る目は、確かなんだと思う。
私の天使は、【彼だけ!】
最後までお読みいただきありがとうございます。




