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連絡会議

貴斗視点です

「初音、ありがとう。出迎え、本当に嬉しかったよ。」

「そんな、いいんですよ。私が貴斗さんに早く会いたかっただけですから。」

「それでも。あ、そうだ。明日のデートなんだけど、初音が行きたいところってどこかある?」


穏やかに話をしながら初音に目を向けると、初音は数秒考えてから首を横に振った。


「貴斗さんと一緒にいられるなら、どこでも楽しそうです。それに……、足も歩き回ると大変なので。ショッピングとか動物園なんかも楽しそうですけど、今じゃないかなって思って。貴斗さんは?行きたいところとかありますか?」

「俺も初音と一緒にいられればいいんだけど……。怪我のこともあるし、あんまり移動がたくさんあると、確かに大変だよね。それなら……ちょっと遠くにはなるけど、プラネタリウムとかはどうかな?それなら上映中は座ってられるし、いいと思うんだけど。」

「プラネタリウム!いいですね。最近行ってないから、久しぶりに見るの楽しみです。」


嬉しそうに目を輝かせて言う初音に、俺も目を細めて笑った。

静かに2人でデート。すぐにプランを考えて、初音が安全に快適に楽しめるように……2人の、最後の思い出になるようにしないと。


「さ、部屋に着いたよ。俺はこの後は会議で離れるから、初音は明日のデート、食事とか考えてみて。食べたいものあったら、何でも言ってね。」


初音を部屋に残し、急いで景介たちの待つ部屋に向かう。

早く会議を終わらせて、明日の準備をしないといけない。警備も整えないといけないし、コースも決めないといけない。言わないといけないことも考えないといけないし、やるべきことはたくさんある。


「お待たせ。早速だけど、始めようか。」

「貴斗兄ちゃん!おかえりなさい。そっちはどんな状況?」

「それも含めて情報共有するよ。まずはこっちからね。今のところ、概ねスケジュール通りだよ。活動停止してるのが3箇所。組長以下、主要幹部は粗方うちで身柄押さえてあるし、よっぽど解散に持ち込めると思う。」

「すごいね!さっすが貴斗兄ちゃん。」


事前に孝汰にも現状をまとめた資料を送ってあるから、ほとんど把握しているはずなのに、俺の報告にまるで初耳だといったように大げさにおだててくる弟を適当にあしらいつつ、資料を指示していく。

今回の計画では、関連組織を含めて半分以上の組を解散させ、江徒同盟を活動不能にまで持ち込むことを目標としている。関連組織は53。親組織が倒れれば共倒れになるような下部組織は直接手を下さなくても解散させられるとしても、21以上は茶戸家が手を出さなければいけない計算だ。そこまでいけば、後は組織を維持できず勝手に瓦解していくだろうから、江徒同盟を活動不能にするのはそこまで大きな手間もかけず実行できるけど、いかんせん数が多い。時間はまだかかりそうだ。


「どうかな?事務所の方でも、何か作業した方がいい?手隙の人員はまだ捻出できるよ。」

「現時点ではいいよ。必要なときにこっちから仕事下ろすから。今はこっちの守りに専念して。」

「はーい。」

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