メニュー決まり!
初音視点です
お兄ちゃんと顔を見合わせて考える。
前と同じはさすがに芸がなくてちょっと嫌かも。でも、正直私の料理のレパートリーはそんなに多くないから、あと3日しかない中で新しい料理に挑戦するのは、少し不安。
「どーしよ……。」
「んー……。あ、あの子は?お前の友達の……景介くんの彼女。」
「舞菜ちゃん?」
「あぁ。なんか料理得意って言ってなかったか?その子に何かいいメニューとかアイデアがあるか聞いてみたらいいんじゃねぇか?」
「確かに!聞いてみよう。ありがと、お兄ちゃん。」
お兄ちゃんからのアドバイスに頷き、さっそく舞菜ちゃんに電話してみる。
『もしもーし。どしたの、初音ちゃん。』
「舞菜ちゃん!ちょっと助けてほしいことがあるんだけど……。」
『え、何々?私に?』
私の突然のお願いに、舞菜ちゃんは驚きながらも請け負ってくれた。私は、これまでの経緯を話して、お弁当の中身について相談した。
『うーん……、お弁当かぁ。確かに、定番のものに固まりがちだよねぇ。初音ちゃんの中では、どんなメニューにするかは決まってるの?』
「えっと、貴斗さんが和食が好きって言ってたから、和食にしたいなって思ってるんだけど。」
私がイメージを伝えると、舞菜ちゃんはうんうん、と頷きながらメニューを考えてくれた。
「おにぎりと和風ハンバーグ?」
『あと、卵焼きと野菜のカレー炒めね。初音ちゃんは料理は練習中って言ってたし、あんまり凝ったものいっぱい作ると大変だと思うの。それに、お昼からってなっても、朝ってあんまり時間ないし。煮物を前日から作ってもいいけど、失敗してパァになっても嫌だし。』
「そうだね、その方が安心かも。ありがとう、舞菜ちゃん。」
舞菜ちゃんにおすすめのレシピも教えてもらって、私達は通話を終えた。私でも作れそうなレシピだ。明日と明後日で練習したら、貴斗さんにも出せるものができるかも。
私は上機嫌で3日後のことを思った。久しぶりに会う貴斗さん。久しぶりにするデート。楽しみすぎて、今から寝れなくなりそうだ。
次話から駿弥視点が始まります




