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面倒な事務作業

貴斗視点です

まぁウダウダしていても仕方ない。俺は手の中のUSBをパソコンに繋げて、中を確認した。

中に入っていたのは、数人の名前の載ったリスト、おそらくそいつらのものと思われる数日間の行動記録。さらには複数のメアドの一覧もある。


「えぇ、なにこれ。じーちゃん大盤振る舞いじゃん。んーと?……なるほどね。ははっ、確かに怪しー。」


リストの名前と行動記録を見比べ、じーちゃんがリストアップした理由を察した。

携帯に見慣れない番号が並ぶ奴に、不透明な金の流れがある奴。部下と共に時折姿を消したり、反抗的非協調的な態度の目立つ奴。とにかく軽く目を通しただけでも、疑わしい点が見えてくる。

……こーいうのも何だけど、本家ってまじ伏魔殿。早く追い出せばいいのに。じーちゃんてば、ほんと人を試すの好きだよね。

じーちゃんからの課題に笑みを浮かべ、今後の算段をつけていく。

まず、メアドの一覧。これはリストにある奴等のものということだろう。つまり、これを使って奴等のパソコンに仕掛けろということだ。これ自体は問題ない。メールを足がかりに、遠隔操作できるようにトラップを仕掛ければいい。

まぁ、数だけが面倒だけど。リストに載っているだけでも両手が埋まる人数いる。メアドはそれ以上。裏取りのためにも、これ以外の関係者にも仕掛けていきたい。そう考えると、数が多くなってしまう。


「でもま、ちょうどよかったかも。今は情報収集のタイミング。手も割けるし。ねー、手空いてるやつ来てー。仕事だよー。」


集まってきた組員にそれぞれ仕事を回し、俺も自分の仕事を進めていく。事前準備として、送る前までの選別作業までで一段落。景介にもこの情報を共有して、帰ってきたら調査と並行してスムーズに分担できるように手配しておかなくては。


「若。」

「どうしたの?」

「明日の偵察の件で、計画が班内で確定しましたのでご報告を。」

「オッケー。とりあえず口頭で読んで。聞くから。」


耳で報告を聞きながら、パソコンで資料を整理していく。修正すべきところには口を挟んで、、一旦仮決めとしておく。一通り聞き終われば、書類を置いておくよう伝え、別の仕事を渡し帰す。

粗方の資料作りの目処がつき、とりあえず一息ついた。景介にメールで今の進捗を伝えておけば、あとは察してよろしく動いてくれるだろう。

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