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先生と作戦会議

駿弥視点です

俺は先生と教室に戻り、黒板に今分かっている情報をまとめていった。


「……こうして見ると、色んなとこから来てんだな……。」

「そうだな。その江徒とやらの中で来てないのは、”ねずみ”と”うま”か。確か、こいつらが頭1つ抜けてるんだったな。」

「はい。さすがにまだ下に任せて、自分たちは出てきてないみたいですね。」


先生と2人で、互いに気になることを言い合い、黒板いっぱいに現在の状況を書き留めていった。

今貴斗たちが相手しているのは、江徒の中の丑寅、巳亥の連合組織のようなものだと言っていた。なんでも、対茶戸用の一時的なものらしいが、元々裏世界で幅を効かせるための連合が江徒だ。利害の一致からずっと長いことやってきてたらしいし、意外にも上下関係はしっかりしているそう。統率はそれなりに取れているから、場合によっては厄介な相手かもしれないと貴斗は言ってた。

子と午は実質的なリーダー格らしい。それぞれ干支の前半部、後半部に該当する組織を取りまとめ、江徒を組織たらしめているのだとか。今回の相手の4組織も、それぞれ前後半部から2組織ずつということらしい。


「今後、この子午が出てくる可能性はあるのか?」

「十分ありえるかと思います。貴斗の逆鱗が宇咲さんというのはすでに知られた事実。終盤を迎える前に確保しておきたいと考えるのは想像に難くない。となると、今のこの返り討ちにされているという状況に焦れて出てくることもあるかと。」

「ふん……。駿弥、お前は子午……いや、江徒の奴等についてどんな組織だって聞いてんだ?」

「えぇと……名前の通り、十二支になぞらえた役割を持った組織と景介に聞きました。」


景介に聞いた役割を黒板に書き足していく。こうして見ると、本当に数が多く、分担ごとに強みを持てるのは、1つの特徴だと思う。

財力は子午、外交は丑、内政に卯未、情報収集は戌巳、密偵は寅、戦略は辰申、取引は酉、サポートは亥。そこそこバランスよく配置されているいるし、1つの組織がそれぞれに特化した部分を持てるのであれば、貴斗の言った通り、厄介な相手だっただろう。


「こんなもんか。んじゃ、俺の方もある程度組の特徴から旧組織を割り出せそうだ。瑛兄に昔、対処方法を聞いたことがあるからよ。明日まとめて持ってくる。」

「対処方法、ですか。」

「あぁ。例えば、こっちが先制して叩くときは、戌と巳は避けたほうがいい。奴等は情報収集担当だから、動きを察知されやすい。みたいなことだな。」

「なるほど。それなら、伝えてくれると助かります。」


先生の申し出にありがたく頷き、この場は一旦終了とする。続きはまた明日以降だ。

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