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心配しちゃうけど……

初音視点です

夏休みが終わり、2学期が始まった。私たちは普通に学校へ通ってるけど、貴斗さんや会長はまだ落ち着かないようで、ちょこちょこ休んでいる。連日夜遅くまでお仕事をしているみたいだし、心配だ。


「初音ちゃん?何か悩み事かな?」

「舞菜ちゃん……。うん。貴斗さんがね、最近すごく忙しそうだから。ちゃんと休めてるのかなって。舞菜ちゃんは会長と話とかできてる?」

「ううん。会長ってばひどいんだよ!絶対向こうから連絡きたことないんだよ。それに、私から送ってもすぐ終わっちゃうし……。きっと私と話すことなんてないって思ってるの!」

「会長も忙しそうだから……。今日も私が起きたときには2人ともお仕事してたんだよ。大変だよね。」


口を尖らせ不満げな舞菜ちゃんにそう言うと、途端に心配そうな顔になった。やっぱりずっとお仕事してるって聞くと、心配になっちゃうよね。

放課後の教室で駿弥くんを待ちながら2人でため息をついていると、呆れた顔の畑本先生が入ってきた。


「お前らが心配したところでどうしようもねぇよ。あいつらも好きでやってんだろ?それに、立場上やんなきゃなんねぇ仕事だし、あの世界に生まれた以上、避けては通れない問題だろう。痛い目見るまでは止まんねぇよ、あいつらは。ほっとけ。」

「そうは言ってもさぁ、畑もっちゃん!」

「先生と呼べ、水輿。いいか?まぁ、湧洞はどのくらいの思いかは知らんが、あいつらは全員、お前らみたいな自分にとっての大事な奴を守るために今無理してんだ。怪我するまでは黙ってやらせとけ。怪我したときに自業自得だっつって思いっきり責めてやりゃ、あいつらにはいい薬になんだろ。」


先生の言葉に、私と舞菜ちゃんは顔を見合わせた。

私たちを守るために無理してるなんて……。貴斗さんには無理なんてしてほしくない。でも、先生の言う通り、私たちはまだ黙ってるべきなのかな……。

私が考え込んでいると、むっとした表情の舞菜ちゃんが反撃するように畑本先生に言い返し始めた。


「ていうか畑もっちゃんは心配じゃないの?先輩と会長のこと。友達の子どもなんでしょ?パパさんに聞いたよ、畑もっちゃんとパパさんたちが友達だって。」

「水輿、先生だぞ俺は。タメ口をきくんじゃない。……あいつらのことは、瑛兄たちがうまいことやる。瑛兄も景太郎さんも、人の動かし方を知ってるからな。俺が外野で心配なんてせずとも、問題ねぇ。」

「ふーん。あ、そうだ。ずっと気になってたんだ。畑もっちゃんとパパさんたちの関係。どうして仲良くなったの?」

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