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迷宮都市の鍛冶屋さん  作者: NaMa86
第1章 迷宮都市の日常編
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3.工房での作業

今回は短め?です。まだどれくらいがいいかわからんのです(・_・)切りがいいところがここだったので。

「炉の火を止めるの忘れてるとは・・・安全策を講じているとはいえ気をぬきすぎだな。」


 轟轟と噴き出していた火は今は完全に消え工房内の温度も落ち着いている。昔を思い出したからだろうか、なんとなく工房内を見渡す。


 一辺が10mの正方形の部屋、扉はついておらず廊下から工房内が丸見えになっており出入口の奥側に炉と金床と水槽がある。左右の壁5m辺りに窓が一個ずつついていて外からの光と空気を工房に入れている。その窓をふさがないように素材棚が設置されており、鉱石や魔石といった素材が置かれている。出入り口付近に作業台が置かれていて組み立て前の刀が乱雑に置かれている。


 この工房は空間拡張と結界という二つの空間魔法を用いた俺渾身の工房である。まず空間拡張で工房の中を広くして、そのうえで結界で熱と音が外へ漏れないようにしている。さらに中で火が広がったときに自動で消化できるようにもしているから、今日のような炉の消し忘れをしても安全なのだがうんまあ・・・今後は気を付けるとするか。


 感傷と反省はここまでにして刀の組み立てに移ることにする。刀身に鍔と柄を取り付け、動かないように目貫を打ち込んで固定する。柄に滑り止めの皮を巻き、ほぼ完成だ。柄頭に飾り紐を取り付け一度全体を眺めてみる。


 刀身の長さは大体50cm位で、ゆるく反り返った刀身、藍色の飾り紐と柄をしている。せっかくなので鞘も藍色にして柄と色を統一する。鞘の模様は・・・()()に聞くか。鞘に刀を納めて作業台の上に置き、棚からあるだけの魔石を持ってくる。


 持ってきた魔石を刀にかざしていくと、ある一つの魔石に刀が反応した。


 刀と魔石をつなぐようにバチバチと音を立てながら、小さな雷が発生した。


「そうか、お前はこれがいいのか。」


 そういって柄頭に魔石を近づけると、まるで寸法を測ったかのように穴が開き、ぴったりと魔石が嵌った。そして刀全体からけたたましい音を立てながら、放電を始める。


 激しい音と光に目を閉じてから数分くらいだろうか?音と光が止んだので、ゆっくり目を開ける。


 目を開けたとき、作業台の上には先程の刀があるはずだ。だが、実際には違った。目を開けたら作業台の上には、5歳くらいの銀髪の男の子がこちらを窺うように見ていた。そしてゆっくり笑顔になって俺に向かって一言


「ぱぱ?」


 といったのだった。

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