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迷宮とは

「街の人口を増やす。」


次の日、街の代表のソラは商工会の主だったメンバーを招集し会議を行った。


「……と言う訳ですので皆様方にはこちらの内容を読んでいただきご協力をお願いいたします。

林業の皆様には決められエリアの伐採を、土木業の皆様には用水路の灌漑工事を、農業の皆様には田畑の開墾を、冒険者ギルドの皆様には作業員の護衛の依頼を、それぞれお願いいたします。」


ソラはそれぞれの分野の代表者達に具体的な指示内容が書かれた紙を手渡して説明した。


「私は明日よりしばらくアベル様方と調査に出ますので、なにかありましたらこちらのミリアに報告をお願いいたします。

ミリアには権限も与えてますので緊急時にはミリアの指示にしたがってください。」


ソラは隣に立っている獣人の少女を皆に紹介した。


「ミリアと申します。

普段はソラ様の秘書をしております。

この度はソラ様の代理ですがよろしくお願いいたします。」


ミリアは少女とは思えぬほどの気品ある礼儀作法を見せ挨拶をした。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


アベル、ミルク、デク、ソラの四人は北の森の中を進んでいる。


「今でも私は不服なんです。

キボウの街はアベル様の街なのに、何故私が代表なのですか?」


ソラは今でも納得がいかないとアベルに問いただした。


「それは何回も説明したじゃないか。

ソラは生まれもいいし、ツチノクニの貴族達への抑制力になる。それに頭もダントツでいい。

それならソラに任せるのが一番いいじゃないか。な?」


もう何度質問されたかわからない質問にアベルは答える。


「それは何度も聞きましたが……。デクさんはまだしもミルクはいつも遊んでるんですよ?

不幸平です!」


「ん〜?アタイだっていちお仕事なんだけどなー。

牛とか馬とか羊とか山羊とか鶏とかと駆け回ったり一緒に寝たり、なかなか忙しいんだよー?」


ミルクは美味しい物が食べたいからと理由で最初は農業をやらせてみたが上手くいかず、

魚が好きだからと理由で漁師をやらせてみたが船酔いするからダメで、

他にもいくつかやった中で酪農ならどうにか出来そうだってことで冒険者兼酪農家として日々をすごしている。


ちなみにデクは街の出入口の冒険者兼警護団団長を勤めている。


(厶、オイ、迷宮はこの大樹の洞が入口じゃ。)


目の前には樹齢何百年もありそうな大樹が立っておりその大きな洞には黒い膜が張っている。


迷宮とは詳しくは未だに解明されてはいないが、魔素が一定箇所に長い時間一定数以上集まると発生する。

条件的に洞窟や洞穴などの自然物にできることが多いが、魔素の濃い場所に建てられた城や廃墟に迷宮が発生した例もある。


(大樹の洞の迷宮じゃと、年月と共に成長しているはずじゃ。

成長し続ける迷宮は貴重じゃぞ。)


「よし、じゃあ行くぞ!」


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