キボウ
アベルとカノンが手を結んでから三年の月日が流れた。
アベル達はその日以降忙しい日々を送っている。
まずは皆でヒノクニへ向かった。
その道中、拉致されたソラが無事救出され合流。
途中、山賊の残党に襲撃されたがこれを返り討ちにし再びガイルの街に戻るハメになるなんてアクシデントもあった。
当初街を作る予定だった場所で木を切り出し準備をしていた他の元穢人達とも合流し、一行はヒノクニへと辿り着いた。
それからはヒノクニの職人達と一緒に街作りをした。
ある者は職人達に習い、またある者は商人に付き添い出掛けて行き、またある者は冒険者達と魔獣討伐に行く。
アベル、ミルク、デク、ソラの四人は行動を共にし、ツチノクニ各街にいる穢人達に自分達の街に来るように話をして周った。
その結果、街の人口は300人ほどになった。
そして当然ツチノクニからは反発があった。
領地が接している場所の領主から兵士達が派遣され、街が襲撃されそうになったことがあった。
だが、少数精鋭と言われるヒノクニの戦士達に鍛えられた元穢人達は少人数でこれを撃退。
その上でヒノクニからの許可状を見せ、逆に侵略行為としてこれを問題とした。
問題が大きくなることを恐れた都市の領主は、領内にある手付かずの鉱山の独占開拓許可証と貿易許可証、そして接している領地の一部使用を約束した。
それと同時にヒノクニとツチノクニの間に出来た緩衝都市はキボウと名付けられた。
一年半がたった頃、街は大方完成し運営がはじまった。
ヒノクニとツチノクニは必ず数日は野宿をしなければならない距離にある。
その途中にできた街であるため、宿はもちろん。飯屋や道具屋、鍛冶屋なども大繁盛だった。
その後元々は元穢人達の街だった緩衝都市キボウは移民達が増え、人口も1000人を越えた。
街道の整備や、魔獣、山賊の討伐などもしヒノクニへ行かない人達も立ち寄る街へと発展していった。
そして三年たった今、ある事件が起ころうとしていた。




