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ヒノクニ

「それでは、この先の事についてお話したいと思います。」


カノンが皆に机に集まるように声を地図を広げながら話し始めた。


「まずは明日の朝、門番の方から山賊の討伐証明書をもらい冒険者ギルドで換金をします。

その後、ヒノクニまで行きます。

皆様にはこの半島にある橋を渡った先にある島に街を作る許可を与えます。

そこはツチノクニとヒノクニのメインの交流点の島になります。

ヒノクニは高い山に外周が守られている関係で入国できる場所が限られているんです。

大海側にある港以外ですと、ツチノクニと島々を結ぶ橋があるこの島が重要な交流点です。

ですが、この場所は前々からツチノクニが街を作りたがってる場所でした。

ツチノクニ側の最後の街から約一日圏内にある街が作れそうな場所が皆様に許可を与えた島になるのです。

ヒノクニはツチノクニに街を作る話をずっと断って来ました。

ですので、新しい街ができた場合ツチノクニから反発があることが予想されます。」


「つまりお前は俺達に街を作る許可を与える代わりに、ツチノクニとヒノクニの間に緩衝都市を作りたいってことか?」


カノンの話を聞いてアベルが率直な意見を言った。

ミルクとデクはどゆこと?と?マークが頭の上に浮いている。


「そう捉えていただいて構いません。

ヒノクニは人口が多くはありませんのでこの島に街を作るメリットはありません。

ですがツチノクニに街を作る許可をするとその街はツチノクニの実質的な支配下になります。

ヒノクニはそれをよしとしません。

ですので自分達のツチノクニの体制に疑問を持っており、自分達の居場所を作ろうとしている皆様にお願いしようと思っているのです。」


アベルは少し考える。

悪い話ではない。

むしろツチノクニ内に勝手に街を作るより現実的だろし、二国の交流地点上にある街だから生活だけでなく商売も繁盛するだろう。

問題があるとすればやはり戦になったときだろう。

そしてそうなった場合の時間稼ぎのための街でもある。

さらにツチノクニとこの島を結ぶ橋はそこまで大きな橋ではなく馬車がギリギリ通れるサイズになっている。

最悪の場合は橋を落とすためだろう。


「そして、皆様に一通りの教育の機会を教えます。

教育は冒険者や商人は当たり前ですが、鍛冶屋や農民になるためにもあって損はありません。

知識を得ると言うのは、他者に騙されない様にする手段でもありますから。」


カノンは言った。

その通りだ。知らないと言うのはそれだけで損をすることが多々ある。


「わかった。俺の望みのためにここに街を作る。協力してくれるか?」


アベルは手を差し伸べながら聞いた。


「喜んで。お互いの望みのために協力しましょう。」


カノンはニッコリと笑いながら差し伸べられた手を握り返した。





プロローグ「旅立ち編、完」


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