冒険者登録
「よし、じゃあ冒険者になるか。」
アベルはそう言い扉を開けた。
冒険者ギルドの中は正面に大きなカウンターがあり右手には依頼などが書かれた紙が貼ってある掲示板、左手には机や椅子が置いてありそこで酒を飲んでいる冒険者らしき男達が数人見える。
幸い、カウンターにはギルドの職員だと思われる人が座っているので声をかける。
「冒険者の登録をしたいんだがどうすればいい?」
職員はニコッとしながら
「登録ですね。
街の住民登録証はお持ちですか?
お持ちでしたらお一人銅貨10枚。お持ちでないのでしたらお一人銀貨1枚が必要になります。」
予想外だった。
魔剣アベルの知識の中に登録に金がかかることはなかった。
多少の持ち合わせはあるが、一人銀貨1枚も払える程持ち合わせていない。
金を数えるフリをしながらどうするか考えているとカノンと目があった。
するとカノンは何も言わず銀貨を差し出して来た。
この時ばかりはカノンが女神に見えた。
「よし、じゃあとりあえず三人分。銀貨3枚で。」
すると職員はカノンのことを見ながら聞いてきた。
「そちらの方は冒険者登録されないで大丈夫なのですか?」
「私は冒険者登録証持ってますので大丈夫です。
一応銀等級です。」
聞かれたカノンは懐から銀色の登録証を出して職員に見せた。
「失礼いたしました。ではこちらの三名様の登録をいたします。
こちらの冒険者登録証に血を一滴たらし、魔力を少しで大丈夫ですので流してください。
はい、ありがとうございます。
まずはこちらの若葉色の登録証をお渡しします。
冒険者の階級は下から若葉色、青色、赤色、銅色、銀色、金色、白金色となってます。
階級は依頼を一定数以上完了されたりすると上がり、逆に依頼失敗が多いと下がる仕組みになってますので受注は気を付けてください。
あと、再発行については一律で銀貨10枚。さらに階級が強制的に一段階下がりますので紛失等には十分ご注文ください。
以上で簡単な説明は終わりですが何かご質問等はありますか?」
受付の職員は終始笑顔で説明してくれた。
せっかくだし、森で採取した薬草類を売ってしまおうと思い職員に訪ねた。
「早速だけど、ここに来る途中の森で採取した薬草と魔石があるんだけどそれを納品することはできる?」
そう言いアベルはデクから荷物袋を受け取り薬草を机の上に出した。
どれどれ、と言いながら職員は薬草をすぐに鑑定し依頼の束から数枚の紙を取り出して答えた。
「こちらですとちょうど依頼が出ている薬草も含まれてますので、薬草と魔石併せて銀貨2枚と銅貨50枚になります。」
それだけあれば数日分の宿賃と食費は大丈夫そうだ。
カノンが出してくれた分には足りないが少しずつ返して行くとしよう。
「じゃあそれで。あと今日泊まれる宿を紹介してほしいんだけど安くていいとこあるかな?
できれば飯が美味いとこで。」
アベルは金を受け取りながら今晩泊まる宿のことを聞いた。
「でしたら街の入口付近の白馬亭と言う宿がおすすめです。
冒険者の方が多く滞在されていてご飯の評判もいいです。」
「わかった。ありがとう。」
アベルはそう言い教えてもらった白馬亭へと向かった。
お金の単位説明。
銅貨1枚=100円
銅貨100枚=銀貨1枚
銀貨1枚=1万円
銀貨100枚=金貨1枚
金貨1枚=100万円
金貨100枚=白金貨1枚
白金貨1枚=1億円




