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はじまりの街

「お前はこのまま街に連れて行く。」


山賊の動きからここら辺をナワバリにしている山賊の可能性が高い。

つまり山賊は賞金首の可能性がある。

街に着いたらまず他の三人と山賊を街の外で待たせアベルが冒険者になる。

そして皆で山賊を冒険者ギルドに突き出して賞金を貰う。


「あとは……。首を切り落とさなきゃ、な。」


アベルは少し溜息を付き、山賊達の首を切り落とした。

山賊であるとは言え、人を斬ることに戸惑いがない訳ではない。


(意外だな。貴様がそんなことを気にするとはの。

望みを叶えるためにはこの先何千何万もの人を殺すことになるんじゃが、貴様できるのか?)


バカにした様な口調で魔剣アベルは言った。


(五月蝿い。別に好きで人や魔獣を殺してる訳じゃねぇんだよ。)


「アベル。オイがやろうか?」


顔色が悪くなったことに気付いたのかデクが自分が変わると言ってくれた。


「いや、俺がやる。」


良かれと思ってのことだとはいえ穢人のみんなを巻き込んだのは自分だ。

デクやミルクも人や獣を殺すことになにも思っていないわけではない。

だが、アベルが今の自分達の状況を教えてこれからの未来の話をし、皆納得してついて来てくれている。


「だからこれは俺がやらなきゃダメなんだ。」


そして、

死んだ山賊の髪を掴み身体を起こす。

魔剣アベルの切れ味は鋭く、人間程度の骨ならば切るのも容易い。

首筋に刃を当てる。

それだけで薄っすらと皮が切れ血が流れる。

そのままゆっくりと刃を通す。

力を込めるだけで切れていく肉。

なにか硬いものに当たるが、少し力を込めるだけで刃はそのまま動く。

なんてことはない。昨晩食べた獣の肉を解体するのと一緒だ。

気付けば首と胴は切り離されていた。

時間にして30秒ほど。

なんてことはない。獣の肉を切るのと一緒だ。


◇◆◇◆◇◆


山賊の首を落としたアベル達は穴を掘り、そこに山賊達の死体を埋めた。

首は片腕の山賊の腰に落ちないように括り付けた。

片腕の山賊には逃走防止に縄を首に巻き、首輪にしている。


「よし、じゃあこのまま街に向かおう。

デクは山賊を、ミルクとソラは馬を見てくれるか?」


勿論山賊が乗ってきた馬も確保してある。

ちなみに山賊の持ち物も多少ではあるがあったので馬に乗せて回収済みである。


「馬かー乗れるようになるかなー?」


意外にもミルクが馬に興味津々だった。

食べられることを知らないからだと思うけど。

内緒にしておかないとな、食べられること……。


デクはちゃんと歩かない山賊のことを時に小突きながら、時に引き摺りながら歩いている。


そして、街の入り口が見えてきた。


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