山賊討伐
「馬車だ!なにかに追われてるみたいだ!」
アベルはそう叫ぶと馬車の後方に魔法を放つ。
馬車は馬に乗った山賊に追われていた。
アベルの放った魔法が牽制になったのか、馬車は無事にアベル達の横を通り過ぎて行った。
(ふん、助けてやったのにお礼もなしとは、無礼な奴等よの。)
魔剣アベルはブツブツと文句を言っていた。
そうこうしているうちに山賊がこちらに怒鳴り散らしながら近付いてきた。
「テメェ等か!?魔法で俺達の邪魔しやがった奴等は!
タダで済むと思うなよ!」
馬に乗った七人の山賊は怒鳴りながらもお互い距離を保ちながらこちらに近付いて来た。
(七人か……。このまま囲まれたら厄介だな。
剣持ちが五人。弓持ちが二人。まずは弓持ちを倒す。)
「ソラ、まずは後ろの方にいる弓持ちを魔法で倒す。
その後は俺の後ろに隠れながら魔法でデクとミルクを援護してくれ!」
そう言うとアベルは弓持ちに向かい魔法を放った。
それに続きソラも魔法を放つ。
山賊も魔法による強襲を警戒していたため間一髪で避けられた。
「魔法だけじゃないんだけどなー。」
だが、それもまた作戦のうち。
魔法を避けた弓持ちにミルクが襲いかかる。
「ぐわぁぁ!」
弓持ちの片腕を切り落とした。
「もう一人っ!」
仲間がやられたことに呆気にとられていたもう一人の弓持ちにもミルクは斬りかかり、
ヒュッ
首を一閃した。
「な!?」
一瞬で牽制部隊の弓持ちがやられたことに絶句する山賊達。
「どこ見てんだ、よっ!」
余所見する山賊にデクが斧で斬りかかる。
ズガッ
凄い音とともに山賊は馬ごと絶命した。
「これであと三人。」
アベルも魔剣で山賊一人を切り伏せる。
「いえ、あと二人です。」
ソラも魔法で一人を仕留めたようだ。
「クソッ、覚えてろよ!」
その様子を見て残り二人は一目散に元来た道を引き返した。
「ミルク、追わないで大丈夫だ。みんなお疲れ様。」
待てーと言いながら山賊を追いかけて行こうとしていたミルクを止め、みんなに労いの言葉をかけた。
「ねぇアベル、アタイが最初に斬ったやつまだ生きてるけどどうする?」
弓持ちの片方は、腕を切り落とされてはいるがまだ生きていた。
「ソラ、悪いけどコイツが死なないように治癒魔法かけてくれる?
二人は倒した山賊と馬をこっちに。
街道だと邪魔になるかもしれないし、獣が来るかもだから。」
アベルは皆に指示を出し、息がある山賊に話しかけた。
「お前はこのまま街に連れて行く。」




