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二話 「変態少女を拾う」

「あなた誰ですか?もしかして私を犯そうとしてました?」


少女は目を覚まし、こちらに聞いてくる。


は?いやまて、完全にこの体勢は勘違いされてもしょうがない気がする…


しょうがないじゃん!この体勢が一番回復魔法使いやすいんだから…。


「いや、犯そうとはしてないよ?」


何、片言で言ってるんだよ!なんか言うことあったろ?


・通りかかったら、君が倒れていたから回復魔法で回復させたかっこいいお兄さんだよー!とか!


・君が勝手に僕に犯して?って言ってきたんだよ?とか…


って俺は一体何を考えているんだ!


「何で、そんなに片言なんですか!やっぱりあなた私を犯そうと!何てハレンチな!もしかして変態さんですか!いや、変態さんですよね!私にはわかります!あなたが今考えてることが!」


「この女良いからだしてんなー…よし!僕が朝まで遊んでやろう。とか思ってるんでしょ!ほ!ん!と!変態さんですね!」


流石にそこまで欲求不満ではありませんー!


てか逆にこの少女の方が変態なんじゃないか…


「勘違いだよ!僕はただ、君が倒れていたから…」


「倒れていたから何ですか?犯そうとしたと…。

はぁー!もうヤダヤダ!これだから童貞さんは」


は?童貞だと?


確かに僕は童貞だ。19歳にもなって、一度もしたことが無いし、

その以前に女性と付き合ったことさえもない。


「確かに僕は童貞だ!ただ君を犯そうとはしていない!

ここに断言する!」


「やっぱり童貞さんでしたか…顔に書いてありますよ?童貞って」


え!嘘?顔に書いてあるの!ってそんなわけあるかーい!


「僕は君が倒れていたから回復魔法をかけて助けた、通りすがりの男性冒険者ですから!」


少女は服を脱ぎ始める。


「あ、そうえいば童貞は女性の体を見るだけで興奮するんでしたっけ?あ、体に受けたキズが直ってる!」


よしよし!これで、僕が助けたことは信じてくれるだろう!


「な?言っただろ?ただの心優しい通りすがりの冒険者なんだって!」


「私を助けてくれた事は感謝します!ですが、これと一体私が目を覚ました時にしていたあのポーズはどういう関係でー?」


そこを突かれるか…


くそー。回復魔法するのに、あのポーズがしやすいとか言っても、絶対信じてくれないし…。


僕がどう言い返すか悩んでると、少女はこちらへ一歩近づき、


「まぁ、もう良いです!あなたは悪い人では無いのはその反応からして十分伝わりますから!」


分かってくれたか!これでやっと、ダンジョン攻略へと戻れる。


「一つお願いがあるのですが?私を拾ってはくれませんか?」


はひ?こいつ急に何を言い出して…


「何を言っているんだい?君は?」


「私がこのダンジョンにいたのは、住む場所もなく、途方に暮れていたら、間違えてダンジョンに入り込んでしまい、今の状況って訳です!」


なるほどー。


「てことは、一人ぼっちな上に住むとこも失ってしまった…って事か?」


「そういうことです…童貞さん…!お金は稼ぐので私を拾ってはくれませんか?」


童貞さんって呼び方は止めてくれない?


「分かった!分かったよ!」


「ほんとですか!」


流石に女の子一人、放置して見過ごすのは男として……人として失格だと思う。


「あぁ…早速宿屋に行こうかってぐはぁ」


何だこれ?体が重い。


なんかうっすらと声が聞こえる。


「大丈夫ですか!起きてください!童貞さん!」


どんどん視界が狭くなり意識が遠ざかる。


あぁ僕は死ぬのか…


「何、倒れてるんですか!私を拾ってくれるんじゃ無かったんですか!起きてください…!お願いです!起きて!」


泣いているのか?


あぁ、人生で初めて女の子を泣かしてしまった。


こうやって心配してくれる姿は可愛いな。


これが死ぬ直前のご褒美ってやつか…。


完全に意識が遠ざかる。


────────────────────────────────


「ここは?」


死んで無かったのか…


「目を覚ましてくれましたか!良かった…!」


体全体が暖かい感触に見舞われる。


僕は少女に抱きつかれているのか…


心配させて、しまったな。


「悪い…少し疲れが溜まっててな」


抱きつかれながら、周りを見渡すとここはダンジョンの外のようだ。


「もう…拾ってくれるって言ったばかりじゃないですか!ほんとにあなたはイイ人なのか悪い人なのか分からない人ですね!」



正確にはイイ人だけどな…多分。


「よし!じゃあ早速行こうか!宿屋に」



読んでくださりありがとうございます!

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