あら、すな。
「話を始める前に、聞いておきたいのですがあなたは前世の記憶がありますか?」
「ある訳ないだろ。」
「ところが私にはあるのです。」
ふ~ん。みたいな顔してやがる!ホントだって信じてねーな!この野郎!腹立つ!
「その記憶と言っても名前や働いていた所ぐらいですがね。さて、話を初めましょ………」
次の瞬間、俺に向かって飛んできたのは暴力だった。
しかし、その暴力をひらりとかわせてしまった。
「…!避けた!?や、やっぱり化物か!??」
首を横に降った。
「やれやれ、いきなり暴力かよ。言っとくが俺は化物なんかじゃないぜ。ただの喋って動くぬいぐるみだ
」
「さっさと話せ。ぬいぐるみ野郎。」
その言い方にちょっとムカついたが、とりあえず話の続きをした。
「前世で死んだ時にさ、選択肢が三つあった訳よ。で、それがペットボトルと惑星とネコのぬいぐるみだったつー訳。んで、マシなのがネコのぬいぐるみだったから今、こうしてる訳。分かった?」
男はうんうんと頷いた。どうやら、理解出来たみたい。
「それでお願いがあるのだが。」
「なんだよ。」
「この部屋から連れ出してくれないか?」