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ネコのぬいぐるみでも学園支配できるかな?  作者: 水井時零
この家の人々を知ろう編
4/46

あらかわ

__さて。 続きをしますかね。


俺はまた、鏡に向かって歩き出した。一回離れると、部屋が広いから大変。


「ほんとにかわいい姿にねえ?」その声は自分の声のはずだが、非常に癒される声だった。甲高い訳では無く、かと言って高すぎずでも無い。

「こりゃ、三毛猫だな。しかも、瞳はパッチりと来てやがるわ。」

前世の自分とは全く違う姿にため息を付く。そりゃオッサンからネコのぬいぐるみになったら反応するか。

「う~ん、まっ姿も良く分かった事だし部屋でも散策するか。」

ぬいぐるみは歩いた。歩く姿も愛おしい。あまりに慣れてないので、一旦立ち止まったりして、また歩き出した。

「しかし、随分と広い部屋だな………俺の家より大きいんじゃねぇのか?」

前世は随分と金の無かった事を思い出した。そんな生活早く抜け出したかったなぁ。

「っ……ひゃ!」

驚いて、その場に一旦停止する。

そこにあったのは、血液が所々着いた「バット」だった。

「ここは、部屋の端っこか。見つかったらマズイねかね。」

バットを見て、ヤバイ男だとは思った。が、俺には気になる事があった。それは、あの驚きぶりだ。あの顔であんなに驚くとは絶対に何かあるに違いない。

と、そこへ足音が聞こえた。数人は居る。だから、急いで元の棚に走った。そして、元の様に座った。



__「ぬいぐるみが動くってそんなわけないじゃないの。」

_「確かに動いてたんだって!ほら!」

ドアを開けて、入ってきたのはさっきの男と一回り小さい女の子だった。

「っ…あれ?」

「何よ。何ともないじゃん。変なお兄ちゃん。」

先に女の子は出て行った。どうやら、恥をかいたようだな。かわいそうに………

「おい。」

男はコチラを見ている。

「お前、絶対動くだろ!」

そして、コッチに歩いてくる。

「ほらっほら!」俺は今、ひどく揺さぶられている。

ダメだ!表情がキープ出来ない!

「やっぱり、目廻してる。てか、もう隠さないでいいぞ。」

その言葉に甘えたのか、俺はつい喋った。

「あんまり意地悪するのはやめてください。まだ、慣れてないんです。」

「慣れてないってどうゆう事だ?」

ああ、初めて話すのはこんな男ですか。悲しいです………

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