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プロローグ
日本の政治体制は狂い始めていた。
憲法九条を捨てた国は、武力行使によって国民を恐怖のどん底に陥れていた。武器・兵器を作り武力を高めた国家は、己の都合で気に入らないものを消し去り、ついには国民を奴隷として他国に売り始めた。この体制に対し怒りが頂点に達した国民は武器をとり政府に宣戦布告をしたものの、政府の戦力は圧倒的で、数日で灰と化す。国民の戦意は根こそぎ奪われ、もはや政府と戦えるものがいなくなった今、一人の男はあきらめていなかった。
その男は政府に対抗する反政府組織を立ち上げた。その組織は今もなお政府と戦っている……
反政府組織の名は、哀刀。掲げるは情熱の薔薇。
そんな戦いに、また一人の女の子が飛び込んだのだった。