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きらきら光る黄金の・・・

二十三、

 一歩一歩歩くごとに・・・俺の背中に陣取っている危険察知機は俺に忠告してきた。


「マスター、もう少し慎重に行動してください。このエリアには生命体ではないものが多数、確認できます。」


 お前もその一人だろうがと思ったが、紀伊は親切心でそういってくれているので突っ込みはなしだ。まぁ、どうせ突っ込んでも機械だろうから意味がないだろうが・・・。


「大丈夫です、突っ込まれたら何とか対処してみますから・・・。」


 どうやら心が繋がっているらしい・・・・。俺が何を考えているのかも筒抜け。心のプライバシーというものももっと、尊重してもらいたい。何考えたって自由だ。それを実行したら色々と問題がありそうだが・・・。


「マスター、何を考えているんでしょうか?」


「いえ、何も・・・。」


 俺はさっさと歩き始めた。一向に紀伊は降りてくれないし・・・まぁ、いいか。空は青空、鳥の鳴き声も先程からずっとしている。


 げばばばばば!!


 俺の目の前をなんだかとってもおかしい何かが飛んでいった。それは鳥と形容しがたいもので・・・簡潔に言うなら化け物、怪鳥、馬鹿鳥。のいずれかに当てはめることが出来ると思う。俺の知っている世界には羽が四枚もある金色の鳥は居ない。


「紀伊、あれ何?」


「鳥じゃないんでしょうか・・・。非常にこっちに敵意をむき出しているのが分かります。」


 その目は猛禽類に似ており、鋭利な爪は車だろうが、象だろうが、あっという間に串刺しに出来るに違いない。


「マスター、どうしますか?逃げます?」


「よし、回れ右して逃げよう。無理をするのは良くないからな。」


「了解。」


 俺は回れ右して逃げることにしたのだが・・・あっちのほうが早かったらしい。回り込まれてしまった。


「マスター、回り込まれましたよ?」


「く、こうなったら援護は頼んだ。」


「了解。」


 逃げる→失敗→戦う。すばやさの低いパーティーの王道的な結末。

 とりあえず、そこいらに落ちていた木の棒を拾って自分の体調よりでかい獲物に襲い掛かってみた。直後、俺の体は怪鳥の体にぶつかっていた。


「マスター、援護はどうですか?」


「痛いわ、ぼけぇ!!どこの誰が仲間に攻撃するんだ!!背中に当たったじゃねぇか!!」


「よかったですね、マスター、実弾じゃなくて・・・。」


 少しばかり反省の色が見えているのが良かったであろう・・・俺の体に当たったのはそこら辺に転がっている中くらいの石であった。おかげで俺の背中には絶対におかしな傷がついているに違いない。

 とりあえず俺は振り落とされないように金色の羽にひっついて羽部分を叩いてみた。


 ぎゃぁぁぁぁ


 急に飛び上がり、空を飛び始めた。く、なんとなく、遊園地に行ったときのジェットコースター気分を味わっているような気がしないでもない。胃から何かがこみ上げてくるような感じが・・・・おえっぷ。


「・・・・マスター、頑張ってください!!私が貴方をサポートします!」


 地上から、嬉しいことを言ってくれているのだが・・・悪い、そういうのは俺の意識が悪者にでも乗っ取られたときに言ってくれ。それと、出来れば宵止めでも投げてくれればよかったんだが・・・・。


「おぇぇぇぇぇ。」


 俺はたまらず、モザイクのかかったものを黄金に輝く鳥の背中に吐き出してしまった。それは、熱を帯びており、空を飛んでいた鳥も異変に気がついたらしい・・・。

 一瞬、黄金に輝く鳥は動きを止めた。その瞬間をサポートしてくれるといった紀伊は見逃さなかった。


「・・・標的、確認!投石、発射!!」


 下から物凄いスピードで飛んできた石は・・・・鳥の腹に直撃。鳥は断末魔の悲鳴と俺を連れて地上へ突撃・・・・墜落した瞬間に俺は背中から振り落とされた挙句、近くの木に衝突した。


「あててて・・・。」


 見事に頭から直撃してしまった。ふ、モテナイ顔が一段と醜くなっちまったぜ。そろそろ、自主規制でも掛けておいたほうがいいかもしれん。


「マスター、大丈夫ですか?」


「いや、駄目だな。俺はもう、モザイクを掛けたほうがいい。」


「?何言ってるんですか・・・。」


 首を傾げる紀伊を放っておいて、俺は墜落した鳳凰といってもいい黄金の鳥に駆け寄った。なんか、黄金の鳥って言うと・・・バーベキューに必要なあれを思い出してしまった。


「・・・マスター、この鳥をどうしますか?」


 ぐったりとして動かない鳥を見ながら紀伊は俺に尋ねてきた。


「そうだなぁ、ま、汚物(原産地は俺の胃袋)だけは綺麗にふき取っておかないと・・・それと、傷の手当だけはしておかないとな。」


 俺がそう言うと、紀伊は笑って頷いたのであった。


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