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十二、

 どうすることもできない・・・・俺は、そういうことがあることをはじめて知った。俺の目の前では、双子の姉妹であろう、彼女たちによって黒河が俺の目の前から消えてしまった。


「し、白川ぁ、助けてくれぇ!!貧乳たちの相手をするのは僕はいやだぁぁぁ!!へるぷみー、えすおーえす!!」


「まぁ、暗おにいさまったら、恥ずかしがりやなんだから・・・。」


「そうですね、慣れれば大丈夫です、慣れは人を強くします。」


 ああ、黒河、お前が何で加奈を見ていたか分かったよ。・・・・すまん、俺には何もしてやれることはない。


「逃げるのかっ、白川ぁ!」


「さらばだ、あとは三人でいちゃいちゃデモして時間を過ごしてくれ。」


 俺は、黒河を見捨てて夏の海に向かって走り出した。後ろからは黒河の叫び声が聞こえてくる。まぁ、よかったじゃないか、俺には関係ないもんねぇ!


「輝さぁん!!ほぉら!!」


 海に入って恒例・・・水の掛け合い・・・だが、葵が相手だとそう入ってられないということを俺は知ってしまった。


「ちょ、な、何で津波が・・・がばがばがば・・・」


 葵が水を俺にかけようとすると、すさまじい水流が発生し、それはあっという間に俺の頭よりちょっと大きい波となって俺を襲ったのであった。うう、海の水ってしょっぱいや・・・・まるで、涙の味だぜ・・・・。


「く、くそぉ!!こんなところで泣いてちゃ、男がすたるぜ!」


「・・・・もともと、女子に話しかけられたことなんて皆無の輝が言う台詞?」


 ぐ・・・加奈の指摘も鋭いが、俺としてはそんなことで負けるつもりはない!!


「・・・・ならば、男対女で三種目勝負だ!!」


「ああ、おもしろそうですね、輝君、やりましょうよ。」


 さて、男チームのチームメンバーは俺と黒河・・・・ただ、それだけである。女チームは葵、加奈、黒河の従姉妹の早紀さき奈木なきである。審判は碧さんだ。そして、気になる種目はすいかわりとビーチバレー、フラッグが立っているところまでの競争である。


「・・・・では、すいかわりは男チームの先手でお願いします。なお、すいかの数が足りないので先にわったほうの勝ちとなります。」


「黒河、がんばってこいや!!」


「ああ、任せておいてくれ。」


 目隠しをして、ぐるぐる回り、出撃!!そのままこっちに走ってきて・・・・


「せりゃぁぁぁぁ!!」


「ちょ、それはおれだぁ!!のわっち!!」


 俺は振り落とされた木刀(俺が護身用に持ってきた)を受け止める。あ、はじめっから良ければよかったなぁ・・・・。


「・・・・ええ〜、男チームは見事仲間割れとなったので、次は女チームです。」


「加奈ちゃん、がんばってぇ!!」


「「がんばってください、加奈さん!!」


「まっかせておいてぇ!」


 そして加奈は黒河と同じように回り、スイカの方向にきちんと進んでいる。


「・・・・白川、このままじゃ負けちゃうよ?」


「まぁ、どうせ加奈の事だからそこらへんでこけるんじゃないか?」


 思ったとおり、加奈は俺たちが先ほどまで作っていた砂のお城(既に原形をとどめていない。)にひっかかり、こけた。スイカまではまだちょっと距離がある。だが、俺の予想を超えてしまった。


 バシーン!!


 雷が落ちたような音がして、皆はこけた加奈から音がしたほうに目を向けた。


「・・・・。」


 そこには、黒焦げになって二つに分かれた元スイカが存在していたのであった。


「・・・まぁ、スイカが分かれたから、女チームの勝ちです。」


「・・・・ありか?」


「まぁ、ハンデと思えばいいんじゃない?」


 俺はとりあえず、こけた加奈を起こしに行った。未だに、こけたまんまである。念のため、救急箱を持って出動。


「・・・加奈、大丈夫か?」


「・・・ちょっと鼻をすりむいただけよ。心配ないわ。」


「・・・まぁ、念のため、消毒だけはしておくからな。」


 俺は座って加奈の低い鼻に消毒をして、絆創膏を貼ってやった。


「あ、ありがと・・・。」


「ま、なんにせよ、俺たちはピンチだな・・・加奈はあっちで座ってみてな。」


 俺の言葉に加奈は珍しく、したがって碧さんの所に向かったのであった。


「さて、次はビーチバレーだったな・・・・。」


 相手は既に準備万端らしい・・・敵は黒河の従妹達だ。


「行くぞ、黒河!!震えてんじゃねぇ!!」


 嫌がる奴を俺は引っ張ってバトルフィールドまで連れて行ったのであった。


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