09
お気に入り登録100件!!
登録して下さった皆様ありがとうございます!!
皆さまの応援を糧に頑張っていきます!!!!
「…いたたまれない…」
やっぱり乗るんじゃなかった!
何かしら?この出迎えは!?
はぁあああ。出るに出られないぃ!
「どうしたの?ローズ。早く下りないと遅刻しちゃうよ?」
ちっ。これが普通の殿下にはわかんないのよ!
この庶民の気持ちが!!
「…殿下。先に下りて下さい。私は後から行きますから」
とっと下りてもらってこの集団がいなくなったら私も下りよう。
「何言ってるの?一緒に下りればいいじゃない。ほらいくよ」
手をひっぱられながら殿下に下ろされた。
ひぃぃぃぃぃぃ!
視線が痛い!
なんで殿下と一緒に乗ってんだよ!
って視線がぁ!!
はぅ!宰相様まで出迎えてんのか!
あの、呆れた顔。
口があんぐり開いてますよ。
「・・・殿下。わざわざそんなどぶ猫を送り届けて下さってありがとうございます」
ぎゃぁ!宰相様!!
つーかどぶ猫ってひどくない・・・?
首!首根っこ掴まれてます!!
「宰相。ローズをどぶ猫呼ばわりしないで。ローズはちょっとした我がまま猫さんなだけだよ」
ふふふって、笑っても結局は猫なんじゃないか!!
私は猫じゃありません!!
「・・・殿下、本日はご機嫌のようですね。何かイイことでもありましたか?」
「そうなんだよ!宰相、きいてくれる?ローズがね自分から膝枕してくれたんだ!!」
ぎゃぁああああああああ!!
何言ってるんだ、この馬鹿殿下!!
羞恥プレイ続行か!?
みてよ!周りの視線と顔を!
口が開いてますよ!
あぁぁ、宰相がこっちを楽しそうにみてるじゃないですか!
「ほぉ。ローズが自分からですか。それはようございましたね。それでは、このどぶ猫は私の方で仕事をさせますので、これで失礼します」
「うん。頼んだよ。じゃぁローズ。またあとでね」
殿下は周りの集団を引き連れ城に戻っていった。
・・・・・・・
馬鹿殿下め。
次会った時は絞め殺してやる。
「・・・そんなことしたら、お前は死刑確定だな」
「読まないでくださいよ・・・人の心を」
「わかりやすいんだよ。お前は。・・・まったく殿下と一緒にご出勤とはいいご身分だな。さっさと仕事しろ。今日は罰として殿下専用書類の担当だ」
「はぁぁ!?なんでですか?遅刻してないじゃないですか!!」
「ばかか。殿下と一緒に出勤してくる方がなお悪いわ!立場を考えろ!!」
・・・ですよね?
やっぱりそれはまずいよね。
はぁ、殿下専用書類ってかなり種類が多くて大変なのに・・・
くそう、馬鹿殿下め恨んでやる。