04
「くっくっくっ・・・・」
いや、何だ?その笑いは・・・
「・・・ただいま戻りましたぁ~・・・・」
「あぁ。ご苦労」
え?何その何事もなかったような仕草。
さっきまでめっちゃ笑ってたじゃん!
「・・・宰相様?何がおかしいんですか・・」
「ぶはっ!!・・・お前・・我慢してたのに・・・あーはっはっ!!」
腹を抱えて笑いだしたよ・・この人。
「くく・・・。殿下がボイコットとはね~。そこまでとは思わなかった」
「あぁ・・。その事ですか・・・」
ちっ。せっかく嫌な気分で戻るのやだったから気分転換してきたのに、嫌なこと思い出させるんだから。
「馬鹿か。お前その後の殿下がどんなのか見てこなかったのか?」
「は?見てくるわけないでしょう?」
「そりゃもう、必死になって仕事してたらしくてな、なんでも殿下の執務室の前で固まってたやつらから書類を奪取した揚句、ほらみろ」
見ろって?
指差された先を見てみると、私の机に置いてあった山のような書類がなくなっていた。
「あれ?あの山はどこに行ったんですか?」
「・・お前がさぼっている間に全部終わったんだよ」
「え?・・・えぇぇぇぇぇ!?」
あの量からいって今日は残業かも!?とか考えてたのに?
「誰がやってくれたんですか?」
「だから、殿下の処理が早くてこっちも全部終わったんだ」
えぇ!?私そんなにさぼってないぞ?
たかだか、2・3時間なもんで・・・
その間に全部やったって?
・・・あの人本気でやればできるのに、今までどんだけ手抜いてたんだ!?
「・・・・ってことはもう帰っていいんですよね?」
さぁ帰ろう。帰ろう。
カバン、カバンっと・・・。
あれ?カバンがない?
「・・・お前ならそういうだろうと、さっき殿下が此処に来た時にカバンを持っていったぞ」
なにぃ!?
仕事だけでなくカバンまで持ってたのか!
ちっぃ。勘までするどくなってる。
「約束したんだろう?殿下とバースデーパーティー」
「・・・・宰相様ぁ、私と「嫌だ」
最後まで言ってませんが・・・・
「いやぁ!かわいい部下のお願い聞いて下さいよぉ!お願いですから、一緒に行きましょー!!」
「あほ!俺がいったら殿下に殺されるだろーが!つーか宰相の立場も危ういわ!!」
「大丈夫!殿下なら許してくれます!なんなら、私が宰相を引き継ぎますから!!」
「なおさら悪いわ!!」
ぼかっと頭を殴られた。
「ひ・・・ひどい・・・。可愛い部下の頭を殴るなんて・・・。いいもん、いいもん。私一人が殿下の餌食になれば宰相様はそれでいいんですよねぇ~・・・」
イジイジ。
「それで、構わん」
ひど!!!
鬼め!!
話の内容が軽すぎますかねぇ~?
でも、書いてて楽ちんな話なので楽しいです♪