25
「・・・・心に決めた者か・・・・。どんな奴だ!?」
国王は食い下がってくる。
「・・・・どんな奴と言われても・・・・。とても素晴らしい人です」
「・・・・素晴らしい?ふむ。・・・・ぜひ会ってみたいな」
ニヤリと笑ったと思うと国王は、手をたたいた。
「うむ!そうしよう!お前の心に決めた奴とやらを見に行ってみようではないか!」
「え?・・・・・えええぇぇ!?」
あまりの事に思わず叫んでしまった。
「無理です!無理無理無理!!」
敬語を使うのも忘れるくらい焦ってしまっている。
「無理なものか!すぐに用意をする。一緒にお前の国に行こうではないか!」
「はあぁぁぁぁ?ダメです!ダメダメ!」
「・・・うるさい奴だのぉ。お前は自分が納得できない事を確かめずに諦められるか?」
うっ!そう言われてしまうと・・・いや、まぁ。確かめたくなるけども・・・
「・・・しかし!一国の国王がホイホイと他国を訪れるなど無理に決まっているでしょう?!」
「なぁに、無理なものか。私はこの国の国王だぞ?優秀な部下がおれば何の問題もない」
「でも!今はほら!この国の立て直しが必要とおっしゃったではありませんか!」
「そうだ!その為にお前が必要なのだ。お前を得るために動く事は国政と一緒だろう?」
いやいやいやいや!
違います!!
そんな事国政にしないでください!!
もう、すでに開いた口がふさがらなかった。
「さぁ、そうと決まれば早速出発しよう。どちらにしろ、私が新国王となった挨拶にも伺わねばならんところだったし、丁度よいわ!」
はははと笑う国王様。
どちらかというとそれが国政だ!!
と突っ込みを忘れるくらい私は焦っていた。
だって、まさか心に決めたヒトが我が国の王子なんて・・・・
言えないでしょ!?
「何をしておる?早くしろ。行くぞ」
行くと決めた国王の行動は早かった。
あっという間に、馬車の用意をしすでに馬車に乗っているのだから・・・。
私は、悲しみに暮れる間もなく国王のペースに流されすっかりと国王の隣りに座っていたのだった。
*************************************
2日間かけてまた来た道を戻った。
すると、見覚えのある城が見えてきた。
「ほぉ・・・。あれがこの国の城か。ふむ、なんとも無駄のない城だ」
「・・・・国王様。質素と言って下さって構いませんよ?」
「質素だな」
おい!即答か!!
「・・・しかし、いい城だ。わが国もこのくらいで事は足りるのだ。他に使った金は民に行き渡るようにすればよかったものを・・・・」
・・・前国王はお金使いが荒かったと言っていた。
今の国王は本当に民の事を考えている。
見た目はイケ面。しかし、口が悪いのが玉にきず☆
だが、いい国王様だという事が今回の事でよくわかった。
「・・・貴方様が国王になられて、本当に町に住む方々は幸せになれますね」
にっこりと笑って思った事を口にした。
「なに!?惚れたか!?ではすぐに戻って結婚式を挙げよう!!」
「いやいやいや!!惚れてません!すぐそっちに持って行くのやめてください!」
つまらん。と口をとがらせる国王は最初にあった時とはだいぶイメージが変わって来ていた。




