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プロローグ

グロイので気をつけてください

コンコンとノックをして、ゆっくりと扉を開けた。

部屋には鉄の匂いが充満していて、そこが異常だということを主張している。

真っ赤な液体がそこら中に飛び散っていて、窓から漏れる月明かりでキラキラと反射していた。

一際濃い匂いがするベットに、彼の後ろ姿があった。

黒くてぼさぼさの髪に、そこから生えるダークグレーの耳。同じ色のしっぽ。

綺麗な彼の姿にうっとりする。

もう、このまま抱きしめてあげたい。

でも、今はダメ。

もっと大事なことをしなきゃなんだから。

……それに、彼を愛でることはこれからいつでもできるんだから。

「……ねえ」

そう声をかけると、彼はびくりと肩を揺らした。

私は、落ち着いた声で問いかける。

「あなたが、殺したの?」

彼は答えない。

それほど、目の前の光景が衝撃的なのだろう。

.……動揺してるなぁ。

いつもはクールなのに、血とか死体には弱いんだよね。

可愛いなぁ。

一歩踏み出す。

ぴちゃっと、足元の赤い水たまりが靴にはねた。

「私の大事な人なのに……」

……あ、少し楽しそうな声になっちゃった。

彼を愛おしく想う気持ちが溢れてしまったが、気が動転している彼はそれに気づかなかったみたいだ。

色々な感情がぐちゃぐちゃになった顔でこちらを振り向いた。

「ぉれは……」

震えてて、かすれてて、低くて心地の良い声。

「なに、して……」

ゆるゆると周りを見回す彼に、私は優しく告げる。

「あなたは、私のおばあさんを……殺したのよ」

彼は大きく目を見開いた。

そして、ベッドを振り向き、首を横に振る。

「……んで、おれは、この人を……。どうすれば……」

月のようなきれいな金色の瞳が私を見る。

……ゾクゾクする。

「そうだね……」

頬に手を当て、考えるしぐさをする。

いつもは冷静に周りを観察する彼だけど、今ばかりはそれが出来ないらしい。

私の高揚した気分に気づかず、血の気の引いた顔で返事を待っている。

ーーああ、やっと。やっと、

「あなたは―――」



始まり始まり

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