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元女房役の俺の元に押しかけてくる恋女房?  作者: コーヒー


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入学式 ②

家から自転車で20分ほどの距離に俺が入学する桜阪学園は立地している。


15分ほど自転車を走らせると、俺と同じ制服を着た学生が同じ方角に向けて歩いている。徒歩の者もいれば同じく自転車を走らせる者もいる。


まだ並んで歩いている者が少ないのは今日が入学式ということで、まだ知り合いが少ないと言うことだろう。何組かは談笑しながら歩いている姿を見かけると、少し羨ましい気持ちはある。


べ、別に羨ましくてないんだからね。と心の中でひとり嘯きながら5分ほど走ると学校の敷地に入り、所定の駐輪場に自転車を停める。


俺が乗るファットバイクとも言われる通常よりもタイヤが太い自転車は父ちゃんが入学祝いとして送ってきたものだ。メッセージカードに「痩せろ笑」と書いていたのは破って捨てる、、、のは流石に悪いので、メッセージカードに「誕生日は原付バイクでお願いします」と書き添えてお礼とともにメッセージを送っておいた。


「お前の自転車面白いな。自転車好きなの?」


鍵をかけたところで、少し離れたところに自転車を停めたであろう少年が俺の方に近づきながらそう声をかけてくる。


「急に声かけてごめん。知り合いがいないからとりあえず目についたお前に声かけたんだけど。迷惑だった?」


「ぜんぜん。俺も知り合いいないから正直助かる。よければ仲良くしようぜ。俺は金沢遙人。よろしく」


「よかった!ちょっと緊張しながら声かけたんだよ。金沢ね、よろしく。おれは二宮秀斗にのみやしゅうと親父がサッカー好きでシュートって名前なんだ」


二宮は俺より5cmほど身長が高そうで、爽やかな印象を感じさせる。女の子にも好かれやすそうな顔立ちだ。


「OK!俺は遙人って呼んでもらっていいから秀斗呼びでいい?」


「もちろん、遙人は何クラス?俺は一応スポーツクラスなんだけど」


「そんな感じするわー。俺は残念ながら普通科クラス。この体型でスポーツクラスはないでしょ。相撲部があったら別だけど」


「いきなり自虐かよwwクラスが一緒じゃないのは残念だけど、初めて声かけたやつが面白そうなやつでよかった!クラスが分かれても仲良くしてくれよ!知らんふりされたら泣くからな!」


そんな冗談をいいながら二人で少し離れた校舎の方を見る。遠くで教員がプリントを持って新入生に声をかけている。おそらくクラス分けかなにかの資料なのだろう。


「たぶんクラス分けの書類かな。あそこまで一緒に行こうぜ」


そこにたどり着くまでたわいのない話をする。主に秀斗のサッカーの話を聞いていた。

彼はFWのポジションで、府下でも得点ランキング上位に上がるような選手らしい。この高校に進学したのは上級生がいないことで3年間みっちりとチームを作れることが魅力に感じたらしい。ちなみに特待生とのことだ。羨ましい。


「君たちも新入生だね。入学おめでとうございます。これがクラス分けのプリントと校舎の見取り図だから、所定の時間まではクラス内で待機しておいてください。席は教室の前に掲示しているからそれを見て着席するようにね」


おそらく男性教諭なのであろうかたから二人それぞれプリントを受け取り、それぞれ自分の名前を探す。


「秀斗何組かわかった?俺は4組」


「ちょっと待って、あ、あったあった。3組だから隣のクラス!」


「ということは何か用事があればすぐ会えるな!じゃあ教室までは一緒に行こうぜ」


そう言って校舎に入ると下駄箱代わりに生徒各々に用意されたロッカーが目に入る。入学式当日と言うことで各列に1組から6組までの掲示がされており、ご丁寧に名札まで掲示してくれている。そこで持参した上履きと履き替えて秀斗と並んで教室まで歩く。


教室は1階にあるとのことで、すぐにたどり着いた。


「じゃあ遙人。また後でな。俺がいなくて寂しければ会いに来ていいぞ」


「うるせぇ。またな」


お互いに冗談を言い合って教室前で分かれてそれぞれの教室に入室する。


1年4組の教室にはすでに半分くらいの生徒が着席していた。

早速周りの席の同級生と談笑するもの、自分の席でおとなしく待つものなど各々好きなように時間を過ごしている。


先ほどの男性教諭は教室の前に座席表を掲示していると言っていた。プリントを探すと、ホワイトボードに一枚のプリントと、今日のこの後の予定であろうスケジュールが大きく記載されている。


「入学式は40分後、その20分前に先生が来てSHRをして第2体育館へ移動か。俺の席はっと」


先に座席表を確認していた女の子2人にちょっとごめんと声をかけスペースを空けてもらい、座席表をのぞく。


席はなんとうれしいことに窓際の最後列であった。ちなみに2列目一番前の名前が川上さんというおそらく女の子。これをみるに恐らく名前順であることを考えると、少しの違いで一番前の可能性があったと言うことを考えると、なんともいえないラッキーに少し心が弾む。


自分の席の確認が終わり、目的地を自席に変えて教室の中を歩く。

教室にいるみんなの視線が一瞬自分に集まる。なにか悪いことをしたわけでもないが、自分の体型もあって目立つのだろう。印象はさておき、これから仲良くできれば幸いである。


自席にたどり着くと、前の席はまだ空席だったが、斜め前と隣の席は席が埋まっていた。


「君、体大きいね。私は斉藤凪咲さいとうなぎさよろしくね」


「いきなりそこ突っ込むのね!俺は古賀竜綺こがたつきよろしく!」


隣の女の子はミディアムボブな髪型で活発そうな雰囲気を感じる。斜め前の男の子は慎重は175cmほどのがっしりとした体型で単発を整髪料でしっかりとセットしている。


「べつに気にしなくていいから大丈夫。俺は金沢遙人、これからよろしくね」


鞄を自分の机において席に着く。


「よっこらしょっと」


「「おっさんか!!」」


二人に笑いながら突っ込まれて、合わせるように俺も笑い、それから少しの間お互いのことを話しながら時間を過ごす。


少しすると俺の席の前にも人がやってくる。


きれいなストレートヘヤーの似合う女の子であった。ちなみに高校一年生にしてはすこし豊かなものをお持ちである。なにがとは言わない。


斉藤さん?控えめとだけ言っておこう。


その子は俺のことを見ると、少し驚いたような表情を浮かべて、だが確信が持てないような様子で席に着く。


「大木さん?でよかったのかな?私は斉藤凪咲、よろしくね。隣が古賀くんで後ろが金沢くん」


斉藤さんは勝手に俺や古賀の紹介を済ませ、俺たちも挨拶をする。


大木さんは俺の方を見てやっぱりとつぶやく。はて、大木さんとは初対面のはずだけど。


「なになに?大木さんと金沢は知り合いな感じ?」


「おい金沢、早速女の子と知り合ってたのか?」


古賀が茶化すように俺の方をたたく。その様子を見ながら大木さんが口を開く。


「いや、知り合いというよりも、私が一方的に知っているだけで。大木麻衣です。よろしくお願いします」


そう軽く頭を下げられたので、俺は唯一の心当たりを連想するが、それと大木さんの関連性が浮かび上がらない。それに心当たりといってももう何年も前の話である。


「え、どゆこと。詳しく教え「おーい、いったん席について!SHRはじめるぞー」


斉藤の声を遮るように、教室のドアが開くと、男性教諭が教壇に向かって入室してきた。


「まずは皆さん、桜阪学園へ入学おめでとうございます。今日から3年間この学校で生活してもらうことになりますが、まずは簡単にSHR、といっても今日の予定の再確認をして、入学式の会場に移動、そこからHRとしてクラスメイト全員への自己紹介の時間と明日以降の簡単な説明をして、今日は解散の予定だ」


「「「「はーい」」」」


クラスメイト数名は了承したという返事をすると、男性教諭はうんうんと相槌を打つ。


「簡単に自己紹介だけ、山口浩介やまぐちこうすけ担当科目は国語、部活動は野球部の顧問を任されているが、野球はまったくわからないのであしからず。野球部に限らず希望者は部活動に参加できるので、希望者は3日後から2週間は仮入部期間になるので各自部活動の活動場所へいくように。まぁその話も式の後に詳しく説明しよう。じゃあ会場に移動しようか」


年齢は30代半ばくらいだろうか、中肉中背の体型で髪型は伸ばした髪をセンターで分けてセットしている。


山口先生はそういうと全員を廊下に出るように促し、名前順に並ぶよう促すと、俺を含むクラスメイト全員もそれに従い、列を作る。


左右の教室からも同じように生徒たちが出ていて同じように列をなす。


その際、秀斗と目が合い、こちらにサインを送ってきたのでこちらも返しておく。


1組から順に体育館へ移動を始め、俺たちも順に入学式の会場へと移動するのであった。


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